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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

警視庁

2022年07月13日 | open


映画『SP 革命篇』から。

旧警視庁庁舎がある場所に現
警視庁はある。組織は異なる。

都内在住時の虎ノ門までの通勤で
二輪もしくは四輪での通勤の時に
は、この桜田門交差点を右折した。
画像右手の国会議事堂方面から
皇居外周の坂を下り、この警視庁
前の桜田門交差点で右折して東京
地裁前を通って霞が関方面に向かう。
早稲田からの距離は6km。
それでも朝は45分ほどかかった。
地下鉄ならば、ドア to ドアで20分
以内。

警視庁の庁舎は、私が高校2年の時
に戦前からの旧庁舎の解体が始まり、
大学2年の時に完成した。
「なんだこりゃ?宇宙局か?」と
最初思った。
旧庁舎は桜田門外を歴史散策で見学
に行ったりした時にもなじみの建物
だった。戦前は内務省が入っていた。

旧庁舎。戦前。

この庁舎の右手側奥に江戸期には
井伊家の上屋敷があった。
江戸城登城の際には、まだ最後の
列が屋敷を出切っていないうちに
桜田門外での浪士襲撃があった
ようだ。
大老井伊直弼はこの撮影場所あたり
で大雪の日に暗殺された。
幕末の攘夷派佐幕派両陣営のテロ
リズムの時代は、1860年、時の

大老の暗殺に始まった。
今でいうと総理大臣暗殺よりも重大
な国政権力体現者の殺害である。
第二次大戦中時代の天皇を暗殺する
のに等しい。

旧庁舎。1931年。神戸税関が非常に
よく似た建築物だ。


1980年代。
東京の景観は大きく変わった。
警官は中身はさして変わって
いない。
特定上級幹部の見栄と体面ばか
りを第一義とする組織。

それは「警察」としてではなく、
別な官僚意識の発現の目的物と
して私物化機能している。
その内実は東京大学出身者
によっ
て「本来がそうあるべき
である」
として運用されている。

それゆえ、本筋本当本来本物の
機能は不全となっており、元総理
の現職議員が白昼射殺されたり
する事態が発生する。
今後も似たような案件は発生する

事だろう。
国家権力の中枢である警察がこの
先体質改善をする事は考えられ
ないからだ。
そして、警察庁長官が狙撃された

際にも、本腰本気で犯人を特定
逮捕しようとはしない。
そうした力が働いた。
あれは、どうしてもオウムを犯人
としたかったからだ。真犯人検挙
や真相解明などは警察権力にとって

はどうでもよかったのだ。三億円
事件もそれ。

とても分かりやすい。

闇が深すぎる日本の国家暴力装置。
腐った権力。
それは逆に「絶対的な権力」では
ない脆弱性を示してもいる。
私利私欲で国家と国家権力を私物
化せんとする闇の者たちが全権を
掌握しているが、決定的な脆弱性
の核はそれだ。
そして、国会議員というものは
選挙で選ばれた傀儡であり、内閣
であろうとも、それが実効権力を
有してはいないというこの国の構造
が厳然としてある。
この国の権力の実体は行政執行権力
であり、そして暴力装置と基幹産業
を掌握して
いる層だ。
なので、田中真紀子が大臣になって
「伏魔殿」たる省庁を改革するメス
を入れようとしても、東大卒の実効
権力者である省庁官僚は従わなかっ
た。長たる大臣の命にも従わない。
それがこの国の権力の実態であり、
実体
なのである。

当然、首がいくらでもすげかえられ
る選挙で選ばれた政治家の身体生命
などは、たとえ保守陣営であろうと
も本気で護衛しようとはしない。
田中角栄の自宅にポリボックスを
置いていたのも、それは体裁だ。
なぜか。
権力の実体の「本陣」は何も傷つか
ないからだ。
そして、その体質は皇宮警察にも
浸透しており、皇族を皇宮警察幹部
がごくフツーに平気で「くそガキ」
と呼んだり、「男を一人しか知ら
ないとああなる」などと公の場で
口にしたりしている。
それが実態だ。
警察としての職務意識などはゼロだ。
トップが揃いも揃って日本はそれで
ある。本気で職務のプロとして人や
国家を守ろうとする気持ちなどは
全く無い。皇族に対してさえそうで
あるのだから、政治家たち「国民
の代表」に対してなども根底の意識
は推して知るべしだ。
ゆえに政治家の殺害事件も起きる。
警察権力は防ぐ気は全く無い。
大切なのは責任逃れと体面繕いと
出世の道に傷がつくか否かの心配
だけだ。

政治家をいくら暗殺しようが、何も

変わらない。これは保守だろうが
革新だろうが。
浅沼さんを刺殺しようが、安倍さんを
射殺しようが、世の中は変わらない。
社会構造の改変の面では何の意味も
ない。テロでの変革は存在しない。
権力の実体は揺るぎないからだ。
そして、それは「軍事行動」では
ないからだ。(軍事行動では構造
の変革は起きうる。これは人類の
歴史から)

「不動構造」が存在する限り、テロ
では何も変わらない。
世の中、テロリズムを指して「民主
主義への挑戦」とか言ってる寝言も
滑っている。保革両陣が異口同音に
それを言う。

テロルとは何か。
いろいろある。
白色テロル、赤色テロル、宗教テロル、
利潤追求産業テロル、無差別テロル、
e.t.c.

「標的」を誤ったテロとさえ呼べ
ない暴力で殺された浅沼さんや
安倍さんは浮かばれない。
それはたとえ被害者がどんな陣営の
派であろうとも、浮かばれない。


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