結論から言うと、ベスパは
2スト時代から共通の事項が
ある。
それは鋼板モノコックボディ
からくる独特の乗り味だ。
ある局面では剛性を見せ、あ
る局面ではしなやかなしなり
を発揮する。
これはクレードルパイプフレ
ームにも近いが、レーシーな
アルミ高剛性フレームにはみ
られないものだ。
設計思想の違いが車体に色濃く
反映されている。
私の個体はかなり速度も出る
し、パワーも125ベスパとし
ては一番高い。国産125スク
ーターが9.χ馬力のところ、
このベスパLX125ieは3バルブ
で11.56馬力もある。
排気量は124ccではなく125cc
ちょっきり。謎の排気量(笑
フロントブレーキはディスク
ではあるが、制動力はスポーツ
ロードモデルのようには利か
ない。ブレーキとは熱エネル
ギーへの変換度によって制動
力が変化するので、このベス
パの前輪ブレーキはレーシー
なロードモデルよりも熱変換
力が劣るのだろう。
ただし、通常運転においては
何の問題も無い。
4スト現行ベスパについては、
ネットでレビューを見ると
「見た目だけの二輪」とか
「モノコックフレームの違い
など分からない」とか極めて
見識の低い頓珍漢な事を述べ
て動画再生数を稼ごうとした
り、車種レビューで的外しな
非難をする事で注目を得よう
としている人物が散見される。
ベスパについてのレビュー賛
辞は全て忖度であるとまで言
い切る。
よ~く、それらの者の言動を
解析してみた。
すると見えた。
二輪の乗り方や感知力に乏し
い質性の人物である事が。
言辞からの類推適用として、
多分上体直立硬直地蔵載りの
ヤキトリヤッキーである事は
まず間違いない。
コンビニに入る3センチの段
差を越える時にさえ「はうっ」
となって背骨が痛いのだそう
だ。
ベスパがどうのこうのではな
く、根本的に基本的な二輪車
の乗り方を知らないヤッキー
二輪載り族だ。
当然、まともな感知力、見識
などは持ち合わせていない。
片持ちサスについては、これは
明確にGをかけた充分にフォー
スを付与させた倒しこみ旋回
において左右で挙動特性に差異
はみられる。タイヤが片べりす
るという傾向があるというのも
頷ける。
ただし、それはある一定以上の
「大きな外力」を与えた時の場
合であり、通常走行のトラクシ
ョンの漸次的変化による走行影
響はほとんど無い。
やはり面白いのはフレームで、
これはかつて1990年代に私が
2ストベスパ100に乗っていた時
にも感じたが、モノコックによ
る独自の走行フィールというも
のは確実に存在する。
それは前述したように、走行
状態の個別状況的差異によっ
てオリジナリティある体感特
性を現出させるのだ。
直線では高剛性ぶりを発揮し、
旋回においての寝かしこみで
は良質なパイプフレームと同
じようなしなやかさを見せる。
実にジェントリーな体感とし
てその独自の走行特性を見せ
る。
現行ベスパを悪しく言って、
「見た目だけで乗る価値も無
い」との旨まで言う人たちは、
それこそ、このベスパの持ち
味などは一切感知できる能力
を持っていないので、そうい
う人こそベスパには乗る価値
が無い。これは断言できる。
宝の持ち腐れなのでとっとと
ベスパを降りるのが正解だろ
うし、事実そうした人らは国
産に乗り換えて「最高」とか
言っている。それでいい。ベス
パのオリジナリティを全く理解
できないのだから。
2ストレーサーレプリカと同じ
く、乗りこなせもせず車体特性
への理解も全く不能な人間が
その車種に乗る必要はない。
乗る必要もないが、中途半端
に載ってその個体車種を頓珍
漢な的外れなところから悪く
言うのは、恥知らずであると
同時に二輪に対して理解力の
ある人たちや二輪車を愛して
いる人たちからは失笑をかう
だけだ。
どの分野でもそうだが、物作
りへの敬意無き視点からはネ
ガティブな悪しき発想や言動
という仕儀しか生まれない。
静岡元県知事のように。
ベスパ、悪くない。
悪くないどころか、2スト時代
と同じく実によく走る。
私の3バルブベスパではTON-UP
の最高速は無理だが、米国標識
のダブルニッケル領域でのフォ
ースをかけた寝かしこみでも極
めて安定している。
そして、エンジンは、街中あた
りの巡行速度ではスズメバチ音
だが、そこから適切なアクセル
ワーク(最良燃料量を送り込む
スロットル操作)で加速すると
ヒューンという音に変化して
快適な加速を見せる。
正直いうと、125ccだろうと
高速道路巡行走行や追い越し
さえも可能である、といえる。
動力性能は極めて高いポテン
シャルを持っているのがベスパ
LX125ieだといえる。
日本では排気量制限で法的に
高速道路に上がれないだけ。
買って正解、私はベスパに大
満足している。
実をいうと、これほど高い能
力を有しているのは、良い意
味で期待を裏切られた。
かなり走る。
だが、それは乗り方にもよる。
乗れない人は何に乗ってもそ
の個体車種の真実に向き合う
事などはできない。
特に上体硬直カカシ地蔵ヤキ
トリ姿焼き手羽先載りなどし
ていたら、ベスパだけでなく
どんな二輪に乗っても何も解
らない。理解できる道理がな
い。両手を離してゴルフクラブ
を振って「このクラブは出来が
悪い」とか言うようなものだ
からだ。的外れ。
モノコックフレームの特性に
ついては、運転手が特定挙動
をさせてみないと理解への到
達はできまい。
また、フレームだけでなく、
二輪はありとあらゆる面で
感知力が発揮されるのは、そ
れなりの特性を引き出す走行
ができるかどうかにかかって
いる。
ボコボコ被らせてスロットル
をガバッとしか開けられない
右手馬鹿の運転手に2スト二輪
などは一切理解できないように、
他の機種でも、その機種特性を
引き出すにはどういう操作を
必要とするのかについて知悉
理解していないと二輪の本物
のレビューなどはできない。
そして、そうした「できない」
者が二輪を語る際には「私に
とっては」と前提を置いたほ
うが賢明だろう。
現実的に現出する物理的な
現象と自分の脳内妄想や希望
をごちゃまぜにする人間は多
いが、そうした質性者が物を
語ると世の中大抵は正鵠を射
る事とはどんどん乖離して行
く。これは社会現象として。
個人的な好みと物理的な現出
現象は明確に識別区別して語
らないとレビューの妥当性な
どは一切担保できない。
これは定理だ。
特に二輪の実走行においては。