お笑いのドラマなのに、毎回本気で
涙が止まらない。
なんだ、このドラマ。
ノンフィクションなのだが、映像作
品であるので必ずフィクションが入
る。
しかし、涙がとめどもなく出る。
どういったらいいのだろう。
まるで、映画『泥の川』を観ている
時のように胸が締め付けられる。
そして、本作品は役者の演技を最大
限に引き出している。
これ、ただものではない作品。
中尾明慶のきつねさんが演じるゴリ
ラのジミー大西。
これまたすげえ。
参ったね、これは。
やられた。
「人の心を揺さぶる」というのは、
一体どういう事なのか。
「お笑い」の世界で、笑いによって
人の心に幸せをもたらそうとしてい
る人たち。
でも、ジミー大西はそうではない。
ただ、ひたむきに、ただ真っ直ぐに
自分に正直に生きて来た。
さんまのジミー大西との付き合い方
には、日本人が忘れた本当の大切な
ものがある。
演出はあろう。
また、脚色もあろう。
しかし、主人公がジミー大西だ。
心は透き通っている。
中尾明慶さんがとんでもなく凄えす
よ、この作品。
この作品は、私の中で『高校教師』
(1993年)以来のヒット。
こういう作品、まだ日本で作れるん
だ・・・。