渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

安くてうまいウイスキー

2024年08月28日 | open
 


最近はジンにはまっているが、
私はウイスキーが好きである。
通常飲むのはストレート。
だが、水割りだろうとハイボー
ルだろうとロックだろうと飲む。
普段はストレートだが、飲み方
は気分次第だ。こだわりはある
が拘泥は無い。

安くてうまい、とまではいかな
が(真に美味いウイスキーは他
にしこたまあるので)、そこそこ
飲めるウイスキーにサントリー
の角がある。
今ではネットで1700円台で購入
できるが、女性店員のいるラウ
ンジなどでボト
ルを入れると地
方では1本
6500円(どの店でも
共通。談合か?)。


大昔、日本のウイスキーは新入
社員はトリス、課長クラスで角、
部長クラスでオールド、取締役
ではローヤルなどという格差が
人口に膾炙されていた。高度経
済成長
期。1ドル360円固定相場
の頃。

サントリーオールドは高級酒に
入る部類に分類されていて、
映画の007日本編でもオールド
が出て来た。
オールドは通称ダルマ。その
ボトルの愛らしさが特徴的だ
ったが、そこそこいける酒だ。
税法やドル金兌換のシステム
による円相場の影響から、外
国製の洋酒は「舶来酒」とし
て超高級扱いだった時代の事。
嘘のような話、ジョニーウォー
カーの黒などは「ジョニ黒」と
呼ばれて、一般公務員の半月
分の給料相当の酒として扱わ
れていた。これまじで。
今では2000円台で購入できる。

世界の5大ウイスキーのうち、
「ジャパニーズ」と分類され
るウイスキーのカテゴリー成
立条件が私にはよく解らない。
スコッチのように厳密な規定
もなくゆるゆるだからだ。
「ジャパニーズ」成立のいき
さつの裏にはなぁ~んか裏が
ありそうな気もするが、美味
いウイスキーを日本は作って
いるので申し分は無い。
但し。
全く個性が無い。
アイラのようなスモーキー
ピートさ
も無ければ、芳醇な
バーボン
の潤沢な個性も無い。
品行方正な優等生のような
ウイスキーを日本のメーカー
は作る。
ウイスキー好きマニアの方々
には悪
いが、はっきし言って、
ウイ
スキーとしては優秀なの
だろ
うが、酒としては全く以
て面
白みに欠ける。
むしろ、日本は日本酒や焼酎
に突き抜けた個性を発揮して
いるし、最近隆盛著しいジン
の世界では強烈な個性を醸し
出している。

種類に関係なく、酒を造る人
たちには敬意を私は抱く。
酒という飲み物は、一朝一夕
で出来上がるものではなく、
ありとあらゆる挑戦と努力の
賜物だからだ。
酒は面白い。
ただそこに漠然とあるのでは
なく、酒は
人が精魂傾けて作
り上げた結
晶だからだ。
なので、値段に関係なく、酒
を味わうのはとても楽しい。
酒の向こうに、造った人の姿
が浮かぶからだ。
これはですね。
ほんのり心地よく酔える世界
ですよ。
大人にしか解らない世界。
酒で酔うのではない。
酒に酔うのだ。


 
 


 

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