渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ヤマハのオールド2スト原付と二輪の社会性の歴史

2024年05月28日 | open






ヤマハのオールド2スト原付
マシン。
めちゃくちゃカッコいい。
90や125なのに2気筒。
基本的なスタイルはカフェ
レーサーだ。

そして、これらの1960年代の
車の後にヤマハ2stのフラッグ
シップRDシリーズが登場する。

RD125


RD125の1977年モデル



ハンドルはノーマルでもかな
り低い。ロードレーサーを意
識していた。

ちなみに、私が高1の時に通っ
た教習所の教習車はヤマハの
RD350だった。
まったくこの色、この年式のモ
デル。
まずガソリンコックをONにし、
跨ってキックのみで始動する。

教習生も当然それをやる。


私の前の学年の10月以降から
自動二輪の中に限定付と限定
無が設定され、400ccを越える
二輪は教習所では免許が取れ
なくなった。
限定解除試験は警察での一発
試験のみ。不合格にさせる事
を前提としていたので、受験
回数が数回どころか10回以上
は当たり前だった。私が知っ
ている広島県の同じ齢の人で、
50回近く受験した人がいる。

広島県に異様に限定解除者が
少なかったのは、広島県警の
「限定解除自動二輪免許は取
らせない」という方針があっ
たから
だろう。状況証拠とし
て。
東京・神奈川・埼玉でも受験

者の返事が悪いと不合格、白い
ジェットヘルメットでないと
不合格、黒手袋に黒いブーツ
でないと不合格、目つきが悪
いと不合格、後方確認の角度
が試験官が気に入らないと不
合格、試験官の心象が悪いと
即不合格、起立直立の姿勢が
悪い
と不合格、e.t.c・・・。
これは嘘偽りなく、本当にそう
いうのが限定解除試験だった。
受験者たちの間では「白ジェ
ットに黒ブーツと手袋。これ
は限定解除法第1条に記載され
ている」とまで揶揄された程
だった。

先日、まだ20代の若い世代の
二輪乗りに限定解除制度時代
の話をしていたら、「そんな
に厳しいのなら、教習所で
大型取ったほうが早いのでは」
と言った。
教習所では免許が取れない珍
制度を日本国家が導入した事
を知らなかったのだ。
そして、不合格基準の歴史的
実態を説明すると信じられな
いという顔をしていた。

だがしかし。
ある面では、今のお手軽簡単
(審
査基準も1975年以降1995
年ま
でより水準をかなり下げた
大甘。技術力が高くなく
とも
現在は大型二輪が取得で
きる)
な大型二輪免許は、限定
解除
制度があった時代よりも
厳し
い。

それは、免許取得初年度のう
ち、3点の交通違反を犯したら、
即卒業した教習所にて講習を
受けて卒検試験官が再度認定
しないとならなくなったから
だ。
また、教習所でなく一発試験
で大型免許を取得した者は警
察センターにての実技講習し
か道は無い。

これは従前の限定解除より困
難で、完全に落とす為に機能
させている。実勢運用として
はそうしている。合格させな

い。制度があるため受講を
するしないは国民の自由だが、
実際には運用としては合格さ
せない。銃所持許可と同類の
扱い。警察の胸先三寸で決定、

権力を行使する。
結果、すべての免許が取り消
しとなる。
現行制度はそうなっている。
教習所で免許を簡単に取得で
きるようにし、また一発試験
でも合格させる。
だが、一発試験合格者が3点
違反したら免許を取り消す方
向で機能させる制度に変更に
なった。アメとムチ。
これはかなり厳しい。
限定解除時代は、仮に暴走族
の集会に参加して検挙された
としても、「停止命令違反」
と「信号無視」だけで4点。免
停にさえならなかった。
また、自動二輪は自動二輪な
ので、限定付免許(中型)で大型
二輪を運転しても「条件違反」
だけの違反だった。
今は免許そのものが「小型二
輪」「普通二輪」「大型二輪」
に分けられていて、適合免許
の車以外の大きな排気量車を
運転したら「無免許運転」と
なる。3年以下の懲役または
50万円以下の罰金の刑事罰に
処され、免許は25点で一発
取り消し、欠格期間2年。
刑事犯なので前科もつく。

総合的に見るに、従前の限定
解除制度が存在した時代より
も現代のほうが締め付けがき
つく厳しい時代となっている。
だが、教習所での公認課程は
異様な程に簡単にしてしまっ
ており、「倒れても自分で二
輪を起こせない」「一本橋を
まともに低速走行できない」
「スラロームもきちんとでき
ない」「後輪ブレーキしか使
わない」「背骨伸ばし上半身
ガチガチ硬直載りしかできな
い」という「二輪にまともに
乗れない国民」を大量産出し
ている。
事故など無くなる訳がない。
また、二輪車普及安全協会な
る警察の外郭組織が危険な大
嘘乗りを指導広報拡散させて
いる。
それは「胸を張って威厳を」
とか「威風堂々と腹を出せ」
とかいうとんでもない乗車
姿勢を戦前教育のように精神
論で注入しようとしている大
きな過ちを犯している。
スポーツなどでも適切な姿勢
がある。テニスでの構え、バ
スケットでのドリブルの時の
姿勢、相撲で見合った時の
姿勢等々。
二輪車普及安全協会の指導は
完全に実技的に誤りを拡散さ
せているし、何よりも精神論
で物理的道理を無視して二輪
運転者を縛り付け洗脳させよ
うとしている旧軍時代の旧態
然とした思潮で活動しており、
極めて社会的に問題がある。
帝国大学卒業者は国家の為に

挺身せよ、という思想と全く
同類だ。
そして、学徒だろうと出陣さ
せて国民の殺生与奪権を国家

が握る。
二輪の事故は無くならないど
ころか増加するだろう。
そうした人の命を軽んじる精

神教育指導を警察とその外郭
団体がしようとしているから
であり、実際にそれを実行し
ているからだ。
実技面において不合理で危険

な方法を拡散させて何が安全
普及か。
国民の命をないがしろにして
いる。

だが、権力というものはした
たかなもので、白バイ隊員た
ちのみは、実利的に実効性の
高い技法を用いている。
それの代表格は、フロントブ
レーキレバーの指2本がけで
あり、競技大会でのハング
フォームの使用だ。
競技大会での加速旋回では
白バイ隊員は内側の膝を開か
ないだけで、完全にハングフ
ォームで誰もが走っている。
リーンウイズなどはしていな
い。
これは物理特性に準じた走行
を実行するのでそうなる。
そこには虚構の精神論などは
導入しない。全開加速では
胸を張って腹を出して背骨を
伸ばしている隊員などは全国
一人もいない。
そうした、本当本物の技術は
警察のみが独占しようとして
いる。
そして、外郭団体である二輪
車普及安全協会などでは危険
な大嘘載りを広報し、国民を
して二輪車の運転を不可能な
らしめんとしている。
また、警察と密接な関係にあ
る教習所においても、本当の
本物の二輪操縦運転技法を教
える教習所は極めて少ない。
ほぼ安全協会と警察の手先と
して機能している。
教習所によっては、「どんな
状況でもリーンウイズで乗れ」
などという危険極まりない事
を指導する教官がいる教習所
もある(実在)。
二輪についての知見が低いど
ころの話ではない。
無責任なものだ。
そうやって、「本当には乗れ
ない人」を多く世に送ろうと
している。
現実問題として、現代日本人
で二輪を運行させている人た
ちでは、世代が若ければ若い
程二輪にまともに乗れない。
乗り方を知らないし、物理的
に厳然と存在する二輪の挙動
特性に対しての知見が著しく
低劣だからだ。
これまた、事故は減りはしない。


 
 






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