映画作品「ジェイソン・ボーン」
シリーズは、私は「007」シリー
ズよりも、「MI」シリーズよりも
好きだ。
その初回作『ボーン・アイデン
ティティ』の中で、CIAの秘密
を握るボーンが記憶喪失のまま
逃亡して、各国のCIAエージェ
ントの「草」が指令を受けて、
全世界同時にボーン捜索に乗り
出すシーンがある。
その中でのローマ駐在諜報員
のシーン。
ローマだからって、あまりに
もベタ過ぎないか?(笑
勿論、製作者の遊びなのだが、
オマージュの原型はこれ。
名作『ローマの休日』だ。
この世にも美しい物語の『ロ
ーマの休日』(1953)でイタリ
アのスクーターベスパは一躍
有名になった。
この時、オードリー・ヘップ
バーンは22才。
この世のものとも思えないほ
どに可憐で澄み切った演技を
見せた。
私などは、小学生の時にベタ
惚れした。
心を射抜かれたと言ってもい
い。
そして、その後、この名作を
何度観ても心が揺さぶられる。
文学や映画作品の名作は時代
を超える不朽性を確実に持つ。
曲も。
ちなみに「ローマの休日」は
原題の直訳だが、そこには
「ローマ」とかけて「残酷」
とする英語圏独特の言葉のニ
ュアンスが含まれている。
さすれば、邦訳でこの映画の
テーマを確実に捉えた訳は
「残酷な休日」となる。
絶対に結ばれない二人。
だが、心から愛し合う。
時間は関係ない。
それは、あたかも『ロミオと
ジュリエット』のように。
『ローマの休日』は、名作で
す。
未見の方は、是非ご覧くださ
い。