渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

木の動き

2022年06月13日 | open

ビリヤードの神様と対決!
Efren Reyes vs Hijikata Hayato!!
本人解説付Part2〜9-ball match〜


ここで注目していただきたいのは
動画のオープニングでの土方プロ
のブレイクのスロー映像。
シャフトは蛇がのたうつように
グニョグニョッとよじれ動いて
いる。
ド真っすぐに撞いてもこうなる。
これが木の「動き」というもの。
そしてこの不正振動の収束度合い
が個体により異なり、収束具合が
良い物は撞いた時のよじれ動きも
「良い」動きとなって良質打球
性能をみせる。
それがキューのシャフトの実態。


張り合わせベニヤのハイテクシャ
フトがノーマルソリッドよりも
早い時期(5年程)で曲がりやす
くなるのは、このよじれ動きの
連続により貼り合わせ張力のバラ
つきが増大するからと思われる。

実は日本刀も同じで、高速度カメラ

で超スロー撮影すると、どんなに
刃筋を通していても、日本刀の刀身
は物体切断後にはグニョグニョと
のたうち動く事実が観測できる。
刀身はコンニチハと
前に反ってか
らそれが戻り、その
動きの中で左
右にぶれ動く。

その時、そうした刀身ののたうちに
耐えられない靭性粘度の低いただ
硬いだけの刀身や貼り合わせ構造の
刀身は折れ飛ぶ。
水に漬けた巻き畳表程度の柔らかい
物体を切断し
ても出来の悪い日本刀
は刀身が
真っ二つに折れ飛ぶ。
斬鉄剣小林康宏刀等は刀身の不正
振動の収束具合が極めて良質で、
刀身はロックウェル67の焼刃を持ち
つつも靭性に強く、プルッとなって
振動が一気に収束する感触を試刀者
は感知できる。物体の動態状態を
客観的に知覚でき
る能力を持つ切
り手の人間ならば。

判断も判別も識別もできない者は
何が何だか皆目理解はできない。
試刀者は刀の良否・状態・性能を
すべて客観的に判断できる能力を
持つ者であり、これは単なる「剣
士」とは別次元にいる者の事だ。
それは単なるレーシングライダーと
テストライダーの違いに近い。
テストライダーは高度なテクニック
を実行するレーシングライダーより
も更に遥かに高度で緻密な解析力
と実行力を備えていないとまるで
務まらない。


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