初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

お化け電球

2010年02月27日 20時10分16秒 | Weblog



総天然色映画で肝心のコダックの

イーストマン・カラーについて…。

内式のカラーネガフィルムです。

露光指数はASA32でタングステン・タイプです。

今の銀塩フィルムのフジカラー・ネガがASA400ですから

随分,感度が低かったことになります

感度の低いフィルムを使っても映画は画面が動いていますから,

1/50のシャッターで撮らなくてはなりません。

使用するレンズ開放F値(レンズ名・バルター)とシャッター1/50が

露出の限界(明るさの)になります。

スタジオのセットの照明が暗いときは,明るくしなくてはなりません。




R電舎が、20㌔ワットのお化けのような

タングステン電球を作りました。

この電球を入れる照明器具もばかでかいものでした。

その器具を天井からのウィンチで吊り上げて

セッティングしていました。

20㌔ワットといえば,家庭のブレーカーの容量です。

それがずらりと並ぶのですから,すごいことです。

              … … …

セットのあちこちに瀬戸物の器に塩を入れて置いてあります。

それを照明係さんはなめながら、

汗まみれになって天井に上がっていきます。

セットの天井は「灼熱の地獄」でした。

              … … …

この20㌔ワットの照明器具に切り替えスイッチが付いています。

本番前,このスイッチで半分の10㌔ワットに下げます。

切り替えと同時に、電球を守るためのファンが

「ヒューン…」

と音を立てて廻ります。

              … … …

大映では,その照明の熱を冷ますのに冷房スタジオ(A2スタジオ)を

作りました。

              … … …

本番前に色温度メーター(スペクトラ・スリー・カラーメーター)で

照明の電球の色温度を、色彩計測係が3200°Kあるか調べて

色温度の低い電球をチェックします。

これがなかなか厄介なことでした…。

              … … …

昼光のロケーションは色温度変換フィルター(赤味を帯びた、例えばA12)を

レンズの前に付けなくてはなりません。

フィルターで光線を吸収しますから,

実質露光指数は半分のASA16ぐらいでした。












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