道頓堀(大阪)の中座では
お客さんは、一般客にまじって
観劇会と名付けて団体さんが入ることがありました
我々スタッフが中継のセッティングを始めているころ
劇場の前に机を出して、幕の内弁当と
日本酒の小瓶をつけた袋を並べて、団体さんに
配っています
… … …
この観劇会の主催者はどこかの商店街が
大売り出しの景品として観劇会の切符を
渡していました
中座の松竹新喜劇の場合は、とくに団体さんが
多かったです。
… … …
松竹新喜劇の場合は、上演の前に、舞台下手から
白いタキシード姿で藤山寛美さんが現れます
「△△商店街の皆様よくいらっしゃいました…」
「どうぞ、ごゆっくりご観劇くださいませ…」
藤山寛美さんは、団体客に大サービスを毎回
行っていました
劇場は大体、昼前11時頃、開場でそれから
団体さんは弁当を貰って客席に座ります
昼食時間なので、受け取った弁当を開きます
弁当を食べるお客さんが一人二人ならいいのですが
大勢の団体さんが一斉に折り詰めを開くのですから
ざわざわしてきます
舞台で演じている俳優さんは
客席で弁当を開いている団体さんの姿を
見て、どう思っているのか私は気になっていました
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