暗室で,引伸機の前に座ります.
いよいよ作業開始です.
引伸機は藤本ラッキーの2Bです。
この機械はライカのフォコマートを
手本にして作ったのか
よく似ています.
ランプハウスの上下は,スプリングでバランスをとった,
パンタグラフで行います.
現像済みのネガフィルムを金属製のネガキャリアに挟んで
引伸機に装填します.
引伸機のレンズを開放にして,
ネガフィルムをプリントサイズ合わせて,
フォーカスをとります。
ランプハウスを固定するツマミが
パンタグラフについていますが,
固く閉めないで、少し緩くしておきます.
引き伸ばしレンズの下には、手札仕上げが主ですから,
鋳物製の固定マスクが置いてあります.
いったんランプハウスのスイッチを切って、
マスクに印画紙を入れます.
再びランプを点灯して,
「1…2…3…」
と頭で勘定して、ランプを消します.
固定マスクのボタンを押すと
マスクの部分が跳ね上がります.
露光済みのプリントを
引伸機の隣に置いてある現像液の入った
バットに入れます.
その際,プリントを斜め下に向けて,
現像液に潜るように入れます.
そうすると、印画紙はバットの中にすっと入っていきます.
正直に平らにバットに入れようとすると,
現像液にプリントが浮かんで、竹ピンセットで液の中へ
押し込まないと入りません。余計な手間が一つ増えます.
… … ….
手順を文章にすると面倒くさいようですが,
大したことはありません.
やがて、現像液の中で,印画紙に写真が浮かび上がってきます.
適当と思える濃度になったところで、
隣のショートストップ液の入った
バットに移します
… … ….
オレンジ色の暗室ランプの下で見る、
写真は少し,濃く見えます。
しかし,少し濃い目に仕上げないと
、
明るいところでは薄い仕上がりになってしまいます。
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