初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

小説「活動寫真の女」⑩

2012年06月12日 21時13分45秒 | Weblog


…そんな悠長な作業を続けていたある日、

僕らは1本のフィルムにめぐり遭った

「ほう 「偽れる盛装」か。これは観とかなならんね。

一九五一年大映、

××ちゃんの生まれはったころの映画やで。

吉村公三郎さんのメガホン。新藤兼人さんの脚本。

これのできたいきさつは、おっちゃんよう覚えてるわ

.舞台は古き良き時代の宮川町」

「宮川町、って?」

「四条大橋のたもとの、南座の裏手の花街のことや…」



小説「活動寫真の女」のこのくだりを読んで、

この映画が作られたときの

四条大橋付近を思い出しました



鴨川に並行して京阪電車は地上を走っていました。

春になると桜並木のトンネルを通って四条駅に着きます。

映画「偽りの盛装」では四条大橋のひとつ川下の橋が

「団栗橋(どんぐり)」で芸者の京マチ子は

足袋裸足で走ってきます。

そこへ京阪電車が走ってきて踏切が降りて

京マチ子の行く手を遮る

クライマックスシーンを思い出しました.



当時、京阪電車で大阪から帰ってくると、

七条駅から終点三条駅まで、鴨川の堤を走っていました

この鴨川の流れ、春の桜のトンネルを潜る

京阪電車が京都に入る一番美しい路線と思っていました.



現在は、七条駅から地下に入って、

普通の電車になってしまいました








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