初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

音楽映画の監督

2009年06月24日 18時34分08秒 | Weblog


写真説明:南海沿線、百舌鳥八幡駅の百舌鳥八幡社に見事な絵馬がありました。






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 音楽映画の監督


アメリカの音楽映画は予算をふんだんに使って制作されます。

白黒映画時代ではマルチカメラ方式でフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、ジーン・ケリー、レスリー・キャロン、ジュディ・ガーランドの出演のレビュー、音楽シーンを撮影しました。

 3台のカメラを使えば、1台のカメラのフィルム消費量の3倍になります。音楽だけ入ったプレスコ・フィルムに合わせてカメラをスタートします。

マルチカメラの同期運転ですから、カメラを止めることができません。最長10分間は3台のカメラは回りっぱなしになります。

 編集で3台のカメラで撮影した音楽シーンのフィルムを3本と音楽のみのフィルム、合計4本を編集機にかけますから壮観でしょう。

歌や踊りのシーンをマルチカメラで撮影しないと、主演の踊り手にからむ大勢の踊りの動き、位置を考えてのアクションカットの編集などが難しいのです

ジーン・ケリーの「雨に唄えば」「パリのアメリカ人」の音楽映画は、天然色のテクニカラー方式でした。

 テクニカラーカメラは白黒フィルム3本(赤、緑、青にそれぞれ感じる白黒フィルム)が装填されるカメラです。

 それがマルチカメラ方式で撮影されます。踊りと歌の10分間の1シーンを撮影するのに、カメラ3台として3×3で9本のネガフィルムを使うことになります。

 9本のネガフィルムで90分になりますから、映画が1本できる消費量になります。

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 日本の映画界では、音楽物の監督さんは、井上梅次さんでしょう。勿論、日本ではマルチカメラ方式はやりません。

 私は井上さんの撮影現場は知りませんが、1台のカメラで構想を練って、意外と早撮りの職人監督さんと聞いています。

 日活の「嵐を呼ぶ男」(石原裕次郎)の映画は井上さんの監督です。大ヒット作となりました。