1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「金色のゆりかご」(佐川光晴)

2008-09-14 11:17:25 | 
 「金色のゆりかご」(佐川光晴)を読みました。望まない妊娠をした高校生と
海外養子縁組斡旋業者によってどこかに連れ去られてしまった赤ん坊のお話です。
こんな現実があったのですね。この本を読むまで、僕は全然知らなかったです。
 望まない妊娠から生まれた赤ん坊を海外に養子縁組斡旋をする業者は、日本では
許認可制ではなく届出制だそうです。世界の大多数の国では、許認可制になって
いて、養子縁組でもらわれていった赤ん坊の近況を実母に報告することが義務づけ
られているそうです。届出制の日本では、簡単に斡旋業者になることができるばか
りでなく、もらわれていった赤ん坊の近況を報告する義務もないそうです。
 そのために、要旨斡旋によって不当に高い利益を得ている業者もいれば、赤ん坊
が、人身売買や児童ポルノ、臓器売買といった他者の欲望を充足させる商品として
売買されている可能性もあるそうです。
 とても重たい現実をテーマにした本でした。自分の手で育てようと決意したとき、
赤ん坊はどこに行ったのかわからない。主人公の女高生と赤ん坊、この先どうな
るんだろう?
 日本政府も他の国と同じように、養子縁組斡旋業者は許認可制にし、養子となっ
た赤ん坊の近況報告を義務づけるようにしてほしいと思いました。

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