1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「コロー 光と追憶の変奏曲」

2008-10-05 20:22:23 | 美術館
 今日は雨。山歩きをあきらめて、神戸市立博物館で開かれているコロー展
「コロー 光と追憶の変奏曲」に行ってきました。初期から晩年に至るコローの
作品、78点が展示されていました。
 コローの作品を初期のものから見ていると、この人は、歳を取るにつれてほん
とうにうまくなっていったなぁっと思いました。えらそうな言い方だけれど。
34歳の時に描いたヴィル=ダヴレの池の絵と、56歳の時に描いたヴィル=ダヴレ
の池の絵がならんで展示されているのだけれど、その差は歴然でした。若いとき
には平板だった絵が、歳を取るにつれて奥行きが加わっていくのです。
 自然を描き続けたコロー。熟練の深化と、歳を取るにつれて心の奥行きも
深まっていったんだろうな。

 近くにある、輪郭がもやっとした、傾いた樹木の暗い色と、遠景の光。

 

 ずうっと遠くまで続いていく道の光と影のコントラスト

 

 「真珠の女」は、とても美しい絵でした。やっぱりこの絵がベストかな。
 

 「ドゥエの鐘楼」は75歳の時のコローの絵です。亡くなったのが78歳。
 
 
 とても素敵に歳を取ったんだと思います、コローは。僕も、こんな風に
歳をとれたらなぁ