GW、八木山のヒトゴミはあまり目にしたくないけど、明日から(6日から)しばらく晴が見込めないので、青葉の森を昼まで歩く。
森の入り口から、聞きなれたオオルリの声がしたので、期待を込めて歩いたが、結局この日、オオルリ、キビタキ、サンコウチョウ、クロツグミ、(ときどきかまびすしいガビチョウ)の高らかな声を聞いただけで、聴こえる場所でしばらく立ち止まって頭上を見渡したが姿を目に留めることができなかった。
また、黒い過眼線と黄みを帯びたヤブサメあるいはセンダイムシクイらしい小さな姿が藪の中から目の前に現れたが、すかさずどっかに飛んで行ってしまった。
「声はすれども姿は見えず、姿は見えれどさえずりもせず」、でも夏鳥たちがこのGWを境に、長い旅からこの森に辿り着いてくれたことがとてもうれしくなった。
(どうしてあの小さな体だけで、地図やGPSをもたずに生まれた森に帰って来られるのか、誰も教えてくれない)
夏鳥たちにを眼にすることがかなわなかったが、青葉の森のこの季節の新たな出会いになぐさめられる。
スイカズラ科のツクバネウツギのふたもとの花が、虫たちを誘っている。「ここへおいで」と。
シソ科ラショウモンカズラの薄紫が妖しく虫たちを誘う。「平安時代に武将によって切り落とされた羅生門の鬼女の腕の姿に似ている」といわれても、現代人がうなづけるような名前のつけ方ではない。それにしても、初めて命名した植物学者はあまりにもジコチュウーで奇想天外な頭脳の持ち主だ。(牧野富太郎さんじゃないことをねがう。)
あ、いつものルリシジミ!と写真を撮ってきたら後翅に尾状突起と橙の紋様があってルリシジミさんとは明らかに異なる。帰って図鑑で調べたら、シジミチョウ科ツバメシジミ♀と判明。
シジミチョウの世界も奥が深そうで興味がわいてきた。それにしても美しい瑠璃色の宝石だ。
翅裏の後翅にも橙の紋あり。それにしても漆黒のオメメが可愛すぎる。
山ツツジの木立にヒラヒラ舞っていたのはイトトンボ科のカワラトンボ♂。赤銅色の翅と青緑色のスマートな体躯の取り合わせが美しい。ツツジにはクモの巣の罠がいっぱい仕掛けられているから気をつけてね!