維新の教育観

大阪府では私立高校に入学するときに所得によって助成金が降りる。
マックス６０万円までは私立高校の授業料を負担するということだ。
それ以上の学費にたければ自校で負担せよということだ。
大阪府下の私立高校でその制度を活用しないのは実質一校だけだ。

今回の維新が提案しているのは「所得制限なしで全て助成金を出す」ということだ。

前々からこの制度に少し疑問があった。
私立高校が自校の教育内容を充実させようとしたら、このお金の面がとても大変だと思う。
ほとんどが人件費を無理をせざるえないのではないか。
私立高校の教員は聞くところによると学年主任、教務主任等、道徳が出来る人、などほんの一握りの正教員と沢山の若い常勤講師、非常勤教師で成り立っている。
美術科でも「いずれ、正教員にするから。」と何年も担任として働いた優秀な人が業を煮やして公立中学校の美術教員になった人も何人かいる。
進路指導で私立高校を訪れると若いクラブ担当者が元気に指導している。
全ての私立高校が当てはまることはないと思いたいが、こんな教員の待遇で先を見通した教育ができるのだろうか。
数少ない正教員の責任の負担も重大だし、行先の観えない若い講師の先生方も精神的には安定しがたい。
それでなくても教員の仕事は複雑多岐にわたるというのにその事をどう考えているのだろう。
「学校が努力してくれなければ。」という言葉をどれだけ使うのだろうか。
教育にはお金がかからないと思っているだろうか？維新の教育観がわからない。

大阪万博にしても実態がつかめないまま入場券だけを売りつけようとしている。
１９７０年の大阪万博をリアルタイムで実感している私たちにとってこんなにコンセプトがはっきりしない万博などなくてもいいと思うし、あの時代の「未来に向かって明るい人類の生活」というコンセプトは同じようには使えないということを理解してないのだろうか？
実現するためにまた莫大な税金が使われると思うとうんざりする。

昨日の晩御飯、牛筋、大根、人参、豆腐のおでん風煮込み。焼いたしいたけ、オクラ。

シンプルで美味しかった。