遊びをせんとや

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ルクレツィアの肖像 マギー・オファーレル 

2023-09-25 07:07:00 | ブックリスト
黄色い家の前に読んだ作品
これもある意味シスターフッドの物語だ。
実在のイタリア16世紀のフィレンツェのトスカーナ大公コジモ一世の三女、ルクレツィアの一生を描いた作品である。
史実はベースにしているがあくまでも細部やあらすじはフィクション。彼女の独特の感性を丁寧に追いながら、描いている。
乳姉妹の小間使いや心から心配してくれた乳母などとのシスターフッドの物語ともいえるが、、、。
作者の創造の翼は軽やかで物語の構成やストーリー、ビジュアルとしても映画的だなと思った。
これを映画化するとなかなか面白い作品になるだろう。

それにしても中世のイタリアではカソリックだったので離婚は基本認められていない。
このルクレツィアのもう一人の姉も不倫が元で旦那に寝室で殺されているということだ。実兄が加担したという説もあるが、、、。
何という時代だろう。彼女も嫁いだアルフォンソ2世との子供が結婚一年間で出来なかったために毒殺されたという。
その時代に翻弄された純粋で感性の鋭い、どちらかというと今で言うADHD気味な絵を描くことが何よりも好きな一人の女性の悲しい一生が上手く仕立て上げられている。
実在するブロンズィーノのルクレツィアの肖像が何よりも全てを物語っているような作品である。この表情からこれだけの物を描きだした作者は凄いと思う。
そして結末を読むと、この物語は女性の権利を主張していると思う。読んでいる間もスリリングな展開に目が離せなかった。
是非、映画化を。

昨日の晩御飯は、お昼に月命日だったのでごちそうをしたら残り物で。

ゆでだこ、焼鮭。冷奴、シラス。サニーレタス、パプリカ、セロリ、ベーコンのサラダ。しいたけ、キャベツの味噌汁。





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