遊びをせんとや

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七月大歌舞伎 松竹座 昼の部

2024-07-17 07:58:22 | 歌舞伎
さて、七月大歌舞伎松竹座の昼の部である。
どうやら、お天気も曇天で、あんまり暑くない。
雨もなんとか降らないとふんだ。
ということでいつもの絽の着物。

バスで千里中央まで行って北急から御堂筋線乗り入れ、すごく早く着く。

序幕
「小さん金五郎」これは見るの初めてかな。調べてみると1700年に実際あった心中事件を元に書かれた結構古いお芝居みたいです。
かなり、脚色されていますが。鴈治郎の金五郎、孝太郎の小さん。隼人の若旦那、太鼓持ち。弥十郎の廣瀬屋新十郎。扇雀の髪結いお鶴。壱太郎の芸者お糸。
さすがの手堅い役者で安定の世話物であった。鴈治郎と孝太郎の場が光る一幕。
隼人が大阪でこういう役をやると「上方の水で洗われる」と言った感じがして、どんどん上方つっころばしが上手くなっているような気がする。弥十郎がさすが。
なかなか楽しめる幕だった。
最初の場で芸者のお糸の着物と太鼓持ち六つ八の股引の柄が観世水でおソロになっていた。ピンクと浅葱色もマッチして。
舞台写真は全てWebよりお借りしました。

今回、大阪市内の小学生6年生くらいが3階で団体で来ていた。お弁当も食べて、遠足みたい。このお芝居どう観たか?

ここでお弁当

この日は残り物の蚫のバターソテー、トウモロコシ、トマト、レタス、卵焼き、じゃこ天、梅胡麻おにぎり、新生姜の甘酢漬け。
大したおかずではないが、蚫の肝をレタスと一緒に食べたら美味しかった。
日本酒5勺、お茶持参。量も食べる時間もちょうどいいのだ。暑いので保冷剤は欠かせない。

それにしても、毎回、序幕が始まってから来る人がいる。たいがいのお値段するのだから早めに来て劇場の雰囲気を味わうと言う気はないのだろうか?真ん中の席に人様の前を上演中に通って座るというのがどれだけ迷惑かわからないのかなーと不思議に思う。
せめて、開演ベルが鳴る頃には座席にスタンバっていて欲しい。劇場内で帽子をかぶっている男性が注意をされていた。
日本人の劇場マナーはやっぱり?かな。

二幕目
舞踊
藤娘

この衣装のオレンジとライムグリーンの藤の着物、日本の色ですね。美しい。
後で渋い藤色にパステル調の色とりどりの藤の花が描かれた着物に変わるのだが、それもいい。
もうすぐ菊五郎になる菊之助の藤娘。この人はしっとりした柔軟性が凄くいい。
歴代の菊五郎(私が実際観たのは七代目からだけれど)よりぶばった感じがしないのがそこがいい。
今は線は細いが、でも芝居は上手い。きっと上方優男の役もいいと思う。しなやかで気品と幅広さがある。
踊りもいい物を観せてもらった。長唄の娘道成寺といい藤娘といい、やはり色気がいるのですよね。後の俄獅子を観てても思ったけれど遊女や芸者の色気が必要。それが上品でありながらよく出てたと思う。さすが。楽しみです。襲名。

俄獅子

これまた、ピッタリの舞踊を時蔵さんが躍る。いいなー、美しいなー。長い首の線と芸者の着物、博多帯が、とても粋。
立ち姿が映える舞踊でした。

幕間にトイレに行き、ロビーに飾られている祝い幕の桐箱とレプリカを観る。

あったのね、ここに。夜の部の時は気が付かなかった。


萬屋の紋を伊豆の松崎町の海鼠壁が有名な漆喰で作られた桐蝶の額。

最後の襲名幕
恋女房染分手綱

このお芝居も初めてかも。でも一回くらいは観たな。
完全に、これは子供の芝居です。頑張ってました梅枝君。
途中か、最後に襲名の口上があると思っていたけれどなかった。ちょっと残念。

ということで、凄く堪能して帰途に着きました。
雨にも降られず、やっぱり正絹の絽、絽つづれの帯、麻長襦袢が涼しい。

 

昨日の晩御飯は、ひらまさのカルパッチョ、レタス、トマト、パプリカ、新生姜の甘酢漬け。人参、マッシュルームのブイヨンスープ。小松菜のバターソテー。