叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

 すべて無料です、気軽に読んでください。

人間賛歌 「新・仏教教室」 百六

2009年11月17日 | 新・仏教教室

 生命の秘密を明かす 続き

 質問、
生命の三諦(サンタイ)についてくわしく教えてください。

 答え、
三諦とは生命を三つの観点で明らかにすることです。空・仮(ケ)・中(中道
実相)の三諦といい、内容は次のとおりです。

 一 空、
心のことです。心は有るとも無いとも言葉で断定できないので、有無にかた
よらないように空といいます。

 二 仮、
身(からだ)のことです。からだは環境を造っている物質と同じもので出来て
いますが、これは仮に和合しているので、永遠にあるものではありません。
和合が崩れると無くなりますので仮和合といいます。

 三 中、
空・仮を伴って現れる生命本体を中道実相といいます。空にも仮にも偏ら
ない中道という意味です。空・仮・中の三つがバラバラでなく一体であるの
が生命の実相(真実)であります。

 私たちが日常生活で意識しているのは仮(からだ)と空(こころ)の一部で、
中(生命本体)を意識することはほとんどありません。

せいぜい、五官を通して得た情報で判断したり行動する第六識(意識)まで
で、潜在意識である七識や、
善悪の行為が積み重なって出来た業(カルマ)・これを八識と言いますが、
八識を通り越した生命本然の状態である九識(仏界)を、意識することはな
いのです。

南無妙法蓮華経(九識である仏界の名号)を唱えれば、
自分で意識しなくても仏界があらわれますので、これを妙とも不可思議とも
言います。頭で考えても分かりませんが実践すると自分で体得できるので
妙なのです。

生命には仏界を頂点にして十の境涯があります。境涯は生命活動の状態
の差異で、境遇もその一部です。
境涯には、六道の境涯(地獄界から天界まで)と四聖の境涯(声聞界から仏
界まで)の十種があり、境涯によって心の働き方が違いますから、世の中は
善悪ともども千差万別の姿を現します。

世の中の全ての現象は心が造り現したものですから、善い心になれば必
ず幸福になれます。善い心の最高が仏界の心です。

続く