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「岩沼中学校からの寄金」

2019年01月08日 | 大分県
4月に耶馬溪地区の中で土砂崩落事故があり、犠牲になった方もでました。
2学期も終わりに近くなった頃、宮城県岩沼市の中学校の生徒から手紙と寄金が届きました。
 



「私は、中津市の災害をインターネットで知りました。今の中津市はどのような状況ですか?周りに苦しんでいる人、悲しんでいる人はいませんか?



私が住む宮城県岩沼市は東日本大震災で津波による被害を受けました。



海沿いの建て物はすべて流され今はさら地が広がっているところも多くあります。しかし、多くの人から支援のおかげで、公園がつくられたり、復興マラソンが行われたりなど、震災前に戻りつつあります。



中津市の災害を知ったとき、今度は私たちが助けてあげなければと思い、募金活動を行いました。ほんの少しですが、これからの学校生活に役立てて下さい。
 



私は募金箱に「今できることを一歩一歩」と書いて募金活動をしました。これは、岩沼市に住む私たちにも、中津市に住む皆さんにも言えることだと思います。



できることを少しずつやっていくことで、ゆっくりでも一歩ずつ進んでいけば道ができ、違う景色が見えてくる。



わたしはこのような思いがあり、今の私が中津市のためにできることは募金活動でした。



私たち中学生にできることはたくさんあります。


急ぎ足じゃなくていいんです。大きな一歩じゃなくていいんです。お互いに今できることを一歩一歩頑張りましょう。宮城から応援しています。」




という手紙でした。
 



一人の女子の生徒が募金箱を作り、募金活動を展開していったそうです。その輪が中学校全体に広がっていきました。
 



生徒たちの想いを大切にするために、想いが消えないようにしたいという願いから、横断幕をつくりました。
「未来へ さわやかな風を」
という言葉を入れました。


そして、耶馬溪中学校と岩沼中学校の文字も入れました。
 



横断幕ができてから、全校生徒のお礼の作文と一緒に横断幕を背景にした全校生徒の写真を岩沼中学校に送りました。



「今日は、始業式でした。その中で、生徒さんたちの作文や写真を紹介させてもらいました。」
と岩沼中学校の校長先生から電話をいただきました。



 
東日本大震災で被災した地域の中学生が、崩落事故があった学校を応援してくれました。まだまだあの震災の心も体も環境も元には戻っていないと思いますが、震災を通して得た心を、私たちにいただきました。
 



この岩沼中学校の生徒たちの想いをふるさとの生徒たちに、根づかせていくことができたら、将来社会をになう中学生に大きな力となるにちがいありません。


その責任が私たちにはあるのかなと思っています。
 






この心がぬくもる出来事に対して学校が取材を受けました。



事故がおきてから、多くのメディアは、そのときに押しかけてきて通り過ぎていきました。しかし、今回取り上げてくれた記者の方は、職業としてではなく、事故以来ずっと生徒たちをあたたかく見守ってくれています。


尊敬をします。



「わたしも心を込めて一生懸命に書きます。」
と言って、記事を書いてくれました。
 



悲しい出来事はしっかり受け止めながらも、人の心のあたたかさにふれる幸せも感じます。
「生まれ変わったら、Oさんのようなジャーナリストになりたいですね。」
と今日も電話で話をしました。