ゴールデンウィークに入ってまもなく、大阪の姉と姪が母の見舞いに来ました。母もうれしそうでした。みんなで、施設の庭に行きました。
母の見舞いに行く前におばの家にも立ち寄りました。おばは、
「お母さんに、持って行ってね。」
とお菓子を袋に入れてくれました。そのお菓子や連れ合いが作ったたけのこご飯のおむすびなどを、母は、天気の良い庭で食べました。おいしそうに食べていました。
いろいろ話をして時間が過ぎていきました。姉が、
「お母さん、歌が好きだったよね。」
といろんな歌を母の肩をたたきながら歌いました。
「さいた、さいた、チューリップの花が・・・・どの花見てもきれいだな。」
母も歌い始めました。母の知っているような歌をみんなで歌いました。父を十数年にわたり、父が亡くなるまで最後までそばから離れずに優しく看病をし、父が逝ってしまうと同時に、認知症と診断されました。
ふだんは、「ちょっと、ちょっと。」など、短い言葉しか話さない母がしっかりと歌を歌っているのです。その姿に驚くと共に、感激をしました。「若く明るい歌声に・・青い山脈・・・」
病気の前の母に戻ったような気がしました。
♪一掛け 二掛けで 三掛けて 四掛けて 五掛けて 橋を架け
橋の欄干 手を腰に はるか彼方を 眺むれば
十七八の 姉さんが 花と線香を 手に持って
もしもし姉さん どこ行くの 私は九州 鹿児島の
西郷隆盛 娘です 明治十年の 戦役に
切腹なさった 父上の お墓詣りに 参ります
お墓の前で 手を合わせ 南無阿弥陀仏と 拝みます
お墓の前には 魂が ふうわりふわりと ジャンケンポン♪
メロディはよく知っているのですが、歌詞までは、みんなは知りませんでした。母は、しっかりと歌っているのです。
この歌に西郷隆盛が出てくるなんで、初めて知りました。
このメロディは、こんな歌詞なんですよ・・・
と母がみんなに教えてくれているような気がしました。幼い頃に戻り、母から物事を教えてもらっているようで、ぐっと胸が熱くなりました。
「上手だね。」
とみんなにほめられていた母。何ものにもかえられない時間でした。
母の見舞いに行く前におばの家にも立ち寄りました。おばは、
「お母さんに、持って行ってね。」
とお菓子を袋に入れてくれました。そのお菓子や連れ合いが作ったたけのこご飯のおむすびなどを、母は、天気の良い庭で食べました。おいしそうに食べていました。
いろいろ話をして時間が過ぎていきました。姉が、
「お母さん、歌が好きだったよね。」
といろんな歌を母の肩をたたきながら歌いました。
「さいた、さいた、チューリップの花が・・・・どの花見てもきれいだな。」
母も歌い始めました。母の知っているような歌をみんなで歌いました。父を十数年にわたり、父が亡くなるまで最後までそばから離れずに優しく看病をし、父が逝ってしまうと同時に、認知症と診断されました。
ふだんは、「ちょっと、ちょっと。」など、短い言葉しか話さない母がしっかりと歌を歌っているのです。その姿に驚くと共に、感激をしました。「若く明るい歌声に・・青い山脈・・・」
病気の前の母に戻ったような気がしました。
♪一掛け 二掛けで 三掛けて 四掛けて 五掛けて 橋を架け
橋の欄干 手を腰に はるか彼方を 眺むれば
十七八の 姉さんが 花と線香を 手に持って
もしもし姉さん どこ行くの 私は九州 鹿児島の
西郷隆盛 娘です 明治十年の 戦役に
切腹なさった 父上の お墓詣りに 参ります
お墓の前で 手を合わせ 南無阿弥陀仏と 拝みます
お墓の前には 魂が ふうわりふわりと ジャンケンポン♪
メロディはよく知っているのですが、歌詞までは、みんなは知りませんでした。母は、しっかりと歌っているのです。
この歌に西郷隆盛が出てくるなんで、初めて知りました。
このメロディは、こんな歌詞なんですよ・・・
と母がみんなに教えてくれているような気がしました。幼い頃に戻り、母から物事を教えてもらっているようで、ぐっと胸が熱くなりました。
「上手だね。」
とみんなにほめられていた母。何ものにもかえられない時間でした。