父・加藤千代三の書き残した短歌を、紹介していきます。
第4回目は、こんな添え書きがある一首です。
「太田水穂主筆『潮音』の誌友となり、数多くの歌を発表したが、記録なし。十五歳から十七歳上京までの間、僅かに記憶する歌」
前回、2首を挙げましたが、今回も2首を紹介します。
洩れてさす 雑木林の 陽の中に
静かな藤の ふさはたれたり
松の花 こぼるるに似て 散りきつつ
潮の音近し 丘の径かも
自然の情景に己の思いを託す、千代三の短歌のそうしたありようが、ボクは好きです。
第4回目は、こんな添え書きがある一首です。
「太田水穂主筆『潮音』の誌友となり、数多くの歌を発表したが、記録なし。十五歳から十七歳上京までの間、僅かに記憶する歌」
前回、2首を挙げましたが、今回も2首を紹介します。
洩れてさす 雑木林の 陽の中に
静かな藤の ふさはたれたり
松の花 こぼるるに似て 散りきつつ
潮の音近し 丘の径かも
自然の情景に己の思いを託す、千代三の短歌のそうしたありようが、ボクは好きです。