リスペクトコラムです。
FOOT×BRAINの以前の放送(FOOTBRAIN×Jリーグ30周年企画)の中で、【ファッション×サッカー!日本を強くする”魅せ方”とは?】というテーマで、デザイン力を追求した札幌さんの特集でしたが、浦和さんのグッズ展開の事例も紹介されていました。浦和さんといえば、圧倒的なサポーターのパワーを感じていますが、そのサポーターとともに創り出す、アジア№1とも言える世界感がよくわかりました。ACL決勝戦でのコレオもすごかったですね。札幌編に続いて、FOOT×BRAINの放送内容から。
【スタジアムを赤で埋め尽くせ 浦和レッズがグッズで目指す統一感】
クラブを強くするデザインの力を意識しながらグッズ展開をしているクラブが浦和レッズ。物販収入はJリーグトップ。昨季はコロナ禍に関わらず、11億円(約11億2,000万円)を超えた。その裏にある強いこだわりとは。
J1浦和マーケティング部・山村佳恵:選手達、チームを後押しする雰囲気をいかにスタジアムで作れるかというのを、クラブとファン・サポーターが一緒に一体となってやっている事なので、スタジアムを赤く染めるためには、どういったグッズが役割を担えるのかを考えて作っている。やはりヨーロッパのクラブを意識して、フットボールの雰囲気を大事にしたいなと思って、なるべくアルファベットを使うようにしている。
目指したのはクラブが醸し出す世界観の統一。(サポーターの)一体感を後押しするグッズ展開を行っている。更にそれらを売るための工夫も。
同マーケティング本部 白川潤副部長:スゴクいい良く(グッズを)作ってくれていて、残念ながらデザインだけでは限界がある。それをどう発信していくのかは、うちの広報チーム等と一緒になってやっている。
重視しているのはそれぞれのグッズが欲しくなる魅せ方。(グッズ)PR専門スタッフを設け、(グッズPR)専用のSNSで告知するなど周知を徹底。しかもクラブを知り尽くすスタッフ(選手モデルの撮影や物撮りを全て担当)が選手やサポーターをモデルにして、映える写真でPR。グッズと選手の個性が溢れた一枚に財布の紐も緩みそう。
同マーケティング本部 熱田航佑氏:毎回新商品を出すたびに、次はこの選手で撮って欲しいというコメントが来たりして、選手が着ているからこそ購買につながると思う。
更にもう一押し、浦和が重視するポイントがある。それが「ホットマーケット」。クラブの優勝や選手のメモリアルなどでサポーターの熱が冷めないうちにグッズを売り出す手法。その効果を目の当たりにしたのが5月8日。浦和がアジアの頂点(ACL優勝)に輝いた2日後のこと。
同スタッフ会議:優勝記念グッズを試合直後から売り出して、1日経っていますが、6日の試合後22時から販売開始して、今日の時点で合計1.2億円の売上。
この時のために、年明けから会議を繰り返し、入念な準備をしてきたスタッフ達。的確なタイミングとPRが大きな成果を生んだ。
J1浦和「浦和レッズ グッズ【公式】」ツイッター:https://twitter.com/REDS_GOODS
こんな感じでした。このホットマーケットというのはいいですね。確かに当ブログもJ1も含めて、メモリアルグッズを何度か購入した事があります。優勝とか昇格のタイミングで、何かグッズないの?と思ってしまいました。地元J2岡山では最近選手のメモリアルグッズの発売をよく見るようになりました。
浦和さんのグッズPR専用のSNSというのもいいですね。J2岡山でも「ファジアーノ岡山グッズ担当」というアカウントがありますが、PR専用というよりは担当者のツイートにも見えるかも。頑張って発信されていますね。
いつものようにクラブ公式HPに行き、何かもう一ついい事例は無いかなと見て行くと、いいのがありました。まさに浦和さんならではの貢献活動。
【このゆびとまれっず!】
「地域の課題解決を目指し、クラブがきっかけとなって(=浦和レッズが指を掲げて)、支援者・賛同者とともに(=仲間を募って)、継続・拡大(=活動の輪を広げる)していくアクションプログラム(※)です。
※この活動は、新型コロナウイルスの影響で深刻化した課題(経済困窮家庭などの支援等)に取り組む休眠預金を活用した「スポーツクラブによるコロナ緊急支援事業」としてキックオフしています。」
〔2年目の総括〕
「2年目となった2022年は助成金の支援も終了し、持続可能な活動にしていくための仕組みづくりが求められました。それはすなわち、“このゆび”に駆け寄ってくれる方々を増やすことです。今回の【ハートフルケア】では三菱広報委員会と埼玉県社会福祉協議会が、【REDS Santa】では埼玉スタジアム2〇〇2と浦和レッズ後援会が、新たに“このゆび”に駆け寄ってくれました。
さらに、新たなアクションとして埼玉県共同募金会との「このゆびとまれっず!×赤い羽根」募金活動を実施し、ファン・サポーターのみなさんにも駆け寄っていただきました。」
休眠預金を活用したというのが気になります。今回も「休眠預金等活用事業 新型コロナウイルス対応緊急支援助成」という制度を活用したようです。他には長野さんと琉球さんの名前がありました。なるほど、休眠預金ですか。地域の課題解決を目指し、クラブがきっかけとなって、支援者・賛同者とともに、継続・拡大していくアクションプログラムという事ですが、素晴らしいですね。よく読むと、主な活動として4つありました。コンパクトにまとめさせていただきました。
①ハートフルケア
コロナ禍でより深刻化する、生活に困っている家庭や子どもたちの課題解決や緩和をしていくため、プロスポーツクラブとしての人材やノウハウ、ネットワークを活用したスポーツプログラムを実施。
②REDS Santa
毎年クリスマスの季節に、さいたま市及び周辺の子ども食堂に、浦和レッズのグッズやお菓子・おもちゃ・支援品などをデリバリー。
③特設ページ
特設ページを通じて活動を発信し、ファン・サポーターや地域に暮らす人たち、企業や団体等にこの活動を広く認知してもらい、活動への賛同・参加・支援を募る。
④「このゆびとまれっず!×赤い羽根」募金活動
埼玉県共同募金会とコラボしたグッズを製作・活用した募金活動。
主にこども食堂での活動で、子どもが主人公の事業のようですね。「J1で資金も潤沢だからできるんでしょ」という声が聞こえてきそうですが、よく読むと地域のステークホルダーに広く呼び掛けて、協働されています。そうなるとクラブの規模や金額は関係ない。やれるか、やれていないのか。実行力も問われるのではないでしょうか。「今はそこまでの段階ではなく、準備が整ったらぜひやりたい」という声も聞こえてきそうですが、そういうところは、いろいろな意味で「だから抜かれていく」のではないかと思ってみたり。浦和さんのこの事業はシャレンでもあると思います。レッズランドも実現したオリ10の大先輩クラブに学ぶところは多いのではないですか。
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