リスペクトコラムです。
出そう出そうと思っていて、いつの間にか後回しが続いていた記事(申し訳ありません)(フォーブス誌のコラム)がありました。かなり昔の情報で、ブラインドサッカーの話題なので、やや地味ではありますが、スポーツ文化やパラスポーツとしては大変重要なコラムだと思っていて、ずっとキープしていました。今回元コラムのボリュームが大きいので、専門部分はなるべく省略し、ビギナー向けの情報をメインにリスペクトしました。ブラインドサッカーは徐々に存在感も増してきて(FOOT×BRAINのオープニング動画にも有り)、読者の皆さん、華やかな情報もいいですが、こういう情報も大事ですよ。
【前編:ブラサカ協会が「無意識バイアス」測定ツールを開発した理由】
「ブラインドサッカー初となるトップリーグ『LIGA.i(リーガアイ)』が、7月18日に浜松アリーナで開幕した。サッカーが好きな方はご存じかもしれないが、ブラインドサッカーはゴールキーパー以外が全盲の選手で、アイマスクを装着し、音の出るボールでプレーする5人制のサッカーだ。東京2020パラリンピックで男子日本代表は、初出場で見事5位入賞を果たした。
競技を統括する日本ブラインドサッカー協会は、競技の普及や日本代表の強化を進める一方で、小中学校などでのダイバーシティ教育や企業研修といった活動にも積極的に取り組んできた。
そしてまた、人が無意識に持つ偏見(アンコンシャス・バイアス)を測定し可視化する『UB-Finder(ユービー ファインダー)』のプログラム開発を自ら行い、企業や団体の研修事業への提供も行っている。」
東京パラリンピックでの躍進(5位)が、トップリーグ設立につながったようですね。よく読むと、学校訪問や企業研修にも力を入れている様子。そういえば何年か前に、J2岡山でもスタッフ向けに体験会をされていなかったですかね。この「無意識バイアス」測定ツールの開発というのもすごいですね。更に企業団体の研修のオファーが増えそうですね。
【後編:「絶対うまくいかない」 ブラサカ協会に学ぶ逆境を乗り越えるコツ】
「『視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会』の実現というビジョンのもと多くの事業を展開しているが、観戦チケットの有料化など『何かをやるごとに「絶対うまくいかない」と言われました』と専務理事兼事務局長の松崎英吾氏が明かすように、ここまでの道のりは平坦ではなかったはずだ。なかなか理解されない中で、どのように仲間を増やし、一つ一つの事業を推進してきたのか。松崎氏に聞いた。
──新リーグ『LIGA.i(リーガアイ)』開幕、おめでとうございます。松崎さんをはじめ、協会の皆さんの長年の取り組みにより、日本代表の試合に多くのサポーターが駆けつけるようになりました。なぜ今、さらに勝負に出て、リーグを立ち上げたのでしょうか?
確かに代表試合には、多くのお客様に足を運んでいただけるようになりましたが、国際大会はそう簡単に招致できません。代表に頼らずに、しっかり観て頂ける機会を育てていきたい。それが1つ目の理由です。
2つ目は、日本代表の強化のためです。東京パラリンピックに念願の初出場を果たし、5位に入賞できましたが、今後さらなる進化を目指したい。トップアスリートからグラスルーツで楽しみたい人まで共にプレイする地域リーグや日本選手権といった、“これまでの大会環境を保ちながら”、代表選手たちがより一層高い強度で競い合う場を新たに提供したいと考えました。」
「参加クラブにも、競技力の高さのみならず、組織運営力や競技普及活動への注力などを求めています。
──『LIGA.i』でも、チケットを有料にしましたね。
日本代表のチケット販売が伸びてきた背景があり、それをトップリーグにもつなげたいと考えています。ただ、一番高い席でも大人1枚2000円といった価格設定で、観客数の目標も1400人なので、収益性を大きく変える規模感ではないんですね。リーグ戦を成り立たせて行くためにも引き続き、スポンサー企業や自治体との連携に力を入れていきます。」
「これまでコロナ禍にあっても、スポンサー企業から支援し続けていただいていることもあって、高い事業実施率、継続率を維持してきましたが、イベントや体験会など稼ぐ力を担保していた我々本来の事業モデルはまだ回復してはいません。」
「──そうしたチャレンジを繰り返しながらのブラサカ協会の進化は、障がい者スポーツだけでなく、多くの皆さまの参考になると思います。どんなことにこだわってきましたか?
今でこそ子供たちの体験学習は引っ張りだこですが、“試行錯誤していた”2007年頃には学校の先生から『そんなことをしても子供たちに意味はないですよ』と言われていました。
2014年頃までは本当に芽が出ないというか、何かをやるごとに『絶対うまくいかない』と言われ、味方よりもアンチが多いという感覚すらありました。
突破口は──
突破口は考え方にありました。特に障がい者スポーツ業界は “ウォンツ(Wants)” がベースで、『知ってほしい』とか『知ってもらったら何か変わるんじゃないか』と思いがちなんですけど、やっぱりお客様側の “ニーズ(Needs)” や “ペイン(Pain)” を最優先すべきなんですよ。
例えば子供向けの授業を『スポ育』という名前にしました。ブラインドサッカー体験を全面に打ち出すのではなく、『スポ育』というダイバーシティ教育なんだという文脈にしたんです。そうしたら申し込みの状況や先生たちの認識も変わりました。
プログラム自体も見直して、ボールを蹴る時間をかなり減らしています。以前はとにかく試合を体験してもらうのが一番だと考えていたのですが、子供たちは目隠ししてプレーしたら怖いにきまってますよね。今では試合はせず、目隠しして色々な体験をすることをメインにしています。
このことに気がついて、最終的にブラインドサッカーのことを知ってもらえればいいと考え方を切り替えたことが、一番大きかったと思います。」
「絶対うまくいかない」と言われたものを成功させるというのは本当に素晴らしい事だと思います。Jクラブも学ぶべき事が多いのではないでしょうか。やはり代表チームからですか。優良チケット制というのもすごいと思います。パラススポーツの中で画期的な事なのではないですか。1枚2,000円のチケットで、1,400人の集客が目標ってちょうどB2かB3リーグのレベル。ダイバーシティ教育か、本当にこれからのパラスポーツの方向性を示していると思われます。
ここに登場する松崎さんは、NPO法人日本ブラインドサッカー協会の専務理事兼事務局長さんです。リーグアイのリーグ名の「i」の意味は、intensity(競技性)、influence(興行性)、integrity(組織性)を向上させてブラインドサッカーの価値を高める、という思いも込められているそうです。「LIGA.i(リーガアイ)」についてちょっと調べてみました。
去年の東京パラリンピックをきっかけにリーガアイが発足。18日に浜松市で開幕戦を開催。全国から4チームが参加し、総当たり方式で9月までリーグ戦を実施。国内トップ4チームが総当たりで計6試合を浜松や東京で実施。これまでは各地に地域リーグがあり、その優勝チームなどで日本一を決める選手権が開催されていましたが、その仕組みが変更されたのかな。
<所属クラブ>
・埼玉T.Wings ・free bird mejirodai ・パペレシアル品川 ・buen cambio yokohama
このトップリーグですが、まずは関東地区のクラブを集めたようですね。日本ブラインドサッカー協会公式HPの国内クラブチーム一覧ページを観たら、全国に多くのクラブチームがありますね。岡山の岡山デビルバスターズもありました。いつかリーグアイに参入できたらいいですね。Jクラブでブラインドサッカーに取り組むところがあります。どこも付加価値の高いクラブばかり。チームを保有しているのはJ2金沢とJ3松本。地元チームを支援しているのはJ1福岡。そして指定管理者になっておるスタジアムで全国大会の開催協力をしているのがJ1川崎ですか。
リーガアイの情報を観ていたら、思わぬ名前に目が留まりました。元岡山の上田選手。今はクリムソン新宿に所属されています。その新宿さんの公式HPに、上田選手が、リーガアイの浜松会場の「LIGA.i浜松応援アンバサダー」に就任されたとか。
東京パラリンピックでの日本代表チームの活躍が今の人気を呼んだとありますが、東京パラリンピックでは5位で、現在の世界ランクは4位とか。結構レベル高いですね。ブラインドサッカー ワールドグランプリ 2023では、パラ5連覇中のブラジルが優勝し、日本は準優勝だったとか。ブラインドサッカーから日本のパラスポーツを盛り上げて欲しいですね。
海外では車椅子バスケとかがかなりメジャーになっていると聞きますが、日本のブラインドサッカーも早くそういう存在になって欲しいし、結構近づいているのではないですか。
リーガアイ公式HP:https://liga-i.b-soccer.jp/
日本ブラインドサッカー協会公式HP:https://www.b-soccer.jp/
ブラインドサッカー関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20171010
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