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モンテディオ山形の件33

2023-06-29 00:12:29 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 先日、山形さんでシャレン活動「高校生が本気で挑戦できる場として「高校生マーケティング探求」を実施」が進化した新しい取り組み事業である「U-23マーケティング」がFOOT×BRAINで特集されました。当ブログでも一度リスペクトしていますが、注目度がアップしてきましたね。FOOT×BRAINで特集されると、「一流」事業の仲間入りという事で、当ブログも改めてリスペクトしたいと思います。結構長くなったので、途中途中でコメント(黒文字)を入れさせていただきました。

【FOOT×BRAIN:U-23マーケティング部】
 ナレーション:地域密着を掲げ、街とともに歩んできたJリーグ。地方創生に貢献するクラブが生まれている。そんな中、かつてないアプローチで地域に根差した運営をするクラブが。山形県のとある施設。そこにはたくさんの若者の姿。
 モンテディオ山形をもっと盛り上げていこうという活動を、大学生以下が集まってわいわいと活動している「U-23マーケティング部」。
 モンテディオ山形は今年1月、U-23マーケティング部を発足。広報、チケット、イベント、グッズの4部門で合計40人のメンバーで構成され、その活動がクラブに新たな風を巻き起こす。まさにJリーグ新時代。日本サッカーの未来と若いチカラが街を変える。U-23マーケティング部の仕掛け人、モンテディオ山形社長・相田健太郎、U-23マーケティング部メンバーの吉田朱里。
   
相田社長(相)「(メンバーは社員でなく)部活のような感じで、僕らは場所と彼らが使っていい予算を提供して、後は素材としてモンテディオ山形を使っていいですという事をお話して、何を企画しようとか、これを考えてみようという事を自由にやってもらっている感じですね。」
吉田(吉)「(メンバー入りしたきっかけは)元々サッカーを観る事が大好きで、観戦するサポーター側として関わってきた。今回、その裏側とか運営側に興味を持ったのが(応募する動機として)大きかった。」

 FOOT×RRAINで登場したのはJ2山形の相田社長と、マーケティング部メンバーで女子大生の吉田さん。メンバーの学生さんから生の声が聞けるのは説得力ありますね。よく見ると吉田さんも元々はサポーターで、高校生の時も同じようなイベント企画に参加しているのですね。
   
 彼らのミッションは新規ファンの獲得。その武器となるのが若者ならではの発想が生む斬新なアイディア。その具体的な活動は? J2秋田との東北ダービー「奥羽本戦」の試合会場で、試合開始4時間前、まだサポーターのい姿はまばらだが、1つだけ長い行列を作るブースがある。しかも子どもから大人までまぜか真剣な表情でお米をパクパク。
 実は1カ月前、U-23マーケティング部を取材した時。この日はそれぞれの試合会場でのイベントやグッズの企画案をプレゼンする日だった。このプレゼンで出た企画こそ「利き米チャレンジ(山形と秋田のお米を食べ比べてお米を当てるチャレンジ企画)」。ダービーの裏側で米どころのサポーター同士、プライドと舌をかけた戦っていた。ルールは3種類(つや姫、雪若丸、サキホコレ)を食べ比べ、その後ランダムで出されたお米の品種を当てるというもの。
 チャレンジ成功の場合は山形と秋田のお米をプレゼント。楽しんでもらうのはもちろん、東北のお米のPRと地産地消も狙いだ。(両県庁と交渉し、PR素材とお米の提供を受けて)イベントを成功させたい思いは県庁までも動かした。
   
 この「利き米チャレンジ」はいい企画だと思います。岡山で言うと何かな、利き酒(地酒)くらいになるのかな。相手の秋田さんも米どころというのが面白い。お互い名産地としてプライドがあるでしょうから。一所懸命にされた事でしょう。つや姫、雪若丸といえば山形さんのユニフォームのスポンサー表記で観たので、スポンサーさんも喜ぶ事でしょう。景品もそのお米というのがいいですね。あと、メンバーの学生さん達が自分達で企画立案し、県庁まで連絡を取ったというのはいい流れだと思います。

 スタジアムに足を運んでもらい、コアサポーターも増やしたい。メンバーの1人はJリーグへの想いを「Jリーグを観ている若い人が少なくて、若い人ってみんな欧州など海外サッカーを観ている人が多い中、。もっとJリーグの魅力を上げればいいのかなというのも思っていて、若い人がJリーグを面白いよねとなるようにしていきたいとすごく思っています」と語る。
 
相:労働力として見ている訳ではなくて、彼らがサークルみたいな形でこの場を使ってくれればいいというのが一番の思いなので、実際これを使って何かやりたいんですという熱い思いをしている人を40人集めた感じです。

 利き米チャレンジは開始から2時間後、お米が無くなり終了してしまう。10:30から開始して2時間、試合開始前の12:30頃に終了。学生達のエネルギーがサポーターに伝染してイベントは大反響を呼んだ。
 まだまだこれは始まり。視線は早くも新たなステージに向かっている。
マーケティング部長(部):僕自身も同じいろんな企画等をやっている立場としては、次から次へと新しい企画を僕もかんがえなくてはいけないと思う。(若い人が頑張っていたら)自分も負けていられない。

 サッカーを見る若者は欧州ばかり観ているという部分は突き刺さるところですね。確かに昔からそういう層はいます。土日はサッカーのプレーヤーだから観ないという層もいます。学生サークルのようなやり方で、のびのびやってもらったというのもいいですね。
 単に若い世代にアイディアをもらうだけでなく、大人の既存のスタッフも大いに刺激を受けているのが大きいと思います。スピード決裁の部分も、このプロジェクトに限らず、通常事業にも活かせられる事がよくわかったのでは。

 一般企業の場合、若い才能を活かしきれずに芽を摘んでしまう上司など、よく聞く事があると思うが、利き米イベントは企画発案からわずか一カ月で実現。若者のアイディアを実現するため、J2山形が行った取り組みとは。
 
相:プレゼンの場に必ず決裁ができる、それぞれの部長に参加してもらっている。彼らがその場で良し悪しと、じゃあやりましょうとその場で決めれるようにして、決まったものからどんどんと形にしていくような体制にしているので、結局これって預かりますってなってしまうと、本当にやれるのかどうかってわからない時って出てくると思う。その場でやろう!と決めたら、当然プレゼンにも熱が入りますし、企画を決めてもらった学生は、一所懸命にその場で頑張れると思うので、そういうスピード感を持つために、こういう人達(部長)に参加してもらうようにしている。
吉:温かい雰囲気でアドバイスされるので、私たちも失敗を恐れずに、どんどん積極的にアイディアを出していこうと思って活動できている。

 スピ―ディーなフィールドバックや意見交換。新鮮でクラブ愛に溢れた学生のアイディアを実現するため、裁量権を持つ者が常に寄り添っている。
相:彼らこそ緊張感がある。この場で言っていることが芯を食ってなかったら、何言っているんだコイツと言われるから、すごく言葉を選びながら話すようになっている。部長にとっても勉強というか経験にはなるので、いいのかなと思っている。
 楽天イーグルスにいた時に楽天のグループの言葉に「スピード・スピード・スピード」と書いてあって、スピード感は大事だと、楽天でお世話になった10年半とJ1神戸にいた1年半でスゴく体感した事。
 結局たかだか2、30人の企業ですから、何かそこで誰かが預かってモチャモチャしている事自体がナンセンスだと思う。正しいと思うんだったらやったらいいと言ってはいる。だから何かこう、人の道から外れているとかじゃない限り、可能性があるとか、チャレンジしたいんだったら、基本的には部長クラスが決めるものに関しては反対をする気は余りないので、もう決めてきて下さいって言う方が正しいと思う。社長帰って来ないと決められないんですよねって言ってたら良くないじゃないですか。

 このスピード感は、NPBの楽天から来ているのですね。そして神戸さん。三木谷オーナーの流儀を学んでこられた様子。どんどんチャレンジしたらいいという社風は、今の時代に合っているのではないでしょうか。同じJクラブでも、何かお役所みたいだなと言われているところもあると聞きますが、そういう面ではうらやましいかも。
   
 山形ならではのスピード感。マーケティングはわずか一カ月でこんな事も実現させた。利き米チャレンジ以外にも、サポーターなら欲しいダービー限定の記念グッズ(フェイスタオル、トートバッグ、アクリルスタンド)。販売する商品からデザインまで、すべて学生達が考えたという。
 中でも人気だったのが若者に人気のアイテム、アクリルスタンド(通称アクスタ)。カプセルトイとして販売され、サポーターはお目当ての選手を求め、ガチャガチャを回し続ける。実は去年のマーケティング部発足前に、吉田達は高校生達と女性ターゲットのグッズを考案。その際に作ったうちわに込めた狙いが「押し活」。
   
吉:「今回このガールズデーをやるに向けて、ターゲットを若い女性に設定した。やっぱり私たち大学生・高校生が立案したが、周りの友達とかがモンテディオ山形をどう見ているのかと思った時に、この選手が好きだから観に行こうと思う押し活のようにサッカーを楽しんでいる人が多かったので、押し活とサッカーを掛け合わせた企画をやってみようと考えた。」
   
 気になる選手がいたら、グッズを通してファンになってもらい、クラブ自体も好きになってもらう。若いアイディアだからこそ生まれたグッズだ。
吉:「(グッズを作るのに参考にしたのは)アイドルのライブグッズを一番参考にした。うちわとかもよく見ると思うので。シャカシャカも音が鳴る事と、一緒に写真を撮った時にスゴく可愛く映る、映(ば)えるというのもあって、作ろうという事になった。」
 どれもスタジアムだけでなく日常でも使えるデザイン。その汎用性も受けてすべて完売した。そして若い力に魅せられた山形は今年本格的にU-23マーケティング部を発足。また驚きなのが・・・
部:「ダービーの関連グッズなので、絶対に1試合で完売する適切な数量や価格をしっかり考えてもらった」
 それぞれの販売個数や値段設定、実務作業まですべての企画・製造・販売」をU-23マーケティング部に一任。そこにはクラブだけでなく、地域で活躍できる人材育成という意図もある。一つのJクラブがそこまでする訳は?
相:人口・年齢分布を見ても、若い人が県外に流出してしまって、高齢化が進む地域が多くなっていると思う。若い人たちがどういった事ができるのかを、先輩の大人などに知ってもらう事がスゴく重要な事だと思う。若者のチャンスを地方でもっと活かせられるようになれば、県外に出て行かずに地元に残る。それが地域の活力にもなるもので、そういう事で若者の活躍を見せられる場として、我々Jクラブで作る事が一番いいのかなと思っている。」

 山形県の人口減少率は全国ワースト4位(1位:秋田、2位:青森、3位:岩手)で、若者も圏外に流出してしまっている。だが、そうした若者が地元で可能性を見出し、県内に残れば街は活性化。地域経済が盛り上がり、クラブも大きくなる。有能な人材の育成は将来に様々なメリットをもたらせてくれる。
相:やはり若い人たちが会場で色々なコトをやってくれたり、観に来たり、応援してもらえるのは僕ら(クラブ)にとってありがたいし、地域の未来を背負っているのは彼らだと思う。チームが良い状態になっていっていのは、クラブの努力もあるが、周りにいる人たちがあきらめずに後押ししてくれたりとか、若い子たちが積極的に参加してくれたりだとか、本当に全ての積み重ねだと思うので、そういう事をしっかりやっていきたいと思う。」
吉:(マーケティング部で実現したい事は)Jリーグで初めての活動なので、それに対して誇りを持って頑張っていきたいなとまず思う。大人の皆さんとは違う一面を自分達が出していって、若い世代でもこれだけ頑張れるんだよという事をなるべく多くの人に知ってもらいたいと考えている。」

 学生さん達が自由に考えてグッズを開発して、自分達で売ったというのもいいですね。3種類のグッズですが、イラストデザインがいいですね。とても親しみやすいデザインです。そして推し活のうちわもいいですね。うちわといえば、Cスタで配布されるスポンサーうちわしか見た事がなく、選手の顔写真が大写しになっているのは、とても斬新です。アイドルの推し活うちわはああいう感じなんですね。
 ダービー限定の限定グッズのためにその日で完売するように、U-23マーケティング部で販売数の設定も任されたとか。本当に本格的なフロント活動ですね。本人たちも誇りを持って、活動をしているという事でJクラブを代表する素晴らしい事業になりました。今後の更なる活動に期待です。これから多くのJクラブが似たようなこういう学生グループを始めていく事でしょう。

 

U-23マーケティング部|モンテディオ山形 オフィシャルサイト

Jリーグクラブ初となる23歳以下の学生マーケティング部

モンテディオ山形 オフィシャルサイト

 

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