J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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北の王者へ コンサドーレ札幌25

2018-01-18 00:01:36 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトブログです。
 当ブログでは尊敬するJクラブ社長の1人にJ1札幌の野々村社長がおられます。当ブログで、Jクラブの社長は選手出身が理想論の発端とも言える存在。J論のコラムに、経営コンサルタントとサッカーライター、2つの顔を併せ持つ村上アシシ氏による、面白いインタビューコラムが出ていました。やっぱ、野々村社長は優秀だよなと思わせる内容でした。以下、引用して紹介。
   
【就任後5年で売上が3倍に!? コンサドーレ野々村芳和社長が語るメディア戦略】
〔芝の張替えで札幌ドームの開催試合が減ることが懸念点〕
「アシシ:将来100億円規模のクラブを目指すという中長期的な話もして頂いて、実際、2013年に就任された時の規模が10億円ちょっとで、来季の予算規模は30億円という報道も出ています。実にこの5年間で会社を3倍にしたわけです。
野々村:来季はそれぐらいの予算でいきたいけど、札幌ドームでの試合が芝の張替えをする影響で減るんだよね。それで観客数が伸び悩む可能性がある。
アシシ:その分、興行収入が減ると。
野々村:その可能性は十分ある。そういう不確定要素がある中でやっていかないといけないから、そういうのも含めてしっかり資本政策をしようということで、増資した。別に毎年、黒字で行く必要はないしね。
アシシ:前回お話を聞いた時は、100億円クラブを目指す上で、放映権が一番の肝になるという話をしていました。その後チャナティップを獲得して、Jリーグの放映権がアジアでも売れ始めた。今後、東南アジアで売れた放映権料に傾斜がかかって、札幌に多めに支払われることになるんですか?
野々村:まだわからない。2017年はスカパー!が東南アジアの放映権を持っているでしょ。そこのかじ取りはJリーグだからわからないけど、率先して圧倒的な何かをやってたら結果が付いてくるでしょうというスタンスでやっているから。」

〔博報堂と提携したことで各メディアが「忖度」するようになった〕
「アシシ:さっき増資の話がありましたけど。新たに増資する8億円は、具体的に何に投資するんですか?
野々村:いろんなことをやっていかないといけないなと思って。
アシシ:多角化の部分で、たとえば1年半前に幼稚園を作りたいって言ってたんですけど、子供向けの施策とか。
野々村:子供向けって今あるかというとないけど、幼稚園設立とかはもっと先の話だよ。現実的にはeコマースの分野。ダイアモンドヘッドさんがけっこうな投資をしてくれているから。グッズ収入って今2億円ぐらいなの。その額を今後4億、6億、8億にしていくためにお金を使ったり、広告の価値を高めるためにLEDの看板を入れたり、そういったところにお金を使おうと思っている。
アシシ:アウトソーシングといえば、博報堂とパートナー契約を結んで2年が経ちました。博報堂が入ってどんなふうに変わりました?
野々村:各メディアが、いろんな忖度をするようになったんじゃないかなと、個人的には思っている。東京に本社がある博報堂とうまく付き合っておけば、今後ビジネスが広がるんじゃないかと各社が思ってくれてるように思う。
アシシ:博報堂の常駐の社員は具体的にどんな仕事をしているんですか?
野々村:なんでもだよ。メディアをどう使うかみたいなところは、彼らの得意分野だから。去年からホーム戦のほぼ全試合をローカル地上波のテレビ中継ができるようになったのは、まさに博報堂のおかげ。
アシシ:2017年は地上波何回やったんでしたっけ?
野々村:NHKのBS放送も入れると、リーグ戦でいうと16試合。アウェー入れたら22試合。
アシシ:ホーム戦は1試合できなかったんですね。
野々村:水曜ナイターのマリノス戦ができなかったけど、視聴率もだんだんと取れるようになってきたのよ。10月鹿島戦(NHK総合)が前半11.6%、後半13.7%。残留を決めた清水アウェー戦(UHB)が10.7%。こうやって数字が出てくるようになれば、広告としてのうちの価値も上がってくる。」

〔最も良かった点はサポーターと目標を共有できたこと〕
「アシシ:そういう意味ではテレビ露出を増やした効果は確実に出てきてて、今年のリーグ戦観客動員数、1試合平均は前年比26.5%増でした。
野々村:一番の盲点は、コアな人たちはわかっているけど、ちょっと外側にいる人たちに「J1残留」という目標が、今のコンサドーレにとってはとてつもなく大変なことなんだというのが、今まであまり浸透していなかった点。それが実際に残留を決めて、街を歩いているとおめでとうとか言われるようになって、ちょっとずつ伝わってきたなという感じはある。」
引用:J論

 以上、コラム前編でした。予算が30億ってすごいですね。もはやJ1レベルの数字だと思います。確か某黄色いチームくらいのレベルじゃないかな。という事はタイトルが取れる可能性が出てきます。5年で予算を3倍にしたとありますが、すべて野々村社長の手腕だと思います。経営者のみの目線で、商業主義に舵を取っていて、地域を顧みない方であれば、10億ちょっとで足踏みしているのかもしれません。それで100億円を目指すですか、放映権をターゲットにしているのも素晴らしい。北海道という地ですよ。早くからアジア戦略も実施されています。アジア枠で選手も獲得しているし。経営の多角化で、博報堂と連携しているのもすごいですね。大手広告代理店とJクラブが単独で契約できているって、なかなか無いのでは。
 すごいのが地上波放送を22試合やってるという点。半分以上の試合ですね。地元岡山なんて、確か4、5試合くらいじゃなかったかなぁと。地域に根を張れているからできる事なんでしょうね。そういう効果もあって、観客動員数が26.5%増というのもすごい。こういう風に地域の宝となる公共財になっていくのでしょう。続いて後編です。

 
〔2018シーズンの目標設定は現場に任せている〕
「アシシ:たしかに。ちょっと話は変わるんですけど、ベイスターズの元社長の池田純さんの本を先日読んだんですよ。そこで印象的だったのがベイスターズの哲学みたいのを文書化して、それを社員とか選手全員に読ませて、会社の哲学の共有を図っているということでした。素晴らしいなと。どこの企業も大きいところはやっていると思うんですけど、中小企業だと労力的に難しかったりもします。これから10年、20年後を見据えた時に、コンサドーレの哲学みたいなのを明確化して、関係者に浸透させていくのは、緊急度は低いけど重要度は非常に高いかなと。
野々村:今売上100億円になるためのロードマップを作っていて。どこまでできるかわからないけど、それはやりたいなと思っていて。
アシシ:それは経営計画みたいなものですか?
野々村:そう。その経営計画を作っていけば、そういった哲学的な、うちのクラブがどういう存在になっていくべきか、というのがわかりやすく出てくるかなと。」

〔社長が広告塔として表に出るクラブが成功する?〕
「アシシ:最後になりますが、10年後、20年後を見据えた時にこういうことをしていきたいみたいな、長期的ビジョンはありますか?
野々村:将来的に年間10億円、20億円規模の胸スポンサーを新たに連れてくるには、コンサドーレがアジアでも知名度を高めて、たとえば東南アジアでも赤黒のユニフォームを着ているファンが多くなったり、アジアチャンピオンズリーグに出場してテレビの露出を増やしたり、といったところを目指していきたいと思っている。」
引用:J論

 100億円になるためのロードマップってすごいですね。確か、前にそういう詳しい事業計画は作らない方針という経営者の事を聞いた事がありますが、えらい違いです。これはクラブの公式HPにヴィジョンの有無がその辺りを物語っていると思います。以前、特集記事を作っています。ACLも視野に入っているのですね。当ブログにとっても、昔から付加価値が高いクラブと認識している札幌さんには頑張って欲しいと思います。J1昇格した翌年J1に残留できたクラブは、いくつかあります。この2年目が勝負ですね。DAZNマネーもあり、環境は大きく変化しています。頑張って欲しいですね。
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