Ｊリーグの話題９０

　事例紹介コラムです。
　先日、面白いコラムを見かけました。地元岡山も対戦した磐田さんのジェイ選手ですが、「２ステージ制は反対！　なぜ最多勝ち点のチームが優勝できないんだ？」というタイトルで、「ジェイから日本サッカーへの提言」というコラムが、フットボールチャンネルに登場しました。面白いですね。当事者である選手側からこういう反対論が出る事はまずありえないだけに、こういうパターンは珍しいです。しかも外国人選手。以下、抜粋して紹介。
　　　
【王者は最も多くの試合に勝ったチームであるべきだ】
　Ｊ１と２ステージ制について言いたいことがある。1stステージを優勝して終えて、2ndステージで毎試合負けてもシーズン終了時にチャンピオンでいられる世界で唯一のリーグだと思う。チャンピオンであるということは、シーズン全体を通してだけでなく、６ヶ月だけでもいい。Ｊリーグはお金を生み出す他の方法を見つける必要があると思う。1stステージすべての試合に負けていても、2ndステージを勝てばチャンピオンシップを獲得できるなんておかしい。王者は最も負けが少なく、最も多くの試合に勝ったチームであるべき。
　誰しもが成功したいと思うし、Ｊ１浦和のように負け試合の少ないチームもあるが、彼らは2ndステージで中位に甘んじている。もし浦和が2ndステージを２位で終えれば年間勝ち点で首位になるが、1stステージで失敗して2ndステージを勝ち取ったチームに負ける可能性があるなんて…もし僕が浦和の選手だったら、勝ち点が最も多いから、優勝したとしっかり認めて欲しい。
　イングランドではクラブを通して金を生み出す。カップ戦で小クラブとビッグクラブを対戦させる。一方で２ステージ制のようなシステムは絶対に導入しない。選手として納得できない。勝ち点を最も多く獲得したチームが優勝できないなんて、選手の気持ちはどうなのか。

【日本人は過小評価されている。一部のプレミアリーグの選手よりも優れていると思う】
　２ステージ制はＪリーグにも良いことがあるかどうか、全てあてはまるわけではないと思う。正直に言ってＪリーグはプレミアリーグに倣って組織やインフラを整えることができると思う。イングランドを見てみれば90％のチームは借金を抱えているが、日本では借金のあるクラブはない。つまり財政的に安定している。スタジアムはトップレベルだと思うし、ピッチも本当に素晴らしい。トレーニング環境も優れているし、日本のチームにはたくさんのスポンサーがついている。テレビ放映もうまくいっていて、ファンもすぐそこにいる。

　全てが素晴らしいし、日本人選手たちは過小評価されている。多くのＪ１やＪ２の選手たちは一部のプレミアリーグの選手よりも優れているように見える。プレミアリーグでプレーする選手たちは攻撃的だが、日本人は技術的に恵まれている。プレミアリーグではアジア人選手にも扉は開かれている。アジア人とプレミアリーグの選手たちの間に、技術やフットボール能力の大きな違いは無い。もし違いがあるとすれば、攻撃性とフィジカル能力ではないか。
　結局のところフットボールに生きる人々の考えが先にあって、スポンサーシップはその後にくる。日本ではスポンサーが最初に考慮されるけど、本来そうあるべきではない。

　コラムの後に「編集部よりという事で、ジェイ選手はサッカーを通して恵まれない方々へのサポートを継続しており、この記事の原稿料はジェイ選手の意向により、ボランティア団体へ寄付するとあります。
　ジェイ選手といえば、元イングランド代表で今シーズンから磐田さんで戦っている選手です。しかも現在は２部リーグ。そんな選手がＪ１について語っている。コラムをよく読むと、日本の事を褒めながら批判しています。イングランドは９割のクラブが借金があるが、スポンサーシップは後に考えて生きていると。そんなイングランドでは２ステージ制など論外であると。素晴らしいですね。さすがサッカーのルーツ。
フットボールチャンネル該当ページ：http://www.footballchannel.jp/2015/09/26/post110357/
Ｊリーグ組織問題関連（２ステージ関係）：29 / 28 / 27 / 26 / 25 / 24 / 23 / 22 / 21 / ⑳ / ⑲ / ⑱ / ⑰ / ⑯ / ⑮ / ⑭ / ⑬ / ⑫ / ⑪ / ⑩ / ⑨ / ⑧ / ⑦ / ⑥ / ⑤ / ④ / ③ / ② / ①
Ｊリーグ組織問題関連 （その他）：26 / 25 / 24 / 23 / 22 / 21 / 20 / ⑲ / ⑱ / ⑰ / ⑯ / ⑮ / ⑭ / ⑬ / ⑫ / ⑪ / ⑩ / ⑨ / ⑧ / ⑦ / ⑥ / ⑤ / ④ / ③ / ② / ①