迷建築「ノアの箱家」

ひょんなことからNOAに選ばれし者として迷建築「ノアの箱家」に住むことになったKOKKOの笑ってあきれる自宅建築奮戦記

不動産営業マンに負けない本

2010-12-03 20:58:27 | 本人登記とお金

不動産営業マンは敵か味方か

さて、今夜は、先の建築家に騙されて不動産営業マンに対しても疑心暗鬼の塊になっていた頃のことを書こう。

 

前の家の売りにあたっては、以下の本を含む何冊かの本を読んで「もう騙されないぞ」とばかりに勉強した。

             

今思えば、この本の著者の稲葉なおと氏は、アトリエNOAの本庄正之さんが西表島に建てたホテルを「名建築に泊まる」で紹介した人だ。

なかなかよい本だった。

この本・その他を読んで、不動産屋の商売テクニックを学んだので、彼らが言った言葉を鵜呑みにしない慎重さはある程度は身に付けることが出来たつもりでいた(「つもりでいた」とあえて書くのは、理由がある。理由は後述する)

 

不動産業界の隠語まで知っている私は、不動産営業マンにとってかなりやりにくい客だったようである。家や土地を何とかうまく買わせて一儲けしようとする彼と、そうは問屋が卸さないという私との知恵比べ・接戦が延々と続くことになった。

結局、私は現在の土地の購入に関しては、持ち主(不動産屋)から直接土地を買うようにしたので、すんでの差で彼に仲介手数料を払わずに済んだ。これは学習の成果である。

※とある物件について、チラシなどを客に渡した時点で「仲介」とみなされ、売買契約が成立した時、仲介手数料を請求されることがある。私は、今の土地についてはネットで調べ、かつ囲炉裏茶屋にたまたま来ていた持ち主から直接話を聞き、現地見学した。私についていた営業マンは、どういうわけかこの土地を紹介しないまま。後で、「チラシでも渡しとけばよかった」と悔しがっていた。

 

この営業マンとは、土地の購入に当たってもいくつもの物件紹介など世話になっていた時期を含むと2年もの付き合いになったが、期間が長くなっていくに連れて次第に気心が知れるというか親しみを感じるようになっていった。

私が先の建築家に騙されていることに気付き、「建築確認申請がそもそも出ているのか市役所に確認しに行った方がいい」とアドバイスしてくれたのも彼だった。

 が! が! が!

これがまずかった。

不動産営業マンも所詮は商売人であるのをすっかり忘れてしまい、もう少しのところで彼に「負けてしまう」ところだったのだから、危ない、危ない。

 だが、何とか私は約40万円ほどの無意味なお金を二重払いすることなく済んだ。

これも勉強のおかげである。

やはり勉強って大事だなァと、今さらながら思い出してはいるのだが・・・。

 

事の顛末を少しばかり書いておこう。

不動産屋の仲介法定手数料は、取引額の○パーセント+アルファーと決まっているが、この手数料について、もう少しでまんまとこの営業マンにしてやられ「負けてしまう」ところだったのだ。

仲介定数料については、売主の私は彼にのみ売り主側の手数料を払い、買主は買主側の不動産屋にのみ仲介手数料を払う。

これが普通である。

ところが、契約直前になって、彼が言ってきた。

「買主側の不動産屋が『こちらにも手数料を欲しい』と言ってきているのですが、どうされますか?」

私は、稲葉なおと氏やその他の本に書いてあった内容を思い出した。

「手数料の二重払いを要求してくる不動産営業マンがいる」と。

KOKKO:「法定手数料については、私はあなたに払うだけでいいはずです。先方の手数料は買主から払われるはずであって、私には支払い義務は無い。」

営業マン:「いえ、このようなケースもあるにはあるんですよ。」

KOKKO:「はい、確かにそのようなケースがあるとどっかの本に書いてあるのを読みました。今回の要求は、先方の会社の意思ですか?それとも営業マン個人の意思ですか?」

営業マン:「先方の不動産会社の意思です。」

KOKKO:「私は、法定手数料しか払いません。ある本に書いてありました。『そんな不動産屋は断れ』と。このような違法な要求をしてくる先方の不動産屋を私は信頼できませんので、この話はお断りします。あなたは、私の味方ですか、それとも先方の不動産屋の味方ですか?」

営業マンは慌てふためいた。

営業マン:「私は、玉野井さんの味方です。今から、先方の不動産屋に電話して玉野井さんの意思を伝えます。10分ほどしたら、話しの結果をお伝えします。」

5分もしないうちにかかってきた。

営業マン:「先方が『失礼なことを言ってすみませんでした』と謝っていました。ですから、玉野井さんは、手数料を払わなくてもいいです。」

KOKKO:「当たり前です。」

「私の味方やったら、最初から断れっちゅうねん!ドアホ~ッ!」と心の中で叫んでいた。

不動産屋同士の癒着だ、コレワ。

会社の意思などではなく、営業マン個人の意思だったのではないのか、コレワ。

この二人はグルなのではないか、山分けしてポケットマネーにする気だったんじゃないのか、コレワ。

 

いよいよ売買が決まって、少しばかり早めに契約場所(不動産屋事務所)に着いた私に、私側の営業マンは「向こうの営業マンはもう来ていますが、買主はまだです。顔を合わすのも気まずいでしょうから、外でお待ちいただいた方がいいのでは?」と言って来た。

気まずいのは、私じゃなくてあんたと向こうの不動産屋じゃないの?

事務所の中、公然と私に問い詰められたらやばいと思ったのではないの?

いよいよ売買契約の時、正直言って先方の不動産屋の営業マンの顔を見るのも腹が立った。

 

だが、稲葉なおと氏の本やその他いくつかの本を読んでいなかったら、私はまんまと「そうかぁ~、払った方がいいのか~。」と思って約40万円を払ってしまっていたに違いない。危ない、危ない。

このテクニックは、売り急ぎの心理と無知に付け込んでのものである。

皆さん、騙されてはいけませんよ!!

 

ところが、イタチの最後っ屁というか、その時すでに私は別件で彼にかまされていたのだが、それから半年以上もたつまでそのことに気付かなかったのだから、不動産営業マンの腕はたいしたものである。それが、先ほどのつもりでいた」の理由である。

説明しよう。

 私は、現在の土地を実は相場よりかなり高い金額で購入していたのである。

土地購入当時、この営業マンには気心も知れたと思い、購入に際しても相談していたのだが、「高いのかなあ?どう思う?」と尋ねる私に彼は首をかしげてお茶を濁していたが、先の建築家に騙され、新たなコンテナ設計士を探してのたうっている時になって初めて「あれはかなり高い買い物でしたね」と本音を言ったのだ。

「どうして買う時教えてくれなかったの?」と問う私に、彼は沈黙の苦笑いで答えた。

不動産屋同士にはお互い足引張りをしないという不文律があるというのを私はその時初めて知ることになった。(ちなみに、購入した土地の持ち主も不動産屋で、彼とこの不動産屋は顔見知りだったのである。同一地域の不動産屋同士は皆繋がっていると言って差し支えない)

 

不動産営業マンは敵か味方か

というわけで、冒頭のタイトル。

どれだけ気心が知れようと、所詮は商売だ。かまされないように気をつけた方がいい。

知恵比べに負けるな!

私の結論である。


 

 


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