kasaruの今日も有り難う

僧侶歴46年。講演依頼受付中
サルコイドーシス・バセドウ病の旦那
岡山へ就職長男23歳
アペール症候群次男19歳

すっかり・・・

2011-04-17 | つぶやき

桜色の風景は風と共にさりぬです。

きっと去年の今頃は東北地方も綺麗なピンク色の風に頬を染め、

見上げる青い空に 思い思いの時間を過ごしていたに違いありません。


悲しいかな 茨城でも気がつけばすっかり葉桜の様子。

何も出来ない毎日に只時間だけが過ぎていくことを

実感しています。


茨城でも比較的被害の少ない地域では、

いつもと変わらない日常がそこにはあります。


仕事をしなければ生きてはいけません。

今回の震災で改めて生きていくことの困難を

知ることになるのです。


家や家族を失った人たちにとって、

その場を離れることが出来ない心境は

ここならずともわかるつもりです。


ましてや原発問題に翻弄される人たちにとって

目に見えない恐ろしい環境に

家も仕事も奪われることは納得出来るはずもありません。


このひたちなか市でも

他の所よりは高い放射線量の数値がありますが、

「直ちに健康被害が無い」そのことばを信じ、

また行く宛の無い人間にとって、

この地で生きていかなければならない覚悟は、

毎日 相当な負担になっています。



腰を据えると同時に、

腹も据えなくてはなりません。


今の影響は10年後間違いなく出ることを誰もが知っていますが、

どうすることも出来ない現実に

目を向けることが難しいですね。



日本には50以上の原発があります。

地震大国の日本では今回のような事故は

他人事ではありません。


ましてや茨城は大洗、東海、那珂市と原発施設を抱え、

ひたちなか港に火力発電所を新設し、

常に危険と隣り合わせの毎日です。

しかし ここで生まれ育ったものは

何処へ行けば良いのでしょうか?


先祖代々 支え護ってきた寺とお墓を

捨てることは出来ません。

子どもたちだけでも安全な場所へ・・・

そう願うことは親として当たり前のことだと思っていますが、

今もこうして電力を買いながら生活している以上、

原発の副作用からは逃れられないのかもしれませんね。



私は小心者なのでまだ 腹を据えることが出来ていません。

子どもを産み育てた私は腰を据えられますが、

これからの子どもたちに対して何か出来ないのか?

この状況の中でそれでも何とか護りたい命の行き場を模索しています。