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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

テレビ朝日「ちい散歩」は、<コロンブスの卵>的旅番組

2009年09月14日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

本日発売の『日刊ゲンダイ』(15日付け)。

連載コラム「テレビとはナンだ!」では、テレビ朝日「ちい散歩」を取り上げさせてもらった。

コラム見出し:
『ちい散歩』は「近くへ行きたい」を実践した秀逸な番組。

本文は・・・


旅番組の老舗「遠くへ行きたい」(日本テレビ系)。

その初期に「旅する人」を務めていた永六輔さんの名言に「初めての角を曲がれば、それは旅の始まり」というのがある。

一種の“旅ゴコロ”を語ったものだ。

テレビ朝日「ちい散歩」は、いわば「近くへ行きたい」を実践した<コロンブスの卵>的旅番組である。

中でも水曜日の「ひと駅散歩」は秀逸。何しろ、たったひと駅の区間をぶらぶら歩くだけなのだ。

たとえば、先週は京王線の調布から西調布、わずか1.5㌔の旅だった。

冒頭、いきなり線路際で立ち止った地井(武男)さんが電車の通過音を聴いている。

で、「ガタンゴトンという音は線路の継ぎ目から出る」と真剣に驚く。旅人の目には何でも新鮮に映るのだ。

また、野菜の直売所でお婆さんからトマトを買い、その場でかぶりつく。 

実に美味そう。遠い旅先の高価な名物料理じゃなくても十分“ごちそう”である。

次に、お婆さんの連れ合いがいる畑へ向かうと、90歳だというお爺さんが元気に畑の手入れをしていた。

そこでの何気ない立ち話も滋味あるものに感じられる。

普段見慣れた風景も、歩いてみれば“何か”を見つけるし、“誰か”に出会うこともある。

通勤電車をひと駅手前で降りてみたくなる「ちい散歩」。

安価なメタボ対策としても有効とみた。


・・・ほんと、私も、ひと駅だけでも歩こうかなあ(笑)。


『ニュースの大研究』プレゼント!

2009年09月13日 | テレビ・ラジオ・メディア

昨日(土)の昼は、HTB北海道テレビ「スキップ」の生出演。

その中で、『ニュースの大研究』を紹介すると共に、プレゼント告知をさせていただいた。

明日14日(月)が締め切りで、番組サイトからも応募できます。
http://www.htb.co.jp/skip/onair/

このブログをご覧の皆さんも、よかったら、ぜひ。

道外からも応募が殺到したら愉快だよねえ(笑)。


昨日の「スキップ」では、私の“新コーナー”も登場した。

題して「碓井教授の徹夜本」。

毎月、”北海道出身の作家とその新作・近作”を紹介していこう、というものです。

第1回の昨日は、今野敏さん(北海道三笠市出身)の『同期』を取り上げました。

ラジオでは、毎回、本の話をしているが、テレビでコーナーとしてやるのは初。

これからが楽しみだ。


同期
今野 敏
講談社

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HTB北海道テレビで

2009年09月11日 | テレビ・ラジオ・メディア

午後は、HTB北海道テレビ『イチオシ!』の生放送だ。

こちらの司会者であるヒロ福地さんは夏休み。

代わって谷口直樹アナウンサーが、森さやかアナと共に、番組を取り仕切っていた。

中継は、旭川の「ものづくり博覧会」会場から。

そこで紹介された、高校生の製作による「ロボット」が実に見事だった。

腕立て伏せや、側転を楽々とこなしちゃうのだ。やるねえ。

紅葉情報も、この時期の北海道ならでは。

山によっては七合目くらいまで、紅葉が降りてきている。

町に、本格的な秋がやって来るのも、もうすぐだ。


明日(土)は、12時からHTB『スキップ』、16時15分からFMノースウエーブ『大人塾リターンズ』と続く。

札幌のUHB北海道文化放送で

2009年09月11日 | テレビ・ラジオ・メディア

起床してすぐ、ホテルのコーヒールームで、早朝打ち合わせ。

終わって、UHB北海道文化放送へ。

『のりゆきのトークDE北海道』に生出演。

先週は、夏休みの“のりさん”の代役で、番組の司会を務めさせていただいたが、今日はいつものコメンテーターの席だ。

やはり定位置が落ち着く(笑)。


今日のテーマは「ホットプレート」だった。家庭のテーブルの上で、焼きそばやお好み焼きができる、アレだ。

アレだけで番組を1本作っちゃうんだから、凄い(笑)。

いや、凄いのは「ホットプレート」の進化ぶりだった。

「ホットプレート」は一家団欒。

「ホットプレート」は主婦の味方。
 
特に、子どもたちが、自分で楽しみながら料理するには、いいツールなんだなあ。


本日、UHBでの記念フォトは、毎回、笑顔で迎えて下さる受付のお二人です。

ラジオ『碓井教授のまだ25時なので!』の収録

2009年09月11日 | テレビ・ラジオ・メディア

先週に続き、札幌へとやってきた。

さすがに涼しい。

さっそく、札幌駅前にあるFMノースウエーブのスタジオへ。

奇数木曜日の深夜に放送中の『碓井教授のまだ25時なので!』の収録だ。

今回は、1本目がマウイ島での盆ダンスや日本語WEBラジオの話。

2本目は、昨日出たばかりの『ニュースの大研究』の裏話。

聞き手は、例によってディレクターの藤島さんだ。

男二人がスタジオにこもり、酒も飲まずに、深夜25時の気分で、ひたすら“だららん”と話をしている。

はたから見たら奇妙な光景だが、中にいる我々には実に楽しい時間だ。

だって、なーんにも制約がないんだから。

さて、そろそろ次回あたりから、“札幌のメディア人”にも、ご登場願おうかと思っている。

自分の放送局では決して言えない<ゲリラ的メディア談義>。

ぜひ、やってみたいものです。

『ニュースの大研究』、本日発売!

2009年09月10日 | 本・新聞・雑誌・活字

今日10日、監修した本『ニュースの大研究』(PHP研究所)が発売となる。

大判のしっかりした造本。

マンガ・写真など豊富なビジュアル。

そして、分かりやすい解説(笑)。

小学校の図書館なんかで、子どもたちが読んでくれている姿を想像するだけで、十分楽しい。

新聞やテレビのニュースが、どんなふうに作られているか。

そのニュースを、どんなふうに読んだり見たりしたらいいのか。

さらに、この本を活用して、自分たちでニュースを作ってみて欲しい。

きっと、いろんな発見があるはずだ。


ニュースの大研究
碓井 広義
PHP研究所

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映画『ハリーポッターと謎のプリンス』は、なかなかヘビー!?

2009年09月09日 | 映画・ビデオ・映像
09.09.09の日だ。

だからナンだ、というわけじゃないけど(笑)。

さて、ずっと行けずにいた映画『ハリーポッターと謎のプリンス』を、
ようやく観ることができた。

映画も、もう第6作目なんだねえ。

第1作の公開が2001年だから、ハリーも、ロンも、ハーマイオニーも、
みんな大人っぽくなって当然だ。

ホグワーツ魔法学校の中の、あっちこっちで、男子生徒と女子生徒が
ベタベタしていたけど、これも、まあ、仕方ないのか(笑)。

映画全体は、正直いって、重くて、暗くて、ややシンドイ。途中、ちょっと退屈だったりもした。

回を追う毎に、だんだんヘビーになっているなあ。今回は、特に“重要人物の死”もあって、よけいそう感じた。

原作通りに作っていると言われれば、「はい、すみません」ということ
なんだけど。

次の“死の秘宝”でラストってことなんだろうか。

どんな展開になるのか知らないが、今回よりは、多少救いのある
“読後感”だと有難い。

『週プレ』で、「日テレ選挙特番データ放送」についてコメント

2009年09月08日 | メディアでのコメント・論評

発売中の『週刊プレイボーイ』(9月21日号)に、コメントが掲載された。

記事のタイトル:
罵詈雑言連発! 日テレ選挙特番データ放送がまさかの“2ちゃんねる”化!?


舞台は、8月30日に放送された、日本テレビの選挙特番『ZERO×選挙2009』。

データ放送の、視聴者から寄せられた“生の声”をほぼリアルタイムで表示するコメント欄に、「不適切な表現」が次々と並んだ、という話だ。

日テレとしては、当然「公序良俗に反する内容が含まれていないか」をチェックした後、画面に表示するはずだった。

ところが、そんな検閲をすりぬける形で、「特定の宗教団体を中傷するような内容のコメント」や、「アクロスティック(縦読み)を駆使した卑猥な表現」などが、データ放送画面を通じてどっと流れてしまったのだ。

記事によれば、日テレは「今回の件は操作ミス」と説明しながら、「視聴者のご意見として読み取れるメッセージはそのまま表示しました」とのこと。

どうやら、「縦読み」などへの対策は、あまり考えていなかったらしい。

で、掲載された私のコメントは・・・


電話やファックスと違い、WEBで送られてくる“視聴者の声”は、質・量ともにまったく違う。

従来と同じようなチェックシステムでは追いつかないのは当然。

今回の試み自体は非常に評価できるので、今後に活かしてほしいですね。


・・・そう、日テレの挑戦そのものは、ちゃんと評価すべきなのだ。

新たなメディア、新たなツールを導入する際には、こういうトライ&エラーが起きることはままある。

ただ、テレビがネットを活用しようとするなら、様々な特性をきっちり把握しておかないとね。

それにしても「縦読み」、侮れません(笑)。

NHK「ドキュメント20min.」は制作者育成の“道場”

2009年09月07日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

本日発売の『日刊ゲンダイ』(8日付け)。

連載コラム「テレビとはナンだ!」の今週分では、NHKの「ドキュメント20min.」について書いた。

タイトル:
ミニ番組でドキュメンタリーの作り手を育成しているNHK

コラムの本文は、以下の通りです・・・


NHK「ドキュメント20min.(ミニッツ)」が始まったのは今年の6月。若い作り手によるドキュメンタリー枠だ。

第1回は「はじめてのトウキョウ」。看護師を目指して宮崎から上京した20歳の女性に密着していた。

駅の自動改札機にドキドキし、命を預かる仕事に緊張しながらも、徐々に新しい環境に溶け込んでいく様子を描いていた。

この番組では、ディレクター自身がカメラを回し、ほとんどはナレーションも手掛ける。

テーマはもちろん手法も様々で、ピンマイクを自分に付けて実況する者や、取材先に定点観測用の小型カメラを仕込む者もいる。

先週は、一風変わった家族写真を撮り続ける写真家を追っていた。撮影に取り掛かる前に、家族の話をじっくりと聞いて“場面設定”を考えるのだ。

「一家でキャンプ」という設定の中で、祖父と孫娘が笑顔で“和解”する瞬間を写真に納める。

また、病気を抱えた小さな子どもを持つ一家には、病室から見た虹をTシャツに描いてもらい、それを着ての昼寝を撮った。一つ屋根の下で眠るという当たり前のことが、家族の最高の幸せだからだ。

木曜の深夜。20分という限られた時間。

しかし、そういう「場」だからこそ、まだ経験の浅い制作者たちも身構えずに番組を作ることができる。

この小さな“道場”から、NHKが誇るドキュメンタリーの巨匠である吉田直哉や相田洋に続く者が育つかもしれない。


・・・フジテレビ「NONFIX」などは「まだまだ敷居が高い」という若手制作者のために、民放も、こういう“場”を作ってくれたらいいんだけどなあ。

オープンキャンパス、終了

2009年09月06日 | 大学

本日のオープンキャンパスは無事終了。

「模擬授業」も、その後の「個別面談」も、予想以上の参加者があった。

特に「個別面談」では親子で来てくださった方が多い。

それと、本学のオープンキャンパスへの参加は、もう何度目かになる、という高校生が目だった。

この時期ということもあり、強く志望してくれている生徒も結構いたりして、こちらも授業や説明に力が入った。

少子化の進行、大学の二極化、“定員割れ大学”の増加、という現状の中で、大変有難いことです。

夕暮れのキャンパス風景も、ぜひ眺めて帰っていただきたい。

本日は、オープンキャンパス

2009年09月06日 | 大学

本日は、大学のオープンキャンパス。
http://www.teu.ac.jp/ap_page/oc200909/hachiouzi.html

午後、私も高校生に向けての「模擬授業」がある。

まずは晴天でよかった。

晴れた日の八王子キャンパスは本当に気持ちがいい。郊外型の良さだろう。


この週末、我が家の女性陣は、北九州市小倉にいる。

「松本清張記念館」を見学に行ったのだ。
http://www.kid.ne.jp/seicho/html/index.html

一つの美術館、博物館、もしくはこうした文学館だけを目当てに出かける旅は、家族とはいえ(笑)、ちょっと羨ましい。

あちらの天気はどうだろうか。

さらば、20世紀少年たち

2009年09月05日 | 映画・ビデオ・映像

映画『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』を観てきた。

3部作の映画には、この1年、十分に楽しませてもらったけど、ああ、
ついに完結かあ。


で、最終章・・・

第2章から2年後の2017年。ともだち歴3年。

東京は、殺人ウイルスがまん延したため、高い壁に囲まれた異様な風景だ。

ケンヂとその仲間たちは、壁を越えて東京に侵入。

今や世界大統領となって、人々の上に君臨する<ともだち>と、最後の対決をする。


つまり、これまで展開してきた物語を、ここで一気にまとめ切るわけだ。

謎として提示してきた“あれやこれや”に、この1本で“決着”をつける。

堤監督たちも、そりゃ大変な作業だったと思う。チカラ技だもん。

だから、観客側も、ついていくのが思いのほか大変です(笑)。

原作漫画とは違った結末とかいわれるが、映画は映画で悪くない。

堤監督の意地かもしれないけど、しかと受けとめました。


「1970年」の意味を、あらためて考えつつ、映画館を後にした。

さらば、20世紀少年たち。

「ニュースの大研究」、来週発売!

2009年09月04日 | テレビ・ラジオ・メディア
監修した本「ニュースの大研究」が、10日に発売される。

子どもたちのための、メディアリテラシーの本だ。

手前みそではありますが、実にいい内容(笑)。

ぜひ、子どもたちに読んで欲しい一冊です。


[内容紹介]
私たちのまわりは、「ニュース」であふれています。
ニュースはどのようにつくられ、伝えられるのか?
報道現場の様子を中心にマスメディアのことをわかりやすく解説。

<第1章 ニュースって何だろう?>
ニュースということばの意味から、ニュースの種類、マスメディアの種類、歴史について解説。

<第2章 ニュースが私たちにとどくまで>
ニュースがどのようにして、私たちのもとにとどくのか、制作現場をテレビ局を中心に紹介。

<第3章 ニュースを読みとく力をつけよう>
マスメディアがかかえるさまざまな問題や、ニュースの受け手である私たちがマスメディアとどう関わっていけばよいか、などメディアリテラシーの観点から解説。

<第4章 ニュースづくりを体験してみよう>
子どもたちが実際に取材や原稿づくり、映像づくりをする体験をとおして、ニュースについての理解を深める。

<第5章 ニュースのあれこれ>
疑問や用語解説、マスメディア年表を掲載。


ニュースの大研究
碓井 広義
PHP研究所

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テレビ東京の10月改編

2009年09月03日 | メディアでのコメント・論評

3日付けの『日刊ゲンダイ』で、テレビ東京の10月改編についてコメント

記事タイトル:
視聴者がドタバタ番組にウンザリしていることに気がついたテレ東

テレビ局もやっと「見る番組がない」という視聴者の立場になって考え始めている、というのが書き出しだ。

そして、10月改編に関して「目の肥えた大人の視聴者のためにも、ご満足いただけるような企画を編成した」というテレ東の福田編成部長の談話を紹介。

知的バラエティ「逆流リサーチ」や、「空から日本を見てみよう」などの新番組を挙げている。

私のコメントは・・・


テレ東の姿勢は大歓迎です。

テレ東は4月改編でも経済バラエティ「ルビコンの決断」をスタートさせるなどして、大人が見られる番組を少しずつ増やしています。

今回の改編では、その路線をより充実させようとしているのでしょう。
応援したいですね。


・・・というわけで、テレ東が目指している(と思われる)“大人路線”“知的エンターテインメント路線”が、他局のいい刺激になれば、と思う。

番組司会“初体験”、無事終了

2009年09月03日 | テレビ・ラジオ・メディア

UHB「のりゆきのトークDE北海道」での、司会“初体験”が無事終了した。

今日のテーマは、「ジオパーク」に認定された洞爺湖周辺へのドライブ紀行。

地層や地質、またそこでの農作物までを含む自然公園として評価されたものだ。

ゲストは、明るくて豪快な旅行ライターの小野寺さん。

精力的な取材で、北海道を知り尽くしている小野寺さんが来て下さったおかげで、中身的には大安心。

VTRを見ながらの、楽しいトークが展開された。

そうそう、「のってけ、晩ごはん」のコーナーでは、小学校の調理実習で「こふきいも」を作ったとき以来、45年ぶりでエプロンをして厨房に立ちました。

いや、立ってただけだけど(笑)。

それにしても、この番組の司会を15年以上も毎日続けている佐藤のりゆきさんは、やはり天才だ。

まあ、素人の私としては、この2日間の“のりさんの代打”、実に貴重な体験でした。

ゲスト、そしてスタッフの皆さんに感謝です。