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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

映画『サブウエイ123 激突』は“激突”していたか?

2009年09月20日 | 映画・ビデオ・映像

映画『サブウエイ123 激突』を観てきた。

監督は、『トップガン』(86年)以来、全作品を観てきたトニー・スコットだ。

出演は、デンゼル・ワシントンにジョン・トラボルタ。

そりゃ観ますとも(笑)。

で、どーだったか?

うーん、「面白くないことはないんだけど、もっと面白くてもいいんじゃないの」というのが正直な感想だ。

地下鉄のハイジャック。

身代金要求。

犯人と運行指令員との無線での交渉。

それぞれの人間像。

そして、急展開からラストへ。

確かに、同じ限られた空間の中での物語の進行だが、このリメイク作品の元ネタである『サブウエイ・パニック』(74年)は、もっとドキドキしたような気がする。

今回は、登場人物の誰にも、うまく感情移入できないような、そんな“もどかしさ”があった。

トニー・スコット監督だから、映像のキレもケレンも十分なんだけど、やはり、それだけじゃあ、後味がよくない。

期待していた分、ややがっかりの1本でありました。

それにしても、「エキセントリックな悪役」をやらせたら、トラボルタは最強だね。

『サタデー・ナイト・フィーバー』が77年だから、32年前。

まあ、お互い(笑)、よくぞ生き抜いてきたもんだ。