ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

ワーイ、カープ連勝だよ!おまけは〝目高〟の話で~す!

2022年06月25日 | 俳句

 昨日の暑かったこと!全国的な暑さだったようで、どこでも軒並み30度以上。宇部市は最高気温32度の湿度が88%と、やりきれない日でしたが、交流戦を最下位で終った広島カープが…ナンと引き分けを挟んで3連勝とは!延長戦の末の逆転劇もよかったし、昨日は久々のホームラン3本に大瀬良の完封勝利とイイコトづくめでしたものね。暑さなど…いや、いや、しっかりエアコンを入れて応援しましたよ。この暑さの中の延長戦の連続から引き続いての広島~横浜への移動にはどんなに疲れたことでしょう。なのにカープ選手の皆さん、よく頑張りました!(*^-^*)さて、さて今日はどうでしょうか…余り欲張らない方がいいかもね。

 さて、先日の句会での話…兼題は〝目高〟でした。

 実は私、〈我が身より大事と妻の目高飼ふ〉という句を投句しようと考えたんですが、これではきっと〈妻〉が自分で目高を飼っているというように解釈されるだろうなあと…。そこであれこれ考えた末、〈我が身より大事と飼ふや妻(め)の目高〉と推敲して出したんです。すると、採ってくれた人の弁…〝きっとこの作者は奥さんがよく出掛けて留守にすることが多いので、それで奥さんの目高を自分より大事に世話しているのだと…何だか滑稽でもあり哀れな感じもよかった…〟と。

 そういえば、最近は奥様は外交的なのに、定年退職後の旦那様はすることが無く家にいて留守を守っていると…そんな家庭が多いような気がしますものね。でも、でも、この句は違うんです。この目高は形見で、妻はもう亡くなっているんですよ。それが分って貰えなかったとは…悲しい~!

 俳句というのは短いが故にそこが本当に難しい!言い過ぎてもいけないのですが、言い足りないのはもっといけない!特に助詞の使い方などで意味がガラッと変わるのもあって、その一つが「の」という助詞なんですね。

 この助詞は格助詞で、文語では①連体修飾語、②主語、③同格というのが主な使われ方になります。だから〈妻の目高〉は、〝妻の〟目高であると同時に〝妻が〟飼っている目高という意味にもなるのです。それで、間違われないために、飼うのは作者で飼われるのは〝妻の目高〟だというつもりで、下五に持って来たのでした。しかし、それではこの妻がもう生きていないということまでは伝わらなかったのですね。クヤシイ!

 ちなみに、俳句には「母」を詠むことが多いのですが、その場合は「妣」の字を使い、これを〝はは〟と読ませることによって〝死んだ母〟を、また、父の場合は〝考〟を使って伝えます。しかし、残念ながら妻や夫や子などにはないんですね。そういうとき、初心者のように〝亡き妻〟などと言えば簡単なんですが、それを言わず内容や季語によって感じさせるように詠むというのが腕の見せどころなんです。だから、この句は失敗作ということかも…残念!

 ところで、この時にもう一句…〈賑やかなる目高の恋を硝子越し〉というのが出ていて、ナンとこれは主人の句。話を聞いてみると、私のも主人のもモチーフになったのは同一人物でした。

 写真は、お借りしました。スミマセン!

目高(めだか)三夏 – 季語と歳時記

howto情報|メダカの飼い方|ホームセンター

 これはもうかなり前のことなんですが、主人の同僚の奥様が実家に帰られたとき突然水害に遭われて亡くなられたんです。その奥様が大事に飼われていたのが目高。その亡くなられた後に、彼がどうも鬱で引き籠っているようだと聞いて心配になり、二人でお宅へお見舞いに行ったんです。その時の話…

 暑い夏でした。通された部屋は薄暗くて…とっても蒸し暑い。それでこちらの部屋が涼しいからと奥の座敷へ案内されたのです。するとそこには大きな水槽があって、中にたくさんの目高が涼しそうに泳いでいました。彼がいうには…〝この目高を妻が我が子のように大事に大事に育てていて…〟と。だから自分は暑くても我慢をし、目高のためにはエアコンで快適な温度に保っているのだと。ほら、涙が出るでしょう、こんな話を聞けば。いつもこの部屋に来ては水槽の硝子越しに目高の恋を一人眺めて…奥様のことを思い出しておられたんだそうで。子どもがいなかったので余計に可愛がっておられたのでしょう。

 この話をすると、この地域の近くにもそういう方がおられるとか…その方の奥様は猫だったらしくて、今では捨て猫を拾っては飼うものだから、もう5、6匹にも増えているそうです。やはり人は心に大きな穴が空いたら何かで埋めないと辛くて生きていけないのかも。それが何であってもいいのですよね。だから俳句をしている方がそういう状況になったときは、ああ、俳句があってよかった!とよく言われますもの。

 いかがですか?皆さまも俳句を始められては…きっと良かったと言える日が必ずあると思いますよ。

 下の写真は、先日の〝きらら俳句教室〟で見つけた亀の子の脱皮した後です。この穴の中で卵を割って、殻を付けたまま出て来るんだそうです。その殻の残骸が2枚目の白いもの。〝亀の子〟も夏の季語なんですよ。もちろんこの日何処を探しても亀の子の姿は見つけられませんでしたが…


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2 コメント

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Unknown (ミルク)
2022-06-26 08:48:11
おはようございます。
カープ良かったですね\(^o^)/

ちわきさんの句 わからなかったです<(_ _)>
ご主人様の句は、私にもわかりました。
スミセン。俳句をわからない人の事ですから…
難しいですね~ 「の」使い方で 句が変わるんですね。
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Unknown (ちわき)
2022-06-26 10:38:33
ミルクさん、お早う!コメントありがとうございます。
エエッ、分りませんでしたか?それは残念!妻が亡くなっていることは分らなくても…その他は分ったでしょうか。それも分らなかったですか?
それにしてもミルクさんの〝山おばさん〟の頃の写真…誰かに似ていません?言われたことないですか…
それにしてもイメージ通りのミルクおばさんでしたよ。
今はそれに何を足したらいいのかな…白髪?それとも痩せたとか、太ったとか?
ほら、よくあるじゃあないですか。若いときの写真から70歳の顔を想像するとこんな風になると…
それも面白いかも…ね!
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