昨日は「母の日」でしたね。いつもだったら主人の母が健在ですので、家族揃って食事にでも行くところなんですが…。今回は主人、私、娘ともに夏井いつきさんの〝句会ライブ〟へ行きましたので、残念ながら…おばあちゃんゴメンナサイ!
義母には男の子が3人、それで女の子を産まなかったのが悔やまれるといつも残念がります。でも、こればかりは昔も今も難しいことなんでしょう、これだけ医学が進歩していても。昔酸性とアルカリ性の食事で男と女を産み分けられるような話を聞いたことがありましたが、あれは本当だったんでしょうかね~。
昔の家長制度(家制度?)が布かれていた頃は、どうしても跡継ぎがいるということで、子供の産めない嫁は離縁させられたり、また、産んだとしても女ばかりだと冷遇されて…肩身の狭い思いをしたそうですが…。しかし、その制度は昭和22年廃止され、この「母の日」は日本に導入されたのは大正2年ですが、定着したのは戦後だということです。だから歳時記には当然古くに詠まれた例句はありませんでした。
母の日や大きな星がやや下位に
これは中村草田男の句で、昭和31年(1956年)出版の句集『母郷行』に所収。草田男は明治34年生れですから、当然家長制度(家制度?)の中で長男として大事に育てられたんでしょうが、本人は〈蟾蜍(ひきがえる)長子家去る由もなし〉と詠んでいますから、その重圧の中でもがいていたのかも知れませんね。
この句を詠んだのも、封建時代の男尊女卑という意識がまだ強く残っている頃ですから、やはり母の座は下位だったんです。しかし、草田男にとってはいくら低くっても〈大きな星〉だったんですね。だから、母を讃え、感謝する気持ちをこの言葉に込めて詠んだのでしょう。古今東西〝母〟というものは、子にとっては偉大なる存在なんですから。
写真は、我が家の〝ハコネウツギ〟。夏の季語です。立夏が過ぎたらアッという間に咲き出しました。
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