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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

雨の日はお化けがいるから

2018-01-07 18:25:40 | 諸星大二郎
諸星大二郎 2018年1月 小学館・BIG COMICS SPECIAL
犬も歩けば棒に当たるというか、休みの日にはたまには本屋でものぞかなきゃと思って、地元でフラッとコミック売り場に寄ったら、こーんなにイイものを見つけた。
私の最も好きなマンガ家のひとり諸星大二郎の新刊、しかも焼き直し版ぢゃないとみた、帯に“初収録読切、満載。”ときたもんだ、こいつぁ春から縁起がいいや。
急いで買って帰って、急いで読んださ、あー幸せだ。
読んだことあるのはひとつだけ、あとは雑誌読まないせいもあって初見、それでいて昔から馴染みのテイストが感じられて、ワクワクしながらも安心。
あと嬉しいのは単行本のサブタイトルが「諸星大二郎劇場 第1集」となっていること。
第2集以降も続々出るんだろうな、小学館!? 頼むぜ、おい。
(「稗田の生徒たち」も1だけで2は出てないしな、そもそも『子供の王国』だって「珠玉短編集(1)」だったんだがそれきりだし、正直あまり期待せずに、それでも待とう。)
「闇綱祭り」(2013年)
いまはない小さな町の片身神社で毎年行われていた祭の話。
闇のなかで見えない相手と綱引きをするんだが、勝っても負けてもいけない、この世でいちばん大事なのは均衡だという。
これは『天才たちの競演(1)』ってアンソロジー単行本で読んだことがある。
「雨の日はお化けがいるから」(2015年)
タイトルから想像したとおり、「あもくん」の話。
雨の日には嫌でもお化けを見てしまうのだが、家へついてこられないように、自分で工夫してルールを作るのだけど、うまくいかない。
「ゴジラを見た少年」(2014年)
小さいころに両親と妹も亡くした少年は、その日に自分はゴジラを見たんだと言う。
その後も夢にゴジラをみるし、その場所へ行ってみるとビルが壊れていたりする。
周囲の大人たちはとりあわないが、少年はゴジラを見たことをはっきり覚えている、ゴジラは何かの象徴なのか。
「影人」(2016年)
私の好きな中国もの「諸怪志異」シリーズっぽいやつ。
宋の下級役人の李昌のところへ、ある夜、影人(えいじん)が李昌の影を迎えにやってくると、影は本体から離れて遊びに行ってしまう。
たびたび影が留守にするようになり、李昌は自分も影人の国へ行ってみたくなる。
「(眼鏡なしで)右と左に見えるもの~エリック・サティ氏への親愛なる手紙~」(2016年)
エッフェル塔の見える広場にすわり、眼鏡をかけたりはずしたりして街を見る二人組。
ふつうのひとには見えないものが見えて、使命は危険なものがいたら退治することらしい。
私はサティの曲を知らないので、何がなんのひっかけになってるのかとか、いまいちわかんない。
「空気のような…」(2006年)
“悪趣味クラブ”という突拍子もない話を語り合う集まりの場で、新たに参加したベネット卿は自分の家族の話をする。
家族というのは空気のようなものであるべきだというポリシーの持ち主だが、妻が自分の思ったより嫉妬深い性格だったことからトラブルになったという。
「怒々山博士と謎の遺跡」(2006年)
「怒々山博士と巨石遺構」(2006年)
なつかしの怒々山博士シリーズに新しいのがあったなんて。
博士と助手の林くんが山中で遺跡を探すんだが、当然バカバカしい展開になる。
「河畔にて」
第1話「クーリング・オフ」(2013年)
第2話「上流からの物体X」(2016年)
第3話「欲しいものは河を流れてくる」(2017年)
大きな河のほとりに住む少年が主人公。ほとんどセリフがなし。
河にはいろんなものが、流れてくるので、それを拾い上げるのが人生の一環。

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