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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

自民党政権

2020-08-15 19:30:48 | 読んだ本

佐藤誠三郎・松崎哲久 昭和61年 中央公論社
これ、学生時代に専攻でつかったものを三十年ぶりに取り出してみたシリーズのつづきだ。
いやー、開いてみたら、ノートのきれっぱしに自分の字で、なんかIF・THEN文のメモが入ってて、なにか抽出するプログラムだと思われるが当然なんのこっちゃわからん。
持ってるのは昭和63年4月の5版なんで、そのころ手に入れたと思われるんだが、買った記憶あんまりないし、誰の字だかわかんないメモ書きもあるんで、もしかしたら先輩から譲り受けたのかもしれない。
あらためてみると、この本はいいんですよ、読み物として読んでくもんというよりは、データベースとして、とてもありがたい。
まず、1955年以来の自民党政権を内閣変わるたんびに略号つけて分類してる。
総選挙があれば当然変わって、そこで首相が続投すれば「第2次」とかってなるんだが、それだけぢゃなく、当時の自民党政権では大臣の椅子を順番にまわすために、年に一度の改造を行うのがふつうだったんで、そのたびに番号をふりなおす。
「第2次田中再改造内閣」っていうんぢゃなくて「田中D」って番号ふっちゃうことで、1974年11月から約1か月しか持たなかったその内閣は、田中角栄による4番目の内閣(A、B、C、Dの順)って簡単にわかる。
それから、自民党議員の当選回数をカウントしている、これ重要。
当時の自民党では当選回数で役職が決まってた、だから6回になったけどまだ大臣になっていないひとに大臣職あてがうために、年一回改造してたわけで。
だいたい、当時の役職名でいくと、2回で政務次官、3回で党の副部会長、4回で部会長、5回で国会の常任委員会の委員長、6回で大臣というパターンが確立されてた。
(いま読み直したら、前は1回ずつ少なくて、5回で閣僚資格あったらしいが、1979年・1980年と選挙が続いてあったため、必要回数が1回増えたらしい。)
そのパターンをきれいにデータとして示してくれたことは、この本の大きな功績だと思う。
ボリューム的には一冊の半分はデータブックとなってるんだけど、それがとても使える貴重なもの。
衆議院選挙が小選挙区になる前までの日本の政治のだいたいはこの本読めば説明ついちゃうものだと思う。
第I部 分析
第1章 優越政党としての自民党
第2章 役職人事の制度化
第3章 派閥と党運営
第4章 政策決定の仕組み
第5章 民意への対応
第6章 自民党の国会運営
第7章 野党の立法活動
第8章 現代日本の政治システム
第II部 資料解題
第1章 戦後内閣一覧表
第2章 自民党の前身政党
第3章 自民党政権の組織構造
第4章 自民党議員
第5章 有力議員
第6章 官僚・知事経験議員
第7章 派閥
第8章 政務調査会
第9章 国会審議
第III部 基礎資料
戦後内閣一覧
役職一覧
戦後選挙結果一覧
自民党議員一覧(現職)
自民党議員一覧(前議員)
自民党議員一覧(非現職)


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