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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

大甲子園

2020-08-09 17:33:58 | マンガ

水島新司 昭和58年~昭和62年 秋田書店・少年チャンピオン・コミックス 全26巻
いつもだったら夏の高校野球全国大会が始まる時期なんだろうが、ことしはやらないっていう。
まあ無きゃ無いで、それでもいいかという気がする、それほど騒ぐようなものでもないでしょ、高校生の野球の試合なんて。
子供のころは熱心にテレビみた記憶はたしかにあるが、自分が高校生より年上になってしまったころから、なんか別にどうでもいいというか興味をなくしたように思う。
さて、現実はいいとして、これは高校野球マンガ、タイトルは変わってるけど、『ドカベン』の続編。
『ドカベン』終わったのが昭和56年だっけ、これ「チャンピオン」で始まったのが昭和58年の春ごろだったか、なんだ、またやるのか、って思ったような。
『ドカベン』の最後は、もうなんか終わりを急ぐような感じだったし、あんまりおもしろくなかったんで、これもそれほど期待してはなかったんだけど、連載冒頭で白新高校のエース不知火が、
>明訓を破ったらそれでいい 甲子園出場なんてなんの魅力もない 勝っても甲子園切符はくれてやる あれは夏祭りだ
ってカッコいいセリフ吐くのには魅了されてしまった。
とは言え、マンガのコンセプトは、水島新司のほかの高校野球マンガも全部集めてドカベンたちと甲子園で対戦するってもんだったから、当然神奈川県代表を勝ち取るのは明訓高校でしょうがないんだけど。
そうそう、だから山田太郎対一球さんとか、山田太郎対球道くんとか、そういう別モノだった連載作品の枠を超えたもの描くってので前評判あおってたような。
私のなかではドカベンは終わってたマンガなんで、そう言われても、なにをいまさら感がどうしてもあったような気がする。
だから、もちろん週刊チャンピオンは読んでなかったし、このマンガを追っかけるつもりは最初なかったんだけど。
いま持ってる単行本も、最初の3巻は古本だな、まあ安い古本にまわってたから読んでみた、みたいな。
新刊書店でちゃんと買ったのは第4巻からみたい、これはおそらく第3巻で出てきた中西球道の戦いっぷりが気に入ったからではないかと、4巻は昭和60年7月の17版だから一年半遅れくらいかな。
ちゃんと3か月に一度の新刊発行に追いついたのは、どうも12、3巻あたりらしい、昭和60年の途中か、たぶんヒマになったんだろう。
で、一球さんとか球道くんとか、既存マンガからの作者的夢の対決みたいなのよりも、私をこのマンガにひっぱりこんだのは、甲子園一回戦で明訓と対戦した室戸学習塾の犬飼知三郎っていう新しいキャラクターなんぢゃないかと、改めて思い当たった。
いろいろインサイドワークや偶然のラッキーも含めての「無失点型投手」ってコンセプトがおもしろかった。
作者としては、準決勝の明訓対青田=山田対球道ってのを描きたくてしかたなかったんだろうけど、そこは長いだけで作者の熱意ほどおもしろいとは感じなかったわけで。
で、最後の最後である決勝戦に出てくるのが、紫義塾って新しいキャラクター集団なんだけど、これがなんで出てきたのかはちょっと謎。
特にケガで試合参加が遅れてたエースが最終回に登板するんだけど、結局山田に逆転ホームラン打たれちゃうんで、あおるだけあおったわりには、すごさが全然わからないんでガッカリ感が残る。
他の野球マンガにも全員集合の号令かけたにもかかわらず、直前までは剣道やってたメンバーが野球部結成したっていうイロモノをメインイベントに起用するってのが、よくわからない。
んー、やっぱ、いま改めて考えてみるに、それこそお決まりコースでつまんないと言われるかもしれないけれど、やっぱ唯一の敗戦相手であった弁慶高校にリベンジ完了するってのが、あるべき集大成ってもんぢゃなかったのかね。


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