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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

構想力

2009-02-02 18:39:10 | 読んだ本
谷川浩司 2007年角川oneテーマ21(って新書)

将棋、好きである。
現役棋士のなかでは、谷川九段好きである。かっこいいから。
かっこいいというのは、将棋の内容がいいってのがひとつ。
駒が前に出てって、キレがある。鑑賞してて楽しい。
もうひとつは、対局姿勢。これは、なかなかナマで見れないんだけど、
その一瞬を垣間見るだけで、日本における他の芸事と同じように、
立ち居振る舞いがピシリと決まる師範って感じで、美しい。

さてさて、だから谷川九段の著書が出たっていうんで、買って読んだんだけど。
残念ながら、この本は、ちょっと期待はずれだった。
たぶんゴーストライターの企画と筆によるものだと思う。
谷川九段の将棋に関する考え方とか、すごくいいこと書いてあるんだけど、
盛り上がってくると、そこで、ちょっと唐突な感じで、
「ビジネスの場合で考えてみよう」とか
「これは教育についてもいえると思う」とか
ってフレーズが出てきちゃう。なんか、そのへんが、
ある特定分野のトップの考え方を披露するから、ビジネスに活かしてください、
みたいなサラリーマン向けの本のつくりになってるような気がする。

特殊な分野の特殊な人の話を淡々と描いて、
そこから何を読み取るかは、読者の自由だと思うんだけどなー。
そういう理解できない人には理解できない、みたいな方が、
むしろ内容に凄味があって、いいと思うんだけど。


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