四方田犬彦 2010年6月 岩波新書
最近の本なんだけどね。読んですぐここに挙げようと思ってたのに、ひと月も経ってしまった
不精者だなぁ、俺。
あの有名な『七人の侍』という映画を、いたずらに傑作とか持ち上げすぎないようにして、あらためて分析してみせたもの。
七人の侍ってのは、そのストーリーの骨格をどうにでも拝借可能なものなので、ひとつの映画ジャンルになってるとまで言えるんだけど、制作された1954年当時という時代の背景も解説しながら、どのように撮られたかについても詳しい。
私なんかは遥か昔に一度観ただけなので、映画の詳細は忘れちゃってるんだけど、登場人物の七人の侍のキャラ解説を読むと、うーむ、そーゆーものかと思って、ちょっと今また観てみたくなってる。
技術的(?)なこととしては、時代劇にはつきものの殺陣(たて)というものを、リアリズムがないとして黒澤監督が否定しているって点が特に面白い。
ただの戦いだけを描いたものぢゃなくて、あとに服喪のシーンがあるというのが、この映画の優れたところらしい。
結局外敵はやっつけるんだけど、仲間を失い、百姓たちに利用されただけってことがラストで示されて、ホントの勝ち負けって何だとか、虚無感が残されるとこが深いし、「侍とは何か」って問いかけが残されてる映画なんだけど、なんせ私は大筋以外忘れちゃってるんで、もう一回観てみないとダメかもしんない。
最近の本なんだけどね。読んですぐここに挙げようと思ってたのに、ひと月も経ってしまった

あの有名な『七人の侍』という映画を、いたずらに傑作とか持ち上げすぎないようにして、あらためて分析してみせたもの。
七人の侍ってのは、そのストーリーの骨格をどうにでも拝借可能なものなので、ひとつの映画ジャンルになってるとまで言えるんだけど、制作された1954年当時という時代の背景も解説しながら、どのように撮られたかについても詳しい。
私なんかは遥か昔に一度観ただけなので、映画の詳細は忘れちゃってるんだけど、登場人物の七人の侍のキャラ解説を読むと、うーむ、そーゆーものかと思って、ちょっと今また観てみたくなってる。
技術的(?)なこととしては、時代劇にはつきものの殺陣(たて)というものを、リアリズムがないとして黒澤監督が否定しているって点が特に面白い。
ただの戦いだけを描いたものぢゃなくて、あとに服喪のシーンがあるというのが、この映画の優れたところらしい。
結局外敵はやっつけるんだけど、仲間を失い、百姓たちに利用されただけってことがラストで示されて、ホントの勝ち負けって何だとか、虚無感が残されるとこが深いし、「侍とは何か」って問いかけが残されてる映画なんだけど、なんせ私は大筋以外忘れちゃってるんで、もう一回観てみないとダメかもしんない。
