うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

君死ニタマウ、コトナカレ&劇場版情報第2段投下!

2023年08月08日 22時32分30秒 | ノベルズ

とある都市―――
見上げれば天に届かんとばかりに並び立つ高層ビル群。
その間を走る大通りを埋めつくさんとばかりに歩く人々は、家族連れやあるいは恋人同士だろうか。ともすれば女子学生同士の甲高い喋り声が耳に響く。
と―――その明るさと対するような男が一人。
黒に限りなく近い紫のコートとサングラス。そして同じように黒に近い濃紺の髪。
喧噪から逃れるようにして、ビルの谷間の細い路地から、そっと眩しい人通りを見やる。
暫く様子を伺った後、彼は文字通り<スッ>と日の差さないビルの隙間に影のように溶け込み、姿が見えなくなった。

細い路地を幾つも通り抜け、そしてとある古めかしいアパートメントの前に立つ。足音も殆ど立てずに階段を上り切り、幾つも同じドアの並ぶ廊下を通ると、とある一室の前で足を止め、そのドアを開けた。
すると
「あ、お帰りなさい!アスランさん」
かつてツインテールにしていたその赤い髪を結い上げた女性が、笑顔を湛え若奥様よろしく、アスランのコートを受け取りに小走りに寄ってくる。
「あぁ、今戻ったよ。…それでメイリン、そっちの方は?」
落ち着いたテノールでメイリンと名を呼ばれたその女性、メイリン・ホークは、その言葉に瞬時に綻びかけていた表情を引き締めた。
「こちらです。」
アスランを手招きし、ダイニングを横切る。
奥にクッションの置かれたソファーとテレビ。それより手前にある小さめのダイニングテーブルにはささやかな花束が活けられ、フォークとナイフの並んだランチョンマットが2つ、向かい合う様に置かれていた。
まるでよくある夫婦の小さな城だ。
だが、メイリンがダイニングの奥にあるもう一つの部屋のドアをそっと開ければ、そこは小さな幸せを育む城とは思えない、いくつものモニターとディスクトップ。更にマイクとスピーカーが所狭しと並んだそこは、まさしく一個大隊のコンソールルーム。
その画面の一つをメイリンが手元のマウスを握りながら示す。
「本日14時23分、黒服の人物が税関を通り抜けました。そして」
チャンネルを切り替えれば
「時をほぼ同じくして大使館にも数人、コードに引っ掛かった人物が出立しています。」
「そろそろか…」
メイリンの頭の上から、画面を食い入るように眺める翡翠。
その視線はまるで氷の刃のように容赦のない視線だ。
その視線に少し身震いをしたメイリンが続ける。
「こうしてほぼ2日おきに入れ替わっています。ルートも乱数表を使っているようですが、ここまでのパターンは解析済みです。」
「流石だな。メイリン。ここまでハッキングしてくれるなんて。君がいてくれて助かったよ。」
少し柔らかくなった称賛の声。思わず心躍って口元を緩め「そうですか?嬉しいです!」と告げようと、男の顔を見上げた。が、
「やっぱりカガリの指示に従ってよかった。」
「!――・・・。」
彼の目は画面を見ていない。画面よりも遠く離れた、あの場所を見ている…
そう、これは任務。しかも最高難易度の諜報活動だ。一瞬でもままごとのような家族になれた訳ではない。
(それでも、せめてここにいる間だけでも…)
メイリンは頭を振って、気持ちを切り替えた。
「この後もモニターに動きがあれば、アラートで自動録画を行いますので、その…ちょっと早めですが、お夕食作りましたので、あの、一緒に食べませんか?」
この一言だけでも勇気がいる。断られるのが怖い。ここに赴任してから共にテーブルを囲んだことはない。いつも簡易食で済ませることが殆どで、食事を作っても食べる時は入れ違いだった。
折角のチャンスだ。一緒に食事を摂る機会くらいあっても罰は当たらないはず。そう思ってアスランの表情を伺う。すると
「何時も済まない。でも先にシャワーを浴びてくる。君は先に食べていてくれ。」
「・・・分かりました。」
画面をクローズさせると、アスランはさっさと自室に入り、着替えを持ち出して狭い浴室へと消えていった。
シャワーの水音を確認して、メイリンがそっと手前の洗面所から声をかける。
「バスタオル、こちらに置いておきますね。」
「あぁ、助かる。」
彼の一言一言を聞くたびに、メイリンは少しだけ寂しくなる。
さっきだって「お帰りなさい」といえば「ただいま」とは返ってこない。
食事にしたって「嬉しいよ」とか「ありがとう」とか「今日のメニューは?」という、いかにも「家族らしい言葉」がアスランの口から聴けたことがない。
それが、凄く寂しい。彼のその一言を聞くたびに、現実に羽交い絞めにされて押し戻されてしまう。
「・・・」
黙って浴室のドアへと視線を順に向けていく。
洗面台、クローゼット、それから…脱衣篭の中にある更に小さな箱。
それには絶対触れさせてくれない。初めてこの地に二人で赴任した時、アスランから言い渡されていた。
そこには、軍と秘匿情報を繋ぐ携帯。彼の手に馴染んだ小銃。そして―――赤い石のついたネックレス。
入浴中でも敵に襲われた際、直ぐに手を伸ばせる位置に置いている。その中に誰にも触れさせない、赤い石があるのを見る度に、メイリンの胸が少し締め付けられる。
<ザーーー>という水音がメイリンの耳にも届く。
違和感を感じたのは、その音にズレが無い事。
身体を洗えば、水の弾く音が不均一になるはずだ。なのに変わらないのは、身動きしていないからだ。
「アスランさん…」
今の呟きは、流石にアスランでも聞こえなかっただろう。
あの赤い石は彼を守っている。身も当然だが何より『心』を。
(それは私からも、ということですか…?)
今心に浮かんだ一言は口に出すことなく飲み込んだ。
そのままメイリンはダイニングへと戻る。

タイルの床をシャワーの湯滴がはじけ散る。
アスランは両手を壁につけたまま、俯くようにしてシャワーをその身に浴び続けた。
目を閉じると思いだす。偶然に調節した水温があの時の温度と同じだ。
あの―――柔らかな金糸を掻き込むように抱きしめて離さなかった、あの温度…

 

***

 

「潜入調査、ですか?私が!?」
数か月前、行政府内閣執務室――オーブ代表であるカガリの執務室で、アスランは驚愕したように声を上げた。
「あぁ、今回はなかなかに厄介な相手だ。簡単に隙を見せてくれる相手ではない。でもお前なら頭も切れるし冷静な判断力もある。もし武装でかかってきても白兵戦でも負けなしだ。お前を推薦した私の提案に軍令部はじめ誰も今回の指令には文句は一言も無かった。」
カガリはそう言ってもう一度椅子に深く腰掛け直す。
すっかり堂に行ったその振る舞いと姿勢。だがアスランは食い下がる。
「諜報ならキサカ一佐が適任だろう?何度も行っているベテランだ。彼に任せた方が―――」
「先の大戦で、トダカ一佐を始めとする優秀な上官を幾人も亡くした。キサカにはその補填をしてもらわないといけない。そうするとこれだけの重要任務を任せられるのは、お前以外いないだろう。」
アスランの言葉を遮り、カガリが正論を解く。まさしく代表たる威厳は血が繋がらずとも、亡きウズミにそっくりだ。
「しかし、俺…いや、私には代表とこの国を守る義務がある!代表の下を離れてもし君…いや、オーブ国内に何かあったら―――」
何時もの礼儀正しい彼の言葉遣いも謙虚な態度も、まるでどこかに置き忘れてきたかのようで、それだけ焦りが見て取れた。
カガリの話は、普段のアスランだったら同じ意見になるはずだ。
一番確率が高く、最短で的確に行える人選と筋道。だが、そこに「カガリがいない」。それが彼を苛む。
だが、カガリはそれを知りながらか、まるでアスランを挑発する様に話し出した。
「大丈夫だ。お前一人だけに任せるわけではない。メイリン・ホーク通信長。」
「は、はいっ!」
そういえばメイリンも居たことを、今更気づく。敬礼したままのメイリンに、カガリは直るように指示し、同じく訓示を告げる。
「メイリンにはアスランに同行し、補佐をして欲しい。」
「わ、私が、ですか!?」
思わず自分に指さす彼女に、アスランは面食らい、カガリは頷く。
「彼女のネット系を始めとする、AIやコンピューター技術はこのオーブに来てもらって以来、右に出るものは居ない。お前のサポートにはうってつけの相手だろう?それに、ミネルバにいた頃から顔見知りだし、話しやすいだろ、口下手なお前にとっても。」
「代表…」
アスランがこぶしを握り締める。瞳のその奥に青く立ち上がる炎。
湧き上がる怒りを抑えきれていないのは、カガリも十分に分かっているはず。なのに。
「あの、あすら―――」
「両名とも、明日より赴任先への準備にかかってくれ。以上。ホーク通信長、君はこちらへ。」
メイリンの言葉を止めたのはキサカ。アスランを気にするメイリンの背を支えながら彼女の退出を促す。そしてカガリとアスランにチラリと意味ありげに視線を一度送った。
―――「後は二人で、とことん話し合え」ということだろう。

<パタン>と静かにドアが閉まった。
「カガリ、一体どういうことだ?」
二人きりでは広すぎるその部屋には、早くも斜陽が差し込み始めている。
その光を浴びてキラキラと揺れる柔らかな金糸…そして自分を映す大きな金眼。
「どうもこうも無いだろう?私は適任者を選出したに過ぎない。」
「俺にまた、君の傍を離れろ、ということか?」
口調が荒くなる。だがカガリは落ち着いたように話し出す。
「離れろ、とは言ってないだろう。ただ、キサカにはもう上官として自分の部隊を整える必要がある。ラクスからの話も聞いているだろう?かの国でクーデターまじりの事件が勃発していることを。事はプラントだけではなく、このオーブにとっても危機だ。お前は私とこの国を守ると言ったな?だったらこの任務もオーブと私を守るために必要な任務だ。」
「…わざわざメイリンまで俺の傍に付けて、君はどうしたいんだ?」
奥歯がギリと鳴る。もしかして、二人で既成事実でも作れ、というのではあるまい。カガリはその言葉に眉をひそめた。
「だからさっき言っただろう。お前の任務に彼女の力は必要だ。それだけだ。あ、付け加えるとしたら、お前一人だと食事も睡眠も事欠きそうだからな。お目付け役としても期待している。」
そう言って口角を上げるカガリ。そうされればされるほど、アスランの心が怒りに震えだす。
「それに」
カガリがふと漏らす。
「私にはトーヤを立派な跡継ぎに育てる、という使命もある。今の世界状況はまた不安定だ。もし私に何かあったとき、トーヤが次の代表として立派にオーブを立て直してくれるように、今の私のありったけの知識や技術を与えておきたいんだ。」
「カガリ、何を言って…」
まるで「死ぬ」とでもいうのか!?
翡翠の瞳が震える。カガリは窓の向こうに視線をやりながら続けた。
「最近な、トーヤを育てながら思ったんだ。…お父様が亡くなるとき、私を逃がしオーブの未来を託した。きっと今の私もあの時のお父様と同じ気持ちになったんじゃないかって。そう思ったらな、全てオーブのために最善の方法を選ぶことに躊躇しなくなったんだ。」
「それが、俺の指令、ということか。」
だとしたら君は、オーブの危機に俺にトーヤ・マシマを託し、君はこの国と共に命を―――
「だからな、アスラン。」
カガリは立ち上がり、全てを受け入れた様な柔らかな表情で、アスランの前に立ち、握手を求めるように右手を差し出した。
「オーブを…未来あるこの国を、守ってくれ。」
丁度夕陽がカガリの背を照らす。
まるで、地上に降り立った女神が、手の届かないところへと還ろうとするかのように、その慈悲に溢れた微笑みがアスランの心を激しく揺さぶった。
「…カガリ。」
差し出す手の代わりに、唸るような声で名を呼ばれカガリは「?」と分からぬ表情でアスランを見やる。
すると彼は口を開いた。
「結婚しよう。」
「・・・・・・は?」
この場の状況とあまりにもかけ離れたその言葉に、カガリがこの場に来て初めて困惑した表情を見せる。だがアスランは真っすぐカガリを捉えて離さない。
「いきなりなのはわかっている。でも俺の気持ちは2年前に君に告げた時と同じだ。何一つ変わらない。例え指輪を捨てられていたとしても、だ。」
「お前…いきなり、何を言って…」
辞令を下すところまでの台詞は整えて置いてあったのだろう。だが、この先の未来への台詞は彼女も用意していなかったらしい。思わぬ言葉にカガリが戸惑う。
「俺がメイリンと共に生きるようにお膳立てでもするつもりだったのか?俺がそんな男だと思ったのか!?」
「別に、そんな―――」
「俺の手の届くところに君がいないのは、もう耐えられない!前の大戦で十二分に分かった。君たちと対立する道を選んだ俺の心は荒む一方だった。戦っていても何をしても、君を心の中から消すことなんてできなかったんだ!だから、君が俺を手放すというなら、今度は俺が君をつかんで離さない!」
怒気を含んで言葉が強くなる。カガリが僅かに後ろに下がれば、アスランはどんどん距離を縮めてくる。
いつの間にか、机の端にカガリの腰がぶつかった。逃げ場はもうない。
瞬間、アスランがその細い手首をつかみ、強く引き寄せて
「―――っ!」
唇が塞がれる。身を捩って逃れようとするカガリだが
「止めろ!アスラン、ここがどこだかわか―――!」
再びの口づけ。まるで噛みつくようなキス。やがてカガリの唇が割られ、舌先が歯列を割ろうとする。
「ヤメっ!ろっ!ザラ准将!」
必至に理性を呼び戻そうと、階級で叫んでも、彼は振りほどけない。抑えつけられた腰も抱え込まれた頭も動かせない。
息がつけなくて、溺れていくようで、喘ぐように息を継ぐものの、また再び塞がれてしまう。漏らす息さえ飲み込むように。
カガリの力が僅かに抜けたところで、彼は軽々とカガリを抱き上げ、そのまま来客用のソファーに身を沈めさせる。
「ちょ、待て!アスラン!」
初めて会ったあの無人島でも、彼に抑え込まれたら一度も逃れることができなかった。
そして、今―――もう力では敵わない。向けられる想いの重さも。
「アスラン、お願い…」
首長服の胸が開けたところで、カガリが弱々しく訴える。
眦に光るものを見つけて、そこでアスランが初めて手を止めた。
「ごめん…でも、もう二度と君と離れたりしないと、心に誓っていたのに、よりによって君に覆されるなんて、と思ったら…止められたくなった。」
「お前、そんな身勝手に想いをぶつけるようなキャラじゃないだろう?」
「カガリにだけは、別だよ。弱い部分も我儘も、全部君は受け取ってくれるから、甘えたくなるんだ。」
「バカだな、お前。それで私に手を付ける前に、結婚しよう、ってか?このギリギリに来てまで、ちゃんと順番守ろうとするところが如何にもお前らしいけどな。」
「あぁ…俺はバカだから…だから、俺をいつも導いてくれる君が―――」
一呼吸する。今度こそ落ち着いて、自分の心を見つめ直す。すると静かな水面のようになった心に浮かんだのは、たった一つ。
「君が…欲しい。」

流石にあの場では無理だろう。今考えても何をしでかしたのか、自分でも恥ずかしいやら情けない。
でも、アスハ邸のテラスに面した大きな窓から差し込む青い月明かりに浮かぶ彼女の肢体は美しい曲線を描きだし、そして柔らかく、温かだった。
「はぁ…はぁ…アス…ラ―――」
柔らかな喘ぎと共に零れ落ちると息を零さぬように、唇で拭い、塞ぐ。
躊躇いがちだった舌先が、まるで戒めを解かれたように絡み合い、銀の糸をで互いの唇に橋をかける。
「カガリ…カガリ…」
何度名を呼び合っただろうか。
あえかな嬌声と共に、何度果てようと貪り、今まで果たせなかった飢えを満たしていく。

 

ようやく落ち着いて彼女をこの胸に収めた時、彼女は言った。
「お前、まだハウメア付けていてくれたんだな…」
腕の中で僅かに動く指先が、俺の胸で垂れ堕ちる赤い石を懐かし気に突く。
「あぁ、お陰で何度も助けられたよ。でももし、君が死ぬときは、俺も生きていけないから…」
「後追いなんてするなよ?お前を必要としている人間は沢山いるんだぞ?」
「カガリがそれを言うのか? でも…」
もう一度金糸を指の間に梳きながら、頭ごと胸の中にギュッと収める。
「君が言ったんだ。「死なせないから、お前」って。だから言いつけを守って俺は死ななかった。死にかけても勝利の女神が何度も俺を死地から引き戻した。だからこの世に君がいる限り、俺は絶対死なない。でも君がいなくなったら、約束は無効だ。その時は俺も君の下に行く。」
「…クスクス」
腕の中で零れる小さな笑み。
「だったら、私も死ねないな。お前を死なせないために。」
「そうだ。俺のために、君も生きてくれ。何かあったら直ぐインフィニットジャスティスで駆け付けるから。」
「そこはちゃんと、任務に従事しろよ。」
「嫌だ。俺の生きる理由は君なんだから。」

そう―――いつもいつも行き詰まった時に、君は俺の活路を開いてくれた。

―――「殺したから殺されて、殺されたから殺して、それで最後は本当に平和かよ!」
―――「死ぬな!生きる方が戦いだ!」

何度も何度も死地に片足を踏み入れた時、首筋を鷲掴みにする勢いで止めてくれた。
そんな彼女をどうしてあの時、置いて行ってしまったのだろう。
でも今度は離さない。もう二度と離すつもりはない。

アスランも微笑む。何度も何度も柔らかな金糸に口づけ、撫ぜて抱きしめる。
この温もりを、香りを、肌の滑らかさも忘れたりしない。

翡翠がゆっくりと閉じられ眠りに落ちるその一瞬、唇から零れ堕ちた言葉―――

「カガリに…会えて…よかっ…た…」

***

 

シャワーの温度がいつの間にか高くなり、ようやく我に返った。
「…俺が死ななければ、君も死なない。君を守れるなら、俺も生き続ける。」
最初のプロポーズから2年。一度離れた距離がどれだけ互いを想いあっているのかを教えてくれた。
だが再び世情が暗転していく。
三度の戦火は逃れられないかもしれない。

壁についていた両手がいつの間にか拳に変わっていた。
そして自分を抱きしめるようにして、背に手を伸ばす。
あの時、彼女からつけられた赤い痣。今はもうすっかり消えてしまっている。こういう時、コーディネーターの自分が口惜しい。
だが、今もあの痛みは覚えている。忘れないように、あの愛おしい痛みを思い出す。

今はこれでいい。
そう―――欲しいなら、また取り戻せばいい。

力強く握りしめ、顔を上げて飛沫のついた鏡に映る自分に言い聞かせる。
「もう一度、君をこの手にするまで―――

俺は―――死なない!

 

・・・Fin.

***


朝五時に劇場版の最新情報が流れ、朝っぱらから種民を沸き立たせてくれました本日。

「何故こんな早朝に!?(゚Д゚;)」

と思いますが、それ以上に

「何でカガリのCVがシンディじゃないの!?(ノД`)・゜・。号泣💦」

でしたね。
以前から色々噂は耳にしていました。
最新ゲームでも、オーディオコメンタリーでも、進藤さんの声は一つも入らず。だから覚悟はしていた部分もあるんですが、劇場版の第一報がながれてあれから18年―――確執とか色々あっても、そろそろ少しは軟化したんじゃないかなと。期待していたんですよ。でも現実は甘くはなかった!(ノД`)・゜・。(号泣!!)

でも、ここまでくると我々視聴者が、大人の事情に口を挟むことはできないのは知ってます。
そして、新たにカガリの声を当てて下さる森なな子さん。
21年分のシンディの想いの詰まったカガリをバトンタッチされて、その重責は大変だと思います。
でも今日のPV第2段を聞いて、一生懸命進藤さんに寄せてくれていたな、という気持ちが伝わってきました。
大変でしたでしょうが、新たなカガリの成長を楽しみに聞きたいと思います。
そうよ、ハサウェイだって変わったときめっちゃショックだったけど、賢章くんも良かったもん!きっと受け入れられるさ!

そして―――
ムビチケの第2段がUPされましたが、アスランがキラたちと違う制服の上、更に傍らにはカガリとメイリン。
カガリは首長服でしたが、メイリンが普段着でしたので、一瞬「何故に?」って思いました。
確かCDドラマですと、メイリンはオーブに出向の形で残っていることになっているんですが、普段着…二年間の間に軍を辞めたのか。もしかしてアスランとそういう関係に発展しているのか、とかいろんな憶測が頭をよぎりましたよ💦
そうなるともう、気持ちが落ち着かん!!21年間ずっとアスカガ、特にカガリの幸せを祈ってきたかもしたですから、アスメイはともかくカガリが幸せになるシーンがないと、非常に辛い;つД`)💧 で、現状一番彼女の幸せにつながるのがアスラン、だと思っているのですが。。。
なので、とにかくグルグルする情報を整理し、新たに『妄想構築!』そして今回のお話を5分で組み立て、1時間ちょいで書きなぐりました!(`・ω・´)ゞ
お陰様で何だかつじつまが合わないのは、この際放置!
どうせ劇場版本編では、全く違った展開になっているでしょうから、ここはかもしたの心の安定を図るための妄想です!最後はヒイロっぽくなりましたが、彼には自分自身で生きる理由をつける力が欲しいので。
書きなぐって、すっきりしました✨(*´▽`*)・・・少し。

なので、ここまでお付き合いくださった方がいらっしゃいましたら、「お付き合いありがとうございました!<(_ _)>」