ゲームホリック

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60fpsとかの技術神話

2010年09月18日 | ゲーム
腐れゲーマー様の多くはグラフィックと共にフレームレートを大変気にされます。フレームレートとは1秒間のフレームの、コマの数。コンピューターゲームでフレームレートが高く出ると言うことは、優れた技術力の証だからです。だから執拗にテレビ視聴を想定したときのMAX60fpsを頂点としています。


○60fpsへの疑問
でも、何でもかんでも60fpsでぬるぬると動けば良いものなんだろうか。一番初めに疑問に思ったのはEAのスケートボードゲーム、『SKATE』についてです。1作目、オープンフィールド系スケートボードゲームとしても大変優れたゲームでしたが、30fpsであったことがスケートと西海岸な雰囲気をかもし出すのに役立っていたと感じていました。

ところが、続編の『SKATE2』になると技術力の向上、続編としてのスケールアップのためからか、フレームレートが60fpsに向上してしまっていました。ゲームの題材と30fpsであるからこそ生み出されたあの独特な雰囲気が続編の60fpsでは全くなくなってしまっていたのです。情緒も減ったくれも無くぬるぬると動くキャラクター。果たしてそれで良いんだろうか。


○勇気ある決断
同じことを考えている人が居ないだろうかと思ったら、あら上田さん。
『人喰いの大鷲トリコ』の詳細に迫る! 上田文人氏インタビュー【TGS2010】(ファミ通.com)

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――フレームレートは変更されるのですか?
上田 『ICO』は30フレームのままです。60フレームにできたとしても、そこは変更しません。雰囲気がまったく変わってしまうので。『ワンダと巨像』も30フレーム想定です。プレイステーション2ではフレームレートが落ちたシーンでも、30フレームを維持するようになっています。
(上記記事より一部引用)
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このインタビューを読んだ時、おっ!と思いました。ちゃんとそういうことを考えている人が居るんだと。単純な技術論に絡め取られること無く、30fpsだからこそ生まれる雰囲気、味についてちゃんと思いを巡らせ、もっとフレームレートが出せるにもかかわらずあえて出さないって判断が出来るのって凄く希少な存在だと思う。


○技術信仰への疑問
これはフレームレートに限られません。表現は多様であるべきです。キャラクターのモデリングにしても、必ずリアルな毛穴まで見えるような造詣である必要は無いわけです。PS3やXbox360であっても、本来的には表現に必要とされるならば、グローシューティングもテクスチャも無い素のポリゴンという表現があっても良い筈です。だってそういう表現したいんなら。つうか、何でもかんでも書き込めば良いってモンじゃないだろ!

でもそれを許してくれないんだろうな。作っているほうも。そしてすぐにいちゃもんつけるユーザーも。1080pじゃなきゃ糞!とか60fps出てなきゃ微妙!とかってあんまりにも判断基準が貧困すぎる。リアルを描写したいのなら、それは確かに解像度が高く、フレームレートも高いほうが良い。それは目的にあった表現だから。でもそうじゃないなら、1080pである必要も、60fpsである必要も、高いポリゴン数も必要ない。


○表現に見合った技術がきちんと使われたら
PS3版『ICO』が良い前例になってくれたらなぁ、と思う。クリエーターが目指す表現に見合った技術を使いゲームを作る。そしてそれが道理にかなっているなら批判しないユーザー。そういう風にならないか。じゃ無かったからこそ同じようなジャンルで、同じような表現ばかりのゲームばっかりになっちゃったんじゃないだろうか。

映画だってビデオカメラで撮ったり、フィルムで撮ったり、8mで撮ったり、16mで撮ったりと表現によって使う技術が違うのに…ゲームだと60fps出せるから!とか30fpしか出ないからとかそういった理由ばっかりでフレームレートも決められている気がする…

ゲームに表現の自由を!

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