ゲームホリック

ゲーム大好きぃ!!でゲーム脳なのであること無いこと書き散らします。

ゲームにおけるボス問題

2010年05月11日 | ゲーム
ファミ通でオール10点のプラチナ殿堂を獲得した『メタルギアソリッド ピースウォーカー』をプレイして、早速一通りクリアしました。シナリオに大いに難ありなものの、肝心のメインミッション、エクストラミッションはミッション内容の種類が豊富であきさせない内容になっています。またスニーキング自体も個人的にはシリーズ随一の完成度で、これまでナンバリングタイトルはプレイしてきましたが最も面白くプレイができました。10点もまんざらでもないかと思わされました。

種類の多いミッション、軽快な操作性、それなりに面白いシナリオ、重厚な音楽、声優陣の迫力の演技、小島監督らしい遊び心とユーモア、映画などからの引用。素晴らしい要素にあふれています。ただこれだけ素晴らしい要素があふれている、少なくとも世界のゲームの最前線の一翼を担うべきソフトであるにもかかわらず、ただ一点、良い意味でも悪い意味でも旧態依然としていると感じさせるのが長くて、硬いボス戦です。特にAI兵器やピースウォーカー戦は非常に長くて一本調子です。

<参考>
―メタルギアソリッドピースウォーカーAI兵器ピューパ戦(Youtube)


こういった戦闘がボス戦として幾つか続きます。もちろん『MGS』シリーズであるので攻略方法が幾つか用意されており、適切な方法を用いれば大して苦ではありませんが…それにしても長いのです。ボスの攻撃パターンを理解しても結局は攻撃を食らいにくかったり、攻撃を当てやすくなったりするだけで、相応の時間ボス相手に攻撃をし続けねばなりません。「パターンを崩して地道に敵を倒すのがゲームだ!」と言われればそれまでですが、『アンチャーテッド』などをプレイした後だとそのデザインに少しだけ疑問を抱きます。

<参考>
―アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団 列車シーン(Youtube)


TPSとアクションゲームを比べることに無理があるような気もしますが、それもPSPとPS3のソフトを、新しいゲームデザインの前にはボスを硬くし、攻撃を辛くしていくと言う難易度曲線の上昇のみで難易度を上げていくゲームデザインというものは陳腐化しなくもないと思えます。そういった強いボスがいる旧来的なゲームデザインに対して、『アンチャーテッド』で示されたのは”状況”というボスのデザインでした。強いボスの代わりに難しい状況を与えることで難易度曲線の単純な上昇から回避したのです。


ただそんな『アンチャーテッド』もラスボスに限っては旧来的な超人的な強すぎるボスが出てきます。状況ではなくボスがラスボスになってしまっていました。ゲームの表現が成熟してきた今、ゲームデザインも旧来のものから新しいものへと大々的に変化しないでしょうか。まぁ『アンチャーテッド』のような「状況のボス化」とでも呼ぶべきゲームデザインはステージ毎にオーダーメイドされた非常に贅沢なデザインであるので一般化することは今のところないのでしょうが、せめてジャンルにならずともフォロワーくらいは現れてほしいものです。