―『MGS PW』がファミ通レビューで満点獲得...評価の公平性は?(kotaku JAPAN)
買ってもいないファミ通のふらげレビューに何かを言うのはkotakuもぼくも間違っているとはお思いますが、やはり思うところはあるので少しだけ。
ゲーム雑誌とゲーム広告は避けて通れない関係性です。車好きな人が多く触れる媒体には車の広告を、お菓子が好きな人が多く触れるメディアにはお菓子の広告を入れるのは自然な流れです。一番ターゲットとする人がその広告に触れてくれる蓋然性が高いからです。ただそうすると新たな問題が首をもたげます。雑誌の公共性、公平性と広告主への配慮の関係です。
それこそまさに雑誌と広告主のせめぎ合いの場であった筈です。車で言えば、カーグラフィックスやNAVIが読者の信頼を勝ち得ていたのは自動車メーカーとせめぎ合い、公平性を担保しようとしてきた結果です。音楽にしても、ロッキンオンがあれだけのブランドになったのは少なくとも一時期においては、ミュージシャンと激しいレビューや反論を繰り広げてきた結果であろうと思います。
そしてゲーム業界です。昔からゲーム雑誌のレビューについては色々言われていました。広告出向量に比例してレビューの点数が上がるだとか、レビューが意図的に低いとか、特集を予定しているソフトは無理にでもゴールド殿堂入りさせるであるとか。広告出向とレビューの得点の関係についてはファミ通も否定していますし、必ずしも相関関係は見られません。ファミ通や編集部員が登場するゲームが必ずしも高くはありません。
しかし、しかしです。kotakuの記事でも触れられていましたが、29日発売の『メタルギアソリッド ピースウォーカー』(MGSPW)の販促サイト、「ハマルギアソリッド」のページには満面の笑みを称えたエンターブレイン社長が登場してしまっています。確かに日本のゲーム業界を代表する人物ではありますが、日本でもっとも由緒があり有力なゲームレビューを持つ会社の社長でもあります。
最近ではファミ通のウェブサイト、ファミ通.comに通常記事に混じっておそらく有料のインフォメーション記事が大量に挿入されています。昔のような情報のすっぱ抜きは無く、情報解禁メディアがファミ通であったりさえします。そこにはゲームジャーナリズムなど存在するはずもありません。インターネットのゲーム情報の全てを肯定するわけではありませんが、メディアとメーカーの緊張関係が信頼性を生んでいるのだとは思えます。
だからこそ臆面も無く日本最大のゲーム雑誌社長が大作ゲームの宣伝広報に登場してしまうのです。極論すれば警察と事件の加害者が酒宴を催しているようなもの。別にメディアとメーカーが常に対立している必要は無いとは思いますが、馴れ合いと友好は違うはずです。広告出向量に比してレビューの点数が上がるなんてことはありえないとは思いますが、疑われる余地が大いにあることは事実です。だってべったりなんだもの。
昔、ゲーム批評という雑誌がありました。公平性を担保するためゲーム会社の広告出向は一切拒否して出版を続けました。多くのクリエーターが登場し、一時はゲーム雑誌業界の雄たる存在感を持っていました。が、数年前に廃刊となってしいました。広告が付かなかったことが理由といわれています。また危ないすっぱ抜きや飛ばし記事を載せているゲームラボは内容の性質上メーカーからの貸与や提供が無く、ソフト等は編集部で自前購入です。
まとまりが無い文章ですが、要するに言いたいことは日本のゲームメディアは一部雑誌、ネットを除いて単なる情報誌に成り下がっているということです。メーカーのニュースリリース垂れ流すばかりではなく、時には独占として情報解禁メディアにまでなっています。そんなメディアのゲームレビューを信じろということの方が無理な話です。別にけんかする必要は無いけれど、メディアもメーカーも歩みよってせめぎ合うべきなのではないかと思うのです。
ユーザーやメディアの正当な批評が良銭に光を当て、悪銭を駆逐する唯一の方法なのではないのでしょうか。そのためにはメディアとメーカーの緊張関係が不可欠です。
買ってもいないファミ通のふらげレビューに何かを言うのはkotakuもぼくも間違っているとはお思いますが、やはり思うところはあるので少しだけ。
ゲーム雑誌とゲーム広告は避けて通れない関係性です。車好きな人が多く触れる媒体には車の広告を、お菓子が好きな人が多く触れるメディアにはお菓子の広告を入れるのは自然な流れです。一番ターゲットとする人がその広告に触れてくれる蓋然性が高いからです。ただそうすると新たな問題が首をもたげます。雑誌の公共性、公平性と広告主への配慮の関係です。
それこそまさに雑誌と広告主のせめぎ合いの場であった筈です。車で言えば、カーグラフィックスやNAVIが読者の信頼を勝ち得ていたのは自動車メーカーとせめぎ合い、公平性を担保しようとしてきた結果です。音楽にしても、ロッキンオンがあれだけのブランドになったのは少なくとも一時期においては、ミュージシャンと激しいレビューや反論を繰り広げてきた結果であろうと思います。
そしてゲーム業界です。昔からゲーム雑誌のレビューについては色々言われていました。広告出向量に比例してレビューの点数が上がるだとか、レビューが意図的に低いとか、特集を予定しているソフトは無理にでもゴールド殿堂入りさせるであるとか。広告出向とレビューの得点の関係についてはファミ通も否定していますし、必ずしも相関関係は見られません。ファミ通や編集部員が登場するゲームが必ずしも高くはありません。
しかし、しかしです。kotakuの記事でも触れられていましたが、29日発売の『メタルギアソリッド ピースウォーカー』(MGSPW)の販促サイト、「ハマルギアソリッド」のページには満面の笑みを称えたエンターブレイン社長が登場してしまっています。確かに日本のゲーム業界を代表する人物ではありますが、日本でもっとも由緒があり有力なゲームレビューを持つ会社の社長でもあります。
最近ではファミ通のウェブサイト、ファミ通.comに通常記事に混じっておそらく有料のインフォメーション記事が大量に挿入されています。昔のような情報のすっぱ抜きは無く、情報解禁メディアがファミ通であったりさえします。そこにはゲームジャーナリズムなど存在するはずもありません。インターネットのゲーム情報の全てを肯定するわけではありませんが、メディアとメーカーの緊張関係が信頼性を生んでいるのだとは思えます。
だからこそ臆面も無く日本最大のゲーム雑誌社長が大作ゲームの宣伝広報に登場してしまうのです。極論すれば警察と事件の加害者が酒宴を催しているようなもの。別にメディアとメーカーが常に対立している必要は無いとは思いますが、馴れ合いと友好は違うはずです。広告出向量に比してレビューの点数が上がるなんてことはありえないとは思いますが、疑われる余地が大いにあることは事実です。だってべったりなんだもの。
昔、ゲーム批評という雑誌がありました。公平性を担保するためゲーム会社の広告出向は一切拒否して出版を続けました。多くのクリエーターが登場し、一時はゲーム雑誌業界の雄たる存在感を持っていました。が、数年前に廃刊となってしいました。広告が付かなかったことが理由といわれています。また危ないすっぱ抜きや飛ばし記事を載せているゲームラボは内容の性質上メーカーからの貸与や提供が無く、ソフト等は編集部で自前購入です。
まとまりが無い文章ですが、要するに言いたいことは日本のゲームメディアは一部雑誌、ネットを除いて単なる情報誌に成り下がっているということです。メーカーのニュースリリース垂れ流すばかりではなく、時には独占として情報解禁メディアにまでなっています。そんなメディアのゲームレビューを信じろということの方が無理な話です。別にけんかする必要は無いけれど、メディアもメーカーも歩みよってせめぎ合うべきなのではないかと思うのです。
ユーザーやメディアの正当な批評が良銭に光を当て、悪銭を駆逐する唯一の方法なのではないのでしょうか。そのためにはメディアとメーカーの緊張関係が不可欠です。