ゲームホリック

ゲーム大好きぃ!!でゲーム脳なのであること無いこと書き散らします。

ハチミツとクローバー実写映画化をネガティブに受け取る

2005年08月30日 | 映画
 『ハチミツとクローバー』映画化決定(ITGames記事)


 『NANA』の実写映画化を知ったファンはこんな気持ちになったのだろうか。


 『ハチミツとクローバー』の実写映画化が発表された。なんで映画化なのか、しかも実写で。何でも映画にすれば良い分けないだろなどと思ってしまう。

 『ハチクロ』の何が面白いかといえば、どこにでもいそうな人たちのどこにでもありそうな関係性や恋愛だろうか。だが登場人物たちは非常にイノセントな存在として描かれており、やはりそこから生まれる関係性や恋愛もイノセントなものであり、リアリティはない。どこにでもいそうな人たちはどこにも居らず、どこにでもありそうな関係性や恋愛もどこにも無い。恋愛したり、セックスをしたりするがそこには世俗的なものはなく、純真さと呼ぶべきものがあるだけだ。『ハチクロ』は一種の御伽噺なのかもしれない。まただからこそ本一冊の7割方がギャグであったりし得る。(現実感があったらとてもではないが、ギャグでここまですることはできない。)

 これらの要素を実写で表現できるのか。甚だ疑問だ。マンガだから、アニメだから獲得できた無垢。実写では決して得られない、そういう作品もある。公開、予告編すら公開されていない時点でこのようなことを考えるのは良くない。だが竹本君のコスプレをした桜井翔とはぐちゃんのコスプレをした蒼井優のイメージプレイが目に浮かんでしまう。


 アニメ版は本当に出来が良い。話ばかりではなく、キャラクターも良く動くし、声も合っている。惜しむらくは放送時間帯だ。もう少し早い、見やすい時間帯だったら良いのに。

ヒーローに成り下がったブラックジャック

2005年08月29日 | 雑記
 『ブラックジャック』テレビアニメ公式

 手塚マンガが嫌いな私が唯一読むことが出来、なおかつ楽しめた作品『ブラックジャック』。出崎演出のOVA版、劇場版も堤演出のテレビドラマ版も楽しんできた。(特にテレビドラマ版『ブラックジャック』の双子のピノコという演出は秀逸だった。)
 しかしである。現在日本テレビ系列で放映されている『ブラックジャック』には大変失望させられた。アニメ版初代『鉄腕アトム』か、と思わせるほど安定しない作画はもちろんのこと、デジタルでのアニメーションに慣れていないのか深夜アニメにも劣りうる演出などには閉口する。(例えば車の移動を遠近法のみで表現する表現方法。)
 だが一番の問題は原作の改変だ。例えば知能を与えられた鹿が人間を襲う『ナダレ』。原作では知能を与えられた鹿が自然破壊を繰り返す人間に対して復讐として人間を襲い始めるが、知能を与えた博士の説得により人間を襲うことを止める。しかし博士が結婚することを知った鹿は博士のフィアンセを殺してしまう。フィアンセの死を知った博士は最後に鹿を殺す。アニメ版も大筋は同じだが、後半部分が大きく異なる。フィアンセはブラックジャックのおかげで一命を取り留め、博士も鹿を殺さない。
 些細な違いかもしれない。しかし原作のテーマを考えれば見過ごせない大きな改変だ。鹿が人間を襲うというモチーフは環境破壊への明らかな批判だ。また同時に科学への妄信の危険性への警告でもある。そしてそれらのテーマはフィアンセと博士が可愛がっていた鹿の死によって強烈に読者に伝わる。
 安易な救いの無いこういった話こそ『ブラックジャック』の魅力であり、ブラックジャックを悩めるアンチヒーローたらしめるのだ。しかし今回のテレビアニメ版はフィアンセも鹿も死なない。ありきたりな救いで幕を閉じている。こんなもので人に何かを伝えられるなどと本気で思ったのか。それとも、もはやそんなものすらないのかもしれない。


 一事が万事この調子だ。読者の愛すべきピノコは安易に過剰なコメディーキャラクターにされてしまっており、怒りすら覚える。ドクターキリコも出てこない座頭市も出てこない。ブラッククイーンも出てこないのだろう。ブラックジャックはアンチヒーローから単なるヒーローになってしまった。
 原作どおりの内容が放送時間帯の関係によって出来ないのであれば、放送時間を深夜に移してでも原作に忠実にすべきだった。手塚治虫のご子息である手塚眞氏が監督を勤めているのだから、なおさらだ。

みのもんたの朝ズバッ!にはまる

2005年08月29日 | 雑記
 視聴率が悪いなどと叩かれていたTBS朝のニュース
『みのもんたの朝ズバッ!』だが、これがなんと面白い。
他局のようにアイドルアナウンサーは居るものの前面に
は出ておらず、全くの対極に位置する肝臓が悪そうなみ
のもんたのワンマンショーなのだ。
 中でも見所はみのもんたの歯に衣着せぬ発言ではなく、
やはり段取り無視のやりたい放題さだろう。必死に番組
を進行しようとする女子アナなどアウトオブ眼中、また
女子アナに持論を展開、すごく嫌な感じを漂わせつつ投
げやりに頷く。これが社会の姿なのだと痛感させられる。

 歯に衣着せぬ発言ももちろん面白い。空気を読まなけ
れば、時世も読まない。コメンテーターがえなりかずき
だったりと、「アイドル女子アナなど糞食らえ」、そん
なTBSの気概が伝わってくる。気のせいかもしれない
が。

 ただ文句があるとすれば、『めざましテレビ』の時報
を丸々パックた時報は止めるべきだ。こんなに個性的な
番組にあんな時報は似合わない。

DSの可能性、うる星やつら エンドレスサマー

2005年08月29日 | ゲーム

 ジーパラ記事

 押井守監督つながり。なんと『うる星やつら』がDSでゲーム化される。もしかしたらPCエンジン以来のゲーム化かもしれない。
 『うる星やつら』のゲーム化だけでも注目だが、もっと注目なのはDS初であろうおさわりシステム。DS発表時から邪まな人たちによってささやかれたDSのタッチ機能のギャルゲーへの採用。それである。
 上画面には会話が表示され、下画面にはキャラクターの画像が表示される。その画像にタッチすることでプレイヤーこと諸星あたるへ、ラムちゃんの電撃などさまざまな反応が示される。


 ただ気になるのはパブリッシャーである、マーベラスエンターテイメントだ。この会社は今までも多くのキャラクターゲームをリリースしている。しかもその多くが旧来のただのキャラクターゲーム、キャラクターが出るだけのゲームなのだ。
 PSP版『ミニパト』の発表会では「永遠の学園祭をめざした」と開発者の方が語っていた。元祖永遠の学園祭アニメである『うる星やつら』のゲームのサブタイトルに「エンドレスサマー」と言うコピーを用いている点、パブリッシャーがマーベラスエンターテイメントであろうと期待してしまう。

こんなキャラゲー滅多に無い。ミニパト

2005年08月27日 | ゲーム

 『機動警察パトレイバーかむばっくミニパト』公式
 GameWatch『ミニパト』発表会

 普通キャラクターゲームはそのキャラクターを創ったクリエーターとほぼ関わりの無いところでひっそり作られる。最近では少しはマシになったが、キャラゲーの多くは今も同じような状況だ。だから本編とは関係の無いサイドストーリーを用いたADVだったりする。
 だが『ミニパト』は異なるようだ。『機動警察パトレイバー』の監督であり、企画時から参加していた押井守監督が監修している。また作画も映画版『ミニパト』で作画を担当した西尾鉄也氏が行っている。


 3万本売れれば、続編が出ると記事内で押井氏がバンダイに確約を取ったらしい。しかし『パトレイバー』は『エヴァ』や『ガンダム』に比べ、そのアニメ業界に限らない広い影響力とは裏腹に、ファンの数は少ない。3万本は厳しい数字かもしれない。だがこの原作のスタッフが積極的にかかわった幸せなキャラクターゲームの続きを見てみたい。原作のファンなら絶対に買うべきファンアイテムだ。

ソニーのMD。

2005年08月23日 | 雑記
 Hi-MD公式

 PSPの独自フォーマットとして登場したUMD。しかしソニー以外にはライターが供給されておらず、もちろん一般ユーザーにも販売されていない。再生専用だ。
 Hi-MDというものがある。最近知った。UMDより容量は少ないものの1GBという容量は決して少なくはない。しかもHi-MDは音楽用だけではなくPC用にも用いることが出来る。つまりユーザーも書き込むことが出来るということ。

 ソニーは何がしたかったのか。名前も用途も似ているものを何故同時期に出すのか。どちらも一長一短。UMDは容量は多いが、リードオンリー。Hi-MDは書き込めるが、容量が少ない。
 どうしてMDの規格統一をしなかったのか。疑問が残る。どうせなら従来のMDと互換性のあるHi-MDに統一をして、PSPを出すべきだった。従来のMDユーザーからの乗り換えも期待でき、新規MDユーザーも獲得できたかもしれない。またメモリースティックを用いるよりも安価であり(メモリースティック1GBで一万円強だがHi-MDディスクなら一枚700円程度)、動画の敷居も下がる。

 SCEとソニーの内部対立の結果なのか、何なのか。私には分からない。だが今の状況がユーザーにとってもソニーにとっても不幸であることは疑いようが無い。 

百円玉が尽きたのか、タイトー、スクエニの完全子会社に

2005年08月23日 | ゲーム
 タイトー、スクエアエニックスの完全子会社に(WatchImpress)

 『インベーダー』が一大ブームとなったのも今は昔。溜め込んでいたとされる『インベーダー』で稼いだ百円玉も底を尽いたのか、タイトーがスクエアエニックスの完全子会社化が発表された。
 当然といえば、当然の結果だ。プレイステーション後期からタイトーのソフトは売れなくなった。特にプレイステーション2期になるとより悪化する。タイトー創立50周年記念作品の『武刃街』をはじめとして『白中探検部』、『ラクガキ王国』、『トゥエルブスタッグ』など全くといって良いほど売れなかった。そしてさらに悪いことにこれらのソフトは皆ワゴンセールの常連ソフトとなってしまった。
 どのソフトも決してつまらないわけではない。それなり楽しめるものばかりだ。しかしそれ以上では決してなかった。内容が面白い、つまらない以前の問題があるように思う。
 例えば『武刃街』。何故舞台が武侠世界なのか。この一点だけでもタイトーが抱える問題が見えてくる。一般人にしても、オタク層にしても馴染みの無い舞台を何故50周年記念作品としてリリースしたのか。創作物にはエゴは必ず存在するし、また存在すべきだと思う。しかし商品として、しかも売ろうと考えているならば、少なくともそのエゴは購買層に受け入れられるエゴである必要がある。

 
 
 ユーザーが求めているものとクリエーターが作りたい物をどこまで近づけることが出来るか。今回の子会社化を契機に今一度考え直し、新生タイトーとしてユーザーが望むゲームをリリースしてくれることを希望する。それこそがユーザーにとってもタイトーにとっても幸せなことだと思う。

卑怯すぎるぞ、任天堂

2005年08月22日 | ゲーム
 ゲームボーイミクロ公式


 ゲームボーイミクロファミコンバージョンのデザインが公開された。これを卑怯と呼ばずしてなんと呼ぼうか、任天堂。こんなデザインを見せられて日にはファミコン世代はほぼ全滅、ミクロ様の前にひれ伏す。画面がちっちゃかろうが、価格が高かろうがノスタルジーにはかなわない。DSを超えると言う明度で、ファミコンミニ『スーパーマリオブラザーズ』が動く、しかもこの外観のハードで。

 ノスタルジーを持ち出されてはPSPに勝ち目は無い。『リッジレーサー』や『みんなのゴルフ』にノスタルジーはない。

ガンダムだけどガンダムじゃない、機動戦士ガンダム一年戦争

2005年08月22日 | ゲーム
 電撃的発表、それもバンダイとナムコとのコラボレーション作品と言うことで注目を集めた『機動戦士ガンダム一年戦争』だったが、蓋を開ければ思ったほどに予約が入らず、購入者のレビューもネガティブなものが多く、発売数週間で半額以下で叩き売られてしまった。
 100万本を売ろうと宣言している割に日本でなじみの無いFPSの操作形態を用いている点には疑問を抱くが、ゲームの出来としては私は決して悪いとは思わない、むしろ良い部類に入る。ロード時間はほぼ皆無。グラフィックはガンダムゲーム至上最高の出来。統一感のあるインターフェース。音楽は映画版主題歌も収録されている。全体としてみるとかなり贅沢な出来だ。
 

 一年戦争の再構築。これこそが最大の問題だ。『機動戦士ガンダム』はアニメーションだ。確かに『ガンダム』の主軸はアムロとシャアであり、主役であるアムロの視点に立ってゲームを構成するという考えはある種当然だ。しかしそれは映像作品などに限られる。
 ゲームはプレイヤーの介在を前提としている。『ガンダム』のような作品では人によって思い入れのあるキャラクターが異なる。アムロが好きな人もいれば、シャアが好きなジオニストもいる。それゆえ多様なファンを抱える作品のゲーム化の場合、一義的な切り口ではファンのウケはすこぶる悪い。


 誤解を恐れずいえば『一年戦争』は映像作品以外の何者でもない。アニメ版『ガンダム』をプレイステーション2にプロデューサーの思考に沿ってコンバートされたものだ。そこにはユーザーの思いは一切介入する余地が無い。原作の完全再現。それがお題目だった。原作を、『ガンダム』を完全再現することは難しい。誰にでも、どのメーカーでも出来るものではない。しかし原作の完全再現=面白いゲームではないことは明らかだ。

 だがそれならば原作である『ガンダム』を見たほうが断然良いに決まっている。『ガンダム』には人を惹きつける力がある。そして何より面白い。そこにゲーム化作品であるからと言う言い訳は通用しない。『電脳戦記バーチャロン』はアニメ版監督、富野由悠季氏に開発元であるAM3研に火を放ちたいと言わしめた。カイやセイラ目線があれば、少しは違った評価がなされたと思う。少なくともジオン主観の一年戦争くらいは用意されるべきだった。


 完全再現するならするで、安彦良和氏の作風のガンダムゲームが見てみたい。そこまでやれば、少なくとも私は満足する。見得を切るガンダム。カッコいいこと、カッコいいこと。そしてここに『ガンパレ』のシステムが積まれたら、さぞ面白いものになるだろうに。

 それにして新作アニメ”カット”はないだろう。”カット”は。フラッシュアニメなんか見たくない。ここだけはだれもが思ったはずだ。詐欺に近い騙しだ。いくら全体的な出来が良くても『ガンダム』の劣化コピーでしかない。富野監督も『一年戦争』にはなんらのコンプレックスも抱き得ないだろう。

アニメ界のサルバトール・ダリ、富野由悠季

2005年08月21日 | 映画
 BSマンガ夜話公式

 何かをなす人間と言うのはその人柄にひどく惹かれるものを持つような人間だと私は考えている。19日放送の『まるごと!ガンダム』の中で、『機動戦士ガンダム』総監督、富野由悠季氏のインタビューが放映されていた。
 そこに映っているのは世界のSF史に残る『ガンダム』を創った大御所ではなく、いまだにコンプレックスに苛まれる一人の表現者だった。『ガンダム』のムーブメントをオタク層のみと言い切り、もっと大きなコミュニティー、社会へ影響を及ぼせなかったことを悔やんでいた。またそこでは『スターウォーズ』への強烈な劣等感も憚らない。


 60は超えている人間の姿ではない。いまだに思春期の劣等感のようなものに取り付かれ、必死にそれを克服しようともがき、作品を作り続けている。やはりこの人も天才だ。そしてカッコいい。