―「ニンテンドー3DS」(任天堂)
発表を聞いて、一番初めに感じたのは「そこか!」という意表を突かれた感。そしてキメラを目にしたような感覚。これはDSの時にも感じた違和感。PSPのでかすぎる液晶にも感じた違和感。正直携帯ゲーム機としてはゲームボーイアドバンスSPのデザインが個人的には一番しっくり着ていましたし。
ちょっとDSが出る前の世間の風向きはどうだったのかと思い、「ゲーム批評vol.58(2004年9月号)」の特集、「任天堂は負けるのか!?」を引っ張り出してざっと目を通してみました。するとPSPに対してスペックダウンの前科、高付加価値の為の高価格、余剰スペック、ディスクメディアへの不安などが重なり、欠点が見当たらないDSが携帯戦争に勝つだろうと〆ています。
で、未来人的にこの結論を見ると半分当たっていて、半分はずれているというのが正直なところでしょうか。両機種ともスタートダッシュは成功したものの(PSPはPS3と同様に初期出荷には失敗)、ボタンの不具合や液晶のドット欠けなどの問題やDSとの5000円の価格差、長いロード時間や新規ソフトの遅れなどで『脳トレ』という新しいキラータイトルまで抱えたDSの圧倒的勝利でした。
しかしながら2007年ごろからこのDS圧倒的勝利の潮目が若干変化します。『脳トレ』などのいわゆる「タッチジェネレーション」シリーズで多くのユーザーを獲得したものの、ゲームユーザー向けのコアゲームは必ずしも成功してるとは言えませんでした。そんな中で何故か『モンスターハンターポータブル』がPSPで初のミリオンヒット。その後のPSP-2000で小型化、外部出力対応、インストール対応などで国内に限っては完全にPS2の受け皿に。その結果多すぎるといわれたUMD要領も足りなくなりつつあります。
PSPの普及以降高かったメモリースティックの価格も、SDカードレベルとは言わないまでも、下がり、32GBで1万ちょっとという値段にまでなりました。その結果一般化しているとは言えないまでも今では一部のソフトはインストールどころかダウンロード販売まで行われています。さらに過去のソフトが遊べるゲームアーカイブスも多くのソフトがPSPに対応し、今ではPSやPCエンジンのソフトをPSPで遊ぶことが出来ます。プレミアソフトの多くがあり、しかも大抵が600円。こんなこと想像も出来ませんでした。
加えて言うと、この傾向がより一層強いWiiとPSPが競合する事態に発展し、DS>PSP>Wiiという力関係で市場が進展し携帯ゲーム機が据置機に置き換わるという、発売当時の2004年では誰もが想像出来なかったような事態になってしまっています。また加えて言うとPSPと同じように高機能、普及率の低いメディア、高価格という状況で出発したPS3もPSPと全く同じような普及の仕方を見せています。これもまた発売当時の2006年には誰も想像の付かない事態になっています。
つまりはこればかりは発売されて数年が経つまでは誰にも予想が付かないのではということです。
ぼくはDSは商業的には大成功したけど、作品的には成功したとは言えないと考えています。初代DSの発売から6年も経っているのに、DSを完全に使いこなしている作品が出ているとは到底思えないからです。タッチペン入力をするあまりに操作性がおざなりにされたソフトや2画面をもてあまし、穴埋めをした結果汚らしいインターフェースになってしまった作品が星の数ほどありました。そして未だに出続けています。もちろん機能の全てを使う必要は無いはずですが、それにしても…
個人的には3DSのスペックやアーキテクチャーがPSPに近かったらなぁと妄想。DS→PSPの移植は多いのに、PSP→DS移植が皆無なのは解像度や性能がPSP>DSであるから。でももしスペックが接近すれば(追い抜くだろうけど)現在色んな意味で極まっているPSPソフトが3DSに移植なんてことになるのかもしれない。現行のPSPレベルのグラフィックでも3Dになれば十二分にインパクトがあります。PSPレベルの『ラブプラス』なんて出た日には躊躇も吹き飛びます。
鈴木みその漫画の一コマにあった未来のゲーム像を思い出してしまいました。裸眼3Dでのゲームプレイをする様子です。3Dのゲームプレイなんてロストフューチャーだと思ってました。DS発表の時とは異なり少しわくわくしています。さぁ、どんなことになるのか。6月が待ち遠しいです。
発表を聞いて、一番初めに感じたのは「そこか!」という意表を突かれた感。そしてキメラを目にしたような感覚。これはDSの時にも感じた違和感。PSPのでかすぎる液晶にも感じた違和感。正直携帯ゲーム機としてはゲームボーイアドバンスSPのデザインが個人的には一番しっくり着ていましたし。
ちょっとDSが出る前の世間の風向きはどうだったのかと思い、「ゲーム批評vol.58(2004年9月号)」の特集、「任天堂は負けるのか!?」を引っ張り出してざっと目を通してみました。するとPSPに対してスペックダウンの前科、高付加価値の為の高価格、余剰スペック、ディスクメディアへの不安などが重なり、欠点が見当たらないDSが携帯戦争に勝つだろうと〆ています。
で、未来人的にこの結論を見ると半分当たっていて、半分はずれているというのが正直なところでしょうか。両機種ともスタートダッシュは成功したものの(PSPはPS3と同様に初期出荷には失敗)、ボタンの不具合や液晶のドット欠けなどの問題やDSとの5000円の価格差、長いロード時間や新規ソフトの遅れなどで『脳トレ』という新しいキラータイトルまで抱えたDSの圧倒的勝利でした。
しかしながら2007年ごろからこのDS圧倒的勝利の潮目が若干変化します。『脳トレ』などのいわゆる「タッチジェネレーション」シリーズで多くのユーザーを獲得したものの、ゲームユーザー向けのコアゲームは必ずしも成功してるとは言えませんでした。そんな中で何故か『モンスターハンターポータブル』がPSPで初のミリオンヒット。その後のPSP-2000で小型化、外部出力対応、インストール対応などで国内に限っては完全にPS2の受け皿に。その結果多すぎるといわれたUMD要領も足りなくなりつつあります。
PSPの普及以降高かったメモリースティックの価格も、SDカードレベルとは言わないまでも、下がり、32GBで1万ちょっとという値段にまでなりました。その結果一般化しているとは言えないまでも今では一部のソフトはインストールどころかダウンロード販売まで行われています。さらに過去のソフトが遊べるゲームアーカイブスも多くのソフトがPSPに対応し、今ではPSやPCエンジンのソフトをPSPで遊ぶことが出来ます。プレミアソフトの多くがあり、しかも大抵が600円。こんなこと想像も出来ませんでした。
加えて言うと、この傾向がより一層強いWiiとPSPが競合する事態に発展し、DS>PSP>Wiiという力関係で市場が進展し携帯ゲーム機が据置機に置き換わるという、発売当時の2004年では誰もが想像出来なかったような事態になってしまっています。また加えて言うとPSPと同じように高機能、普及率の低いメディア、高価格という状況で出発したPS3もPSPと全く同じような普及の仕方を見せています。これもまた発売当時の2006年には誰も想像の付かない事態になっています。
つまりはこればかりは発売されて数年が経つまでは誰にも予想が付かないのではということです。
ぼくはDSは商業的には大成功したけど、作品的には成功したとは言えないと考えています。初代DSの発売から6年も経っているのに、DSを完全に使いこなしている作品が出ているとは到底思えないからです。タッチペン入力をするあまりに操作性がおざなりにされたソフトや2画面をもてあまし、穴埋めをした結果汚らしいインターフェースになってしまった作品が星の数ほどありました。そして未だに出続けています。もちろん機能の全てを使う必要は無いはずですが、それにしても…
個人的には3DSのスペックやアーキテクチャーがPSPに近かったらなぁと妄想。DS→PSPの移植は多いのに、PSP→DS移植が皆無なのは解像度や性能がPSP>DSであるから。でももしスペックが接近すれば(追い抜くだろうけど)現在色んな意味で極まっているPSPソフトが3DSに移植なんてことになるのかもしれない。現行のPSPレベルのグラフィックでも3Dになれば十二分にインパクトがあります。PSPレベルの『ラブプラス』なんて出た日には躊躇も吹き飛びます。
鈴木みその漫画の一コマにあった未来のゲーム像を思い出してしまいました。裸眼3Dでのゲームプレイをする様子です。3Dのゲームプレイなんてロストフューチャーだと思ってました。DS発表の時とは異なり少しわくわくしています。さぁ、どんなことになるのか。6月が待ち遠しいです。