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鎌倉徒然草

鎌倉に住んで25年。四季折々の自然を楽しみながら、オリジナルの和雑貨の企画、製造、販売を展開しています。

2017年09月25日 | 日記

街から「闇」が消えた。

例えば、昔の喫茶店。

何をしている人なのか、半日ぼーつと過ごしている人達がいた。

タバコの匂いとホコリ臭いシート。

およそ生産性に縁のないその場所、でも必要としていた人がたくさんいたのだ。

薄暗い店の中で、熱心に書き物をする人や、店内の音楽に目をつぶり聞き入っている人、

「自分は何者でどこへ行くのか・・・」なんて、思ってたわけではないでしょうが、

私にはそんな風に映った男の人が昔の喫茶店には昼間から居た。

10代の終り、銀座の新聞社の近くの喫茶店でアルバイトをしていた時の印象です。

1980年(昭和55年)ドトールコーヒーがそんな「闇」をかき消した。

原宿駅前の1号店は鮮烈だった。コーヒーの美味しさにもびっくりした。

カフェのチェーン店はあっという間に街を席巻し、再開発の号令の元、

商店街や駅裏の飲み屋街は消滅し、街は明るく美しく変貌を遂げた。

勿論、悪いことではない、ないのだが、一抹の寂しさが・・・、

明るすぎる街は疲れる、整頓され過ぎた町は心がほぐれない。

少しばかりの闇、私は欲しいのです。

遺してほしいのです。

















薔薇

2017年09月25日 | 日記

薔薇の花を、有難いことに1年中見ることが出来る。

そういえば、男性から薔薇をもらわなくなって何年たつだろう。

「花」というよりメッセージをもらわなくなったということになる。

それは良いとして(苦笑)バラの花はやはり素敵だ。

写真はお隣さんのお庭の薔薇、素朴でかわいいのです。


星が星呼ぶごと薔薇に薔薇が咲き   鷹羽狩行 

                      

2017年09月24日 | 日記

気持ちの良い青空が望めました。

家にいるのがもったいないと出かけたらにわかに曇り小雨まで。

女心と何とかとは、よく言ったものです。

昔の人って、ほんと偉いですね。

夜食

2017年09月22日 | 日記

20時以降は食べないに越した事はない。

そう誓っても、守られたためしは少ない。

何故なら、お腹がすくからだ。

12時近くなると『果物は食事じゃないから・・・』となる。

意志が弱いのだ。

何のことはない、体に却って負担をかけることになる。

果物がまた美味しい季節で!

『体を冷やすので夜は果物ダメ』と母はよく言っていた。

冷えてもいいから食べたい、と思う秋です。

柿、二十世紀、ぶどう。みかんも出てきました。

今日は栗の頂き物も、明日は栗ご飯です。

実りの秋は食欲の秋です。









台所重宝記

2017年09月22日 | 日記

「食育」という言葉を認識し始めたのは。いつ頃だろう。

台所が「キッチン」にとって代わった頃からだろうか。

村井弦斎 村井米子編訳「台所重宝記」が面白かった。

明治時代の食の実用本で「妻君」「下女」それから「三」というキャラクターの

対話構成が楽しい。

調理の仕方や材料の活かし方、時短のコツ、目からうろこの一冊です。

例えば、里芋、大根の効能、揚げ物をするときの注意ほか「えー!」が満載。

卵の殻を雑巾がけの水に入れておくと、板に光が・・・、とある。試してみたい。

いかにも明治の匂いがするが、ここでは強い科学の洗剤はいらない。

一年365日の献立が巻末に綴られている、圧巻です。中公文庫です。
 
(NHK朝ドラ『ごちそうさん』に、作者は室井幸斎という文士で登場している)