1日.2日ブログを休むと「何かあった?」と心配してくれる友がいる。
何か、ありました。縁のあった人が先週逝去しました。
「別離」にもいろいろあり、誰にでもそれぞれの物語があります。半年余り
「死」へと、確実に向かう人にどう接すればいいのか、怯え、戸惑い、
私はその半年1冊の本にすがった。「シスター・ヒロ子の看取りのレッスン]
長崎の聖フランシスコ病院のシスター,石岡ヒロ子をライター小出美樹が、
丹念に綴る。
著者は、末期がんの母をその病院のホスピス病棟に預けた。
そこでは、死の話はタブーではなく、お葬式に何を着ようと、家族で笑顔で相談する患者がいたり、死を迎える人と、その家族、スタッフが,あたたかな日々をおりなしていく。
最愛の奥さんを看取った、あるご主人は、72歳の生涯を終えた奥さんと出ていく時「ここで過ごした日々はハネムーンより蜜月でした」と云う。
そんな言葉を残せるホスピス・・・、なんて素敵なんでしょう。
厳かで、温かく、献身愛に満ちたスタッフを束ねるのがシスター・ヒロ子。
「人間は何でも複雑にしてしまう生き物なのよね。でも、感情を言葉にして
祈りながら受け入れると、シンプルになれたりする。祈る時間は、人間が心を取り戻す時間」と語る。
私も日々、静かに祈ります。
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「シスター・ヒロ子の看取りのレッスン」 小出美樹