鎌倉徒然草

鎌倉に住んで25年。四季折々の自然を楽しみながら、オリジナルの和雑貨の企画、製造、販売を展開しています。

金魚

2016年07月23日 | 日記

今、自宅で金魚を飼っている人はそんなに多くないと思うのだが?どうでしょう。

幼いころの下町では、金魚売りが夏の街の風物詩だった。

物心ついたころから金魚は家族の一員で、金魚鉢の中を毎日覗いていた。

愛想もないし、目に見えて大きく成長するわけではない金魚、

でも家族だった。

水道水を汲み置きして、日向に出して塩素を抜くのは子供の仕事だった。

縁日でゲットしてきた新入りがだんだん増え、金魚鉢が水槽に変化したり、

餌も、栄養素が含まれたものに変わったりと、それなりに変革もしていたようだが、

金魚のいた生活は、代り映えのしない、逆にいえば平和な毎日だった。

金魚たちは金魚たちで、私たち家族の暮らしを毎日水槽の中から見ていたのだろう。

「平凡」であるという事が「幸せ」と思えるようになったのは結構な大人になってから、

私の中で「あかいべべ着たかわいい金魚」は今でも「平凡な幸せ」の象徴なのです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする