かけっこ倶楽部

ランニングを楽しむ仲間のぶろぐ

為末大著「日本人の足を速くする」、読みました (TH)

2007-08-29 22:22:55 | 近況報告

 世界陸上大阪大会は、このところ日本勢惨敗ですね。期待された為末大選手(www.tamesue.jp)も例外ではなく、一発を狙った400Mハードルも敢え無く予選敗退でした。

 ここ数日(富士吉田火祭りロードの後)、思う所あって、新潮新書「日本人の足を速くする(為末大著)」をじっくり読み返しました。

 ご承知のように、為末大選手は、日本人に最も向いていないと思われた400Mハードルで、2回も世界選手権の銅メダルに輝いているエリートランナーです。しかし、フィールド競技の400Mハードルと、我々が目指す長距離走と何らかの共通点はあるのでしょうか?この本が徹底して説いているのは、いわゆる「精神論」で、「頭を使え!」と言う以外余り具体的な「技術論」には触れていません。しかも数少ない技術論は、「骨盤の前傾」だけのように思えます。

 しかしながら、私はこの為末選手の主張に、全面的に賛同します。そもそも、日本人が短距離走でアフロアメリカンに勝ち続けることは不可能なのです。もし可能性があるとすれば、それは綿密に計算された「一発勝負」でしかありません。為末選手にとっての現在の第1目標は「北京オリンピックでの金メダル」だそうです。世界陸上大阪大会ですら、そのための実験台の一つでしか無いようです。私は、この潔さに大きな感銘を受けました。

 それはそれとして、私はこの本から多くのことを学びました。あえてここには書きませんが、400Mハードルと長距離走の違いを超えて、少しづつタイムを縮めるヒントがたくさん読み取れました。為末理論に基づいて、私は明日から練習方法を変えます。これが、秋の山中湖マラソン、そしてその後に計画している「フルマラソン3連戦(NYC、つくば、ホノルル)」に確かな成果をもたらしてくれるに違いないと信じるからです。