KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

スーパーフェスティバル57その4

2011年09月29日 | イベントルポ

TRICK OR TREAT!てなわけでスーフェス57ルポその4。
独自色のアメリカントイやクリーチャーバイナルなど、この会場でしか見れないトイばかりで
やはりスーフェスはいつも新鮮な驚きを常に提供してくれますネ。
何か気になったアイテムを見つけたら是非メーカーさんやショップさんに
問い合わせてみてください。会場でSOLD OUTになってても次回販売の予定を決める
うえで販売元でも参考になると思いますYO。今回販売した製品でも次回スーフェスに向けてもう
張り切ってるところの話を今日も聞いたばかりです。

これぞ沈黙の聖地で発掘された、悪魔の骨!
マーミット・カーズワークス/パーツ状態のサタンはこんな感じ。

おなじくマーミットさんの当日限定品、江戸川由利子

「特ダネねっ!」

 

 ドン氏のお店、FIG-LAB。ボスキャリオンやグリースバットなど、最近すっかり
展示品がソフビづいてます。今回ブース写真にはないけどPAUL KAIJU氏のデザイン・
原型を担当したサラマンダージョーがタコはすごく気に行ってます。
パチサミで入手したんですが、あれは80年代頃の野口竜氏や
久保宗雄氏ら企画者104系デザイナーによる東映怪人への憧憬とオマージュが全身の
ディティーリングにちりばめられた傑作だと思います。近いうちに紹介したいな☆

きぐるみアクターとしてもデビューしたイラネナさんのブース。
イラネナさんと親交厚いPAULのカスタムが並んでいました。

これは会場が閉まる寸前にでていた新メーカーのウツギヨさんのアイテム、検討用カラー。
何回も行って話し込んだけど、相手していただいてありがとうございます。
構想中の神獣怪人2体、どんな仕上がりになるか楽しみ。でも無理はしないでくださいね☆

 RESTOREさんのブース。等身大デブリのスタチューが鎮座した
オリエンタルな雰囲気のブース。販売品はアクセサリーの干首(DRY HEAD)!
精密でシャープな人体彫刻スキルをもって
悪魔系キャラクターやゴブリン、マッチョ&エクストリームな
風貌の奇人たちをリアルに立体化する独自の創作活動を展開。
夏には自身の持ちキャラとして愛着も深いデブリ ジャパンをソフビ化し
インディーズソフビの領域にも参画。
お札が貼られ見えないその怪異な風貌の奥に爛々と光る表情は。。。
今後ソフビメーカーやキットスカルプチャーとしても活躍が楽しみな、非常に趣味的濃度の高い
クリーチャー系トイ&キットメーカーさんの一社です。

http://www.restore-created.com/

午後にはアニメ版デビルマンが完売していたシカルナ工房さんのブース。
そうそう、カラフルなうさぎのミニソフビを販売していたけど、
あれ、ずいぶん早い時間に完売しちゃったのでのんびり構えていたら、写真を
撮りそこねちゃったYO.海のむこうのお友達たちが「モンティパイソンのホーリーグレイルに
出てくる人喰いうさぎみたいだっ!!」とか言って勝手に妄想して盛り上がっていましたね(笑)
何がヒットするかもわからないけどいきなり意表をついて盛り上がり完売しちゃうのも
スーフェス独特のニッチマスな面白さ。そんなときは作り手もウレシイでしょうね。

東映アニメーションシリーズ「白蛇伝」のリリース準備も進行中デシタ。

新メーカー。薔薇プロ。怪獣にとどまらずいろんなキャラクタープロダクツをソフビという
題材で表現していきたいとの話。何か昭和モダンチックなブースやヘッダーのデザインは
主催者が女性ならではのこまやかさというところか。
ラメ好きなので今回のヒカルドンは買ってきました。シンプルなデザインの怪獣なのだけど
何かだまし絵のような不思議なソフビを手にしたという印象があります。

ヒカルドンは寄生生物に乗っ取られた罪もない別個体の怪獣が暴れているという設定。
頭から粘菌のような物体がかぶさって、ろうそくの蜀台のような姿ですね。
細長い胴体をラメ成型すると砂上の楼閣が怪獣化したかのようで
ウルトラマンダイナの実相寺回に登場するブンダーみたいなイメージがあります。

薔薇プロのブログ http://barapro.blog.fc2.com/

メディコムトイさんからも近々別カラーが販売されるそうですね。シュールな怪獣をひっさげた
新メーカーの参入。怪人ソフビをいきなり3体ひっさげてデビューしてきたウツギヨさんも
ですが、スーフェスをソフビのセカイに足を踏み込む登竜門として慕うメーカーさんが
新風を会場に吹きこんでくれています。

展開1年経とうとしていますが、続々とサベージ&ピカレスクなキャラクターソフビフィギュアを
展開して気を吐くFRENZYさん。ヒー◎ンファンからもおれたちをストライクゾーンに狙って
きたか!とばかりに温かく迎えられ、海外市場でも順調にファンを増やしつつ自分のキャラクター
ソフビセカイを展開しているメーカーさん。

80年代頃につくられたディストピアな世界観の映画で戦うマッチョヒーローの記号性を付与され
自分のオリジナル展開に見立てて遊べるソフビのウォリアーズたち。
パチマッドマックス風映画「ファイアーマックスごっこ」とか「マッドチェイスごっこ」とか
なんにでも動員できちゃうぜ!(そんなマイナー映画ふつー知らんジャロ)

こちらがこれから展開する新作2体。一人はトードというかフロッグメン顔のキャラクター。
沼でヒーローを待ち構えているんでしょうか。そしてもう一体がこらまたお約束、過去に主人公に
ボコボコにされて顔がねじまがり、先回りして罠を張り復讐の機会を狙っているヒト系のソフビ!
何か頭部の補正具のような役割も果たしてそうなヘルメットがキュートですよね・
映画版のFist of The North Starに某仮面の弟じゃないんだけどそれっぽい、
こんなヒト出てたなあ。このソフビのヒトの片手はフンドーになってます。
かなり狙っててイイ感じですネ。でも
このメーカーさんのソフビって殺伐としたセカイのキャラクターなのにポージングや質感表現に
どこか温かみがありますよね。そこがフィギュアでなくてソフビたるゆえんなのかもしれません。
数が少なかったようだけどブログを拝見するとシリウスザバーバリアンの◎ーマンカラーも
イベントオープン時に販売してたようですね。

FRENZYさんのブログ http://ameblo.jp/frenzybros/

マルサンさんのブース。今回は大射的大会で終日盛り上がっておりました。
写真のボンドラアは新色でマルサンの人気クラシックカラーを模したバージョン。
ガラモン、ゴロー、ペギラ、パゴスだったカナ?
中でもガラモンカラーのボンドラアがよく色がハマってて自分は好みかな~。

おおすごい、皆ずいぶん当てたねえ。(3時半頃)。スーフェスは的当て好きのセミプロがいっぱい
これに命を賭けてるんですよ(笑)。とにかく当てモノはおれにまかせろみたいな。

ヤモマークさんのところに出店してた怪獣女子さんの「ニッケル仮面」コミカライズ。
これがとても上手い!買ってきましたよ。
実際にソフビになってるヤモマーク怪人たちがリアルな絵で
吹き出しをつけて会話してたり戦ったりしてる姿を見ると思わず口元がゆるんでくること
まちがいなし。タコはコミケ通い20年以上なのでうそはいいません。同人誌としてはかなり
ハイクオリティなので怪人ファンは是非手にとって見てもらいたい一冊です。

ご本人に「テンションが高くて描線がきしむようなシャープさで
男の作家さんが描いてるような気がしますね」と言ったら、「あー。それよく言われます~」
って言ってた。絵がダイナミックなんですよ。ニッケル仮面の決め技とか。あとカエル番長と
ウミウシ子分が公園のほとりで釣り糸を垂らしながら話してるシーンなんて
東映特撮モノのキグルミドラマの一場面みたいでほほえましい・
普段、ヤモさんがブログなどでとりとめもなくしたためた怪人などの設定を
几帳面に絵にしているのが怪獣女子さんの根気のほどをうかがわせ面映ゆい感じです。

また巻末の怪人図鑑の各キャラクターのポージングにはスパルタンな
魅力を感じます。怪人はやはり描き手の根底に肉体へのフェチズムがないと描けませんね。
怪獣女子さんはそれをよくわかって臆することなくペン運びをされていると思います。
とにかくヤモ怪人ファン必見の1冊DEATH。

イラネナさん、ルルベルのルーク氏、VELOCITRONのリッキーこと力氏らたくさんの
メーカーさんが集結したブース。とにかく一日中各国のソフビファンが顔を出して
いろんな言語が飛び交いながらアイテムも多彩に一ブースでお祭り騒ぎ状態になって
おりました。さらにここに水素獣エッチが巣食っており、カオス状態に。
夕方にはBLObPUSさんも顔を出して盛り上がっておりました。

新キャラクターもいろいろお目見え。特に夏のワンフェスでデビューした不快将軍(Grody
Shogun)はハイテンポのリリーススピードで、おじさん、カラクリ、モンスター、今回の
シ◎レ◎クのようなエンマン(力氏によると呪文をかけられている男を意味する英語を
言いやすく縮めてエンマンと名付けたのだそうです)

エンマンは手の肘の部分でパーツ分割され、さらに手首まで動くのでポージングで
かなり表情がつけやすいです。「エーン」とか泣いてるポーズをつけられるからエンマンって
言うのかなと思ったんですが。しかしこのシリーズはモンスターもカラクリも大きさが
まちまちだし、どういうコンセプトで作っていってるのかわからない。。。
どこか制御不可能なアウトサイダーアートみたいな雰囲気がありますね。

まるでソフビが妖怪人間ベムみたいに、廃墟のような工場で誰が作ったのでなく
自然にポンポン出来上がったのを、力氏たちが見つけてきてそれをイベントに並べ売っている
みたいな、なんとも不可解なミリキがあります。
こういうソフビはなんだかわからないけど買う、そういう気分で買っちゃうんですよ。
でも初期のインディーズソフビってそんな空気に突き動かされて想像衝動に任せて作られ
また買うほうも衝動に任せて買ってたような感じもあったんですよね。
何か今のインディーズソフビ界にある気分を体現しつつ日本在住のソフビ好きな
外人さんたちのソフビというものについての原初的な気分や集合無意識をカタチにして
現れたアイテム群ではないかと思います。
モンスター、エンマンは手にしてまじまじと観察すると
外人さんたちのこのむモンスター、ギガンティス(巨人)の要素も入っています。
並べておくと妙になごみますね、まあ脱力ともいうんだけど、東欧の極北の地とかで
おもちゃも手に入らない子どもが遊んでいる手製の妙~な民族人形みたいな、
普通に作ってたら出ないローファイを極めた味があります。

 スカムで物悲しく愛嬌のあるキャラクターたちをつぎつぎと展開中。いったい不快将軍は
このままどこへ行くのだろう?
今回タコはエンマンと上右の屍少年を買ってきました。屍少年は日野日出志先生の地獄小僧を
海外目線で新訳するとこんな感じだろうか。全身の傷やつぎはぎ、ピンが埋まってるような
ディティールがきれいにつけてあります。あと、このなんともモノガナな表情にヤラレました。
今回のは力氏が塗装したとのことです。