孤高のハダカの王様 // 北米と欧州スキーツアー //

カナダ・バンクーバーと時々アジア
Vancouver CANADA
KAORU OFFICIAL BLOG

軍鶏日記vol.35

2006-07-21 00:00:09 | シャモニー 2006
なぎら健一似

イタリア・クールマイユールヘはスーパーモンブランツアーの他のひと達と一緒に行くことになっているので、これからあと2つホテルを廻っていく。

今日は国境を越えます、国境とは国と国の境ですね。
それを越える時には何が必要ですか? 

はい、その通りですパスポートが必要です
みなさん昨日から散々言っている様にパスポートは持ってきましたね?

忘れました~、、、、、(若干2名)」


「ひとの話聞いていましたか~~?」



でもマジ焦りました、あっちのひと達を待たせるとまた嫌味を言われるのでそれだけは避けたかったです。

そしたらもうひとりパスポートを持ってきていないひとがいました。
ジェダイマスター・ジャン(仮名)あなたも持ってきてないのかい?
今まで一度も見せたことないって言ってたけど、
そりゃあジャン(仮名)は山岳ガイドのライセンスっていうりっぱな身分証明書があるじゃない。

もし万一彼等が何か事故に巻き込まれてしまったらどうすりゃいいのさーと心の中でかなり心配したけど行っちゃいました。


***後日確認しましたがやはり無くても問題なく国境は越えられるとのこと。
それと「事故に巻き込まれたらどーすんのさー」に関しては外国にいる時は常時パスポートを所持しておく義務があるそうです。
これは海外旅行の鉄則と言うことです。
次回からはパスポートコピーを常時所持してもらおう。



8:40 ホテル・アルピナから他のひと達を拾う。

このツアーにはシャモニーで唯ひとりの日本人山岳ガイド・ハクノ氏(仮名)が同行している。
なぎら健一似・ハクノさん(仮名)もジャン(仮名)のことは当然知っているようだけどなんだかバツの悪そうな顔をしている。

なんとこのなぎら健一似・ハクノさん(仮名)とこの息子さんとジャン(仮名)の娘さんがお付き合いをしているそうな

そりゃそうだよな、父ちゃん(ジャン(仮名))からしたらかわいい娘のカレシの親父(ハクノ氏(仮名))なんて笑顔で話したい相手じゃないよな、バツの悪いハクノさん(仮名)の立場もわかる(笑)。




軍鶏日記vol.34

2006-07-19 00:04:11 | シャモニー 2006
3/16 イタリア・クールマイユール 6日目

4:30 目が覚める、熱っぽさはあるけれど腰の痛みが消えている。

もう一度薬を飲む、タケバヤシさん(仮名)の寝返りがやけに多い、そういや昨日も胃が痛いって言ってたよな、大丈夫かな。
突然ガバッと起き上がりトイレへと行ってしまう、やっぱり調子悪そうだね。

おれももう一度寝よう、これで決着だ。



6:45 起床。
悪くない、朝食を食べに行こうハラが減った。
いつも通りに、いつも以上に食べられそうだ、クロワッサンにカフェオレ仏蘭西万歳

ナカタニさん(仮名)も朝食会場へ現れてお腹に優しいヨーグルトを食べている。
様子を見ながらではあるが滑りに行けるとのこと、良かった。





8:30 バスがホテル前に来る。
ジャン(仮名)がお願いもしないのにビーコンを持ってきてみんなに配布してくれる、ということは、、、

チャンスがあればバックカントリーへ行くってことね~~(喜)。
宏太郎さん(仮名)もクールマイユールのオフも楽しいらしいぞって言ってたしね、こいつは楽しみだ。


軍鶏日記vol.33

2006-07-16 23:45:23 | シャモニー 2006
今晩は自由食

普通のヨーロッパツアーでは毎晩毎晩ホテルのレストランで同じようなメニューの食事を食べるハメになる。
けっして不味くないんだけど飽きてしまう
これまでイタリア、フランス、スイスでこの辛い経験をしたのことから
『カオル企画』ではお客さんが一番喜こんでくれる形を追求するようにしている。



ホテルでの夕食時間が決まってないことで自由時間が増えるのも嬉しいね。
なんてったって7pmには飲食以外のお店は全部閉まってしまう
ウィスラーや日本では考えられないことだ。

買い物に走る人やビレブラ(ビレッジブラブラ)したいひともいる、自由時間はやっぱり大切だ。



最悪のコンディションで滑り終えたナカタニさん(仮名)のところへ薬を持ってタケバヤシさん(仮名)と様子をみに行く。
薬を飲み気力で明日までに治すと言い切るナカタニさん(仮名)、とにかく今は身体を休めてもらおう、後は明日だ。


部屋に戻って来たもののおれの顔の火照りと腰の痛さは間違いなく発熱からくるもので、この発熱の原因となっているのは喉。
こりゃあ風邪だ、間違いなく風邪だ、しかも結構やっかいな感じの風邪だ、さてどうする?




夕食時、タケバヤシさん(仮名)と食事に行く。
おれも身体がだるい寒くて寒くて仕方がない、でもお腹が空いている
しっかり食べてしっかり休もう、何を食べようかなぁ~ フランスで男ふたりで食べる夕食、一体何が一番マッチしているんだ、、 
ちょっと悩んだけど日本食で一致した。
このツアーももう5日目だ、おれはヨーロッパに来て9日目だ、醤油味が恋しい



シャモニーで唯一の日本食レストラン「さつき」に行った。
タケバヤシさん(仮名)はにぎりすし(竹)、とんかつ定食(ごはんおかわり)
おれはたぬきうどん、とんかつ定食。

こんな山奥で食べられる和食にしてはとても美味しい。トモさん(仮名)ミオさん(仮名)も来た、そろそろこういう食事もいいですよね。


食後は夜の町をウィンドウショッピング、うんこの話で盛り上がってしまった。
うんこの話って古今東西どこでも誰とでも盛り上がれるのはナゼだろう?


ホテルへ戻りうんこをして薬を飲む。濡らしたタオルを顔から被り寝ることにする。

21:00 就寝。

とにかく気力で乗り切れ!!!

軍鶏日記vol.32

2006-07-15 16:36:56 | シャモニー 2006
大氷河完滑

ゴールの見えないハイクアップが始まる、歩き始めた時が一番しんどくとても時計が気になる。

まだ3分、5分、8分、時計がやけに気になる。
20分もすると小さな小屋が見えてきてこのハイクアップの終わりを告げる。

ガエラ(仮名)とセイコさん(仮名)は先に到着している、そこへナカタニさん(仮名)と自分のスキーを置きもう一度引き返す




様子を見ながら登ってきてくれるジャン(仮名)よりも遥か後方にミオさん(仮名)ともさん(仮名)。
更に更に後方にナカタニさん(仮名)つかちゃん(仮名)。

みおさん(仮名)とすれ違う時に持っていた片方だけのスキーを受け取り(もう片方はジャン(仮名)が持ってくれている)、ナカタニさん(仮名)のところまで下がり一緒にゴールの小屋を目指す。

ナイチンゲール・つかちゃん(仮名)は終始ナカタニさん(仮名)の傍にいてくれた、お心遣いどうもありがとうございます。
もうそこまでだ、ゴールの小屋もすぐそこに見える。



15:30 全員集合。
雪上で休憩、水を飲み、息を整え、ようやくバカ話も出始め笑い声が聞こえ始める




くっしー(仮名)がフランス弁でまくしたてる、独特のキャラで場を盛り上げてしまうまっきー(仮名)、絶え間ない笑い声と白い雪山に真っ青な空。
気持ちいい~、そして幸せな時間だ

それと同時にモーレツに腰に痛みを覚えるおれ。
ハイクアップの疲れの痛さじゃない、普通の痛さではない発熱時に起きるだる~い腰の痛さだ。
なんてことだ喉の痛みは侵攻してついに腰にまでやってきたか、なんてこったい。


15:50 十分な休憩を取ったあと小屋でサンドイッチを食べているジャン(仮名)とガエラ(仮名)に声を掛けに行く「ア~レッ!」
長い林道を通り抜けゲレンデに出る、町が近くに見えてきてホッとする

次々にスキーを脱いでバス停へ向かい歩き始める、終わった、滑り切ったんだ
安堵の表情が皆の顔に浮かぶ。
ようやく町のバス停へ辿り着く、もう5時だよ

やってきたバスに乗り込みイスを確保しグデ~~と座る。
全長22kmの大氷河を滑りきった満足感と思いもしなかったザイルでの下降とハイクアップで疲労困憊の我ら

バスはホテル前に到着し借りていたビーコンとハーネスを返す。
2日間目一杯楽しませてくれたガエラ(仮名)と今日でお別れだ
とっても楽しかったよガエラ(仮名)ありがとう。

静のジャン(仮名)陽のガエラ(仮名)のふたりはとても良いコンビでたくさん楽しませてもらった、どうもありがとう。





KingRegards

ワールドカップ後

2006-07-14 23:59:42 | サッカー
イタリアの優勝、ジダンの退場で幕をおろしたドイツワールドカップ。

ジダンのことは欧州で大きな問題になっているようだ。

日本はこの大会で世界ランクを49位に一気に下げた。




 国際サッカー連盟は12日、最新の世界ランキングを発表。W杯ドイツ大会を1次リーグ敗退で終えた日本は18位から49位に大きく後退した。

W杯の不振だけではなく、より正確に実力を反映させるために順位の算出方法が変わったことが大きな理由。対象試合が過去8年から4年に短縮され、地域レベルなどの評価項目も見直された。

 アジアサッカー連盟の加盟チームでは、W杯で日本に勝ち、決勝トーナメントに進出したオーストラリアが33位で最高順位。ライバル韓国はW杯で1勝したが、56位に落ちた。日本サッカー協会の川淵三郎会長は「日本は20~30位くらいまで持っていかないと。しかし韓国より上なのは変だな」と感想を話した。

 W杯に出場した他のアジア勢も、イランが47位、サウジアラビアが81位と前回から大幅にダウン。1位はブラジルのままで、W杯優勝のイタリアは13位から2位に上昇。日本と引き分けたクロアチアは23位で変わらなかった。






4年後に向けて出発だ。

がんばれニッポン!

軍鶏日記vol.31

2006-07-14 23:45:26 | シャモニー 2006
最後の”難関”と書いて”楽しみ”と読む

おんなの子に見えたこともあったガエラ(仮名)も山男であることを立派に証明し、ガイド達により12人が無事に降りることができた、ありがとう

残されたジャン(仮名)とガエラ(仮名)はどうやって降りてくるのかと思ったら「あ~なるほどねそうやって降りるのね」と30へぇ(ちょっと古い?)をあげたくなる様にザイルを使った超横滑りで簡単にひとりで降りてくる、さすがプロ。



<風景をお楽しみください>


ナカタニさん(仮名)が限界にきている、体調を崩してしまいメインディッシュのバレーブランシュを最悪の状態で迎えてしまった。

弱った身体を3842mは容赦なく襲ってくる、通常のゲレンデスキーなら問題ないところだが高度、空気薄、ハイク、普段ではないスキーにかなり参っている様子。
ミオさん(仮名)もなかなか頭痛が取れないらしい足取りも表情も冴えずいっぱいいっぱいだ

もう一人止まるたびに座り込んでいるのが、今回かわいい愛娘との時間を最優先し満足のいくトレーニングを積めなかったいうタケバヤシさん(仮名)、得意技の「どっこいしょターン」の切れもイマイチか?
そして左足に爆弾を抱えたままこのツアーに参加してくれたセイコさん(仮名)、昨日はスキーをお休みして万全の態勢で今日を迎えてるのだけれど果たして最後まで持つのか、、、

それぞれがそれぞれの困惑を抱えつつ最後の難関に挑む・・・・ハイクアップだ。



<風景をお楽しみください>



確かに鉄道に乗るか滑り降りて行くかのチョイスの時ジャン(仮名)はあの長い階段を見せて「こっちの方が楽」と言った、「本当か?」と
疑いたくもなったがこのハイクルートを見ると確かに階段の方が良かったかも、、、

スキーを担いでのハイクアップが始まる、滑り降りては帰れないのだ。
ジャン(仮名)は20分くらいというがおれ達の足で本当に20分でいけるのだろうか?
ゴールが見えないハイクルートを見て皆の顔色が変わる

ガエラ(仮名)がセイコさん(仮名)のスキーを持ってくれる、おれはナカタニさん(仮名)のスキーをホッカイロ2個で運ぶことにする。

さあ、行くぞ!おれ的には直登であろうと平端であろうと30分以内に終われば問題はない、常に30分歩く体はできている。
ウルトラマンのカラータイマーじゃないけどこの時間内に決着を着けたい。


<風景をお楽しみください>

おめでとうございます。

2006-07-12 04:33:17 | バンクーバー
嬉しいニュースが飛び込んできました!

マッキー(仮名)入籍!!!



引用

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爽やかな初夏の季節となりました
皆さま いかがおすごしでしょうか

さてこのたび 以前より親交のありました ○○○○○さんと
4年目 の記念日にあたる 6月22日 に入籍しました

まだまだ未熟な私たちですが
どうぞ これからもよろしくお願いいたします

メールにて恐縮ですが 報告させて頂きました

7月 吉日



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引用終わり



マッキー(仮名)は2003年にウィスラーで知り合った同じ歳のスキーヤー。

05年にはイタリア・コルチナダンペッツォでも一緒に滑った。

スキー上手だし、顔もいいし、頭もキレル、おまけに優しく面白い冗談でいつも周りを盛り上げてくれるので女の子にはモテモテです。


またいつか一緒に滑りましょう。

その時は新妻さまも一緒に連れてきてね。

おめでとうございます。

軍鶏日記vol.30

2006-07-12 03:54:22 | シャモニー 2006
初体験

14:30 10分もしないでなにやら賑やかな場所にでた


先頭を滑るガエラ(仮名)がスキーを脱ぎ、みんなにもスキーを脱ぐように言う。なんだ?なにが始まるんだ?

先が気になりちょっとのぞきに行く、この先の状況を見て別のオプションがあればと思ったんだけどこりゃダメだ、ガエラ(仮名)の言うこと聞いてくれ。
「この先は飛ぶしかありません、こりゃあダメですよガエラ(仮名)の指示に従って下さい。」と叫ぶ。



ジャン(仮名)がやってきてこっちおいで。なにがあるんだ?狭いところに連れて行かれたと思ったらここをジャンプしろと、ジャンプと同時に身体をひねり小道で急停止、そこからスキーの長さよりも短い岩の間を抜け再び急停止、ここで泊まれなきゃクレバスにまっ逆さまだよ


なんだよこの先はさらにやばいじゃん、上から滑り込んでくるものをいれば、スキーを脱いでくるもの、失敗して転んでるやつもいるけど、滑る前からびびっちゃってるやつもいる、この斜面もそうだけど、この先のあのクレバスは見た目に嫌だねかなり圧迫&威圧感がある、こりゃ大変だ。
この岩&クレバス滑りがこの旅で一番手に汗握った瞬間だった、楽しかった。




さてとコイツも飛ばなきゃいけないのか?結構やっかいだぞかなりの高さあるしランディングバーンは固い。

ジャン(仮名)がスキーを脱ぎここで待っているように言う、こういう時は必ずガイドの言うとおりにしなければならないそうしなければ大怪我大事故に繋がる、大人しく言うことを聞き待っているとジャン(仮名)がザイル(登山用ロープ)を持って帰ってきた。



ポールを2本左手に持ちザイル(登山用ロープ)を右腕にからませてしっかり持つように言われる。そして身の丈以上の段差を横滑りしながら降りる。ふっー降りれた、でもこれみんなやるの? なんて思っていると後方からガエラ(仮名)がみんなと一緒に現れた、ア~レ~♪

なにやら楽しげな洞窟を通ってきたらしく皆感嘆の声をあげている。


<シャモニー版・青の洞窟>


降りてきたみんなの邪魔にならないようにトラバースのラインから外れて待つことにする、そうだどうせ待つならみんなの写真も撮ろう。

左にはぱっくりクレバスが口を開いている、ここは安全な場所?
あとでくっしー(仮名)からもらった写真を見たらおれの立ち位置はみんなからみれば結構邪魔でなおかつ危なっかしい嫌なところでみんなの無事を見守っていた。



1番最初に降りてきたのはセイコさん(仮名)。
この一瞬を逃してはならないとシャッターを切る。ジャン(仮名)ガエラ(仮名)がそれぞれにザイルを持ちみんなを安全に降ろしてくれる


顔を引きつらせて降り始めたはずなのだが降りきっておれとすれ違う時には笑顔で「楽しかった」と皆が言う、やっぱり皆おれと同じ匂いがする(嬉しい~~)